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19 サイフォスとして初仕事

ティスさんよろしくお願いします。

ふん!

そっぽを向かれた

マルベリーさんよろしくお願いします。

ああ、とクールに返事された

これからよろしくねゼロス。

と、オフィーリアさん

それでは新人戦士ゼロスの入団を祝ってかんぱーい!

かんぱーい!

グレムさんがおめでとうございます!と拍手している。

パチパチパチパチ

周囲の他の戦士たちも戦士長にならい拍手を贈る。

パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ

内心は強い新人戦士の登場に戦々恐々と言ったところ

ティスが負けたってよ

ウソだろ!うちのナンバー3だぞ!

俺たちは正義の組織だからな。誇りを持って戦えよ

知らないのか?

遠征組だったからさ

それがさ。どうも手術前の生身で倒したそうだ。

さ、サイフォスを生身で倒した?お前いくらなんでもあり得ることとそうでないことがあるだろ。

鍛えた一般人でも無理だぞ

間違いないって、新人が手術を受けたのはつい先日だぞ。試合はそれよりも前に行われた。

それじゃあ、とんでもない化け物じゃないかよ・・・なんてー言うと思ったかああ?がははははははははははははは!

本当だって!

オフィーリアさんの推薦だそうよ!

噂は与太話としても実力はお墨付きだな。うちのナンバー2が連れてきた逸材だよ。

どうやら

殿堂入り0位、グレム戦士長

1位、マルベリーさん

2位、オフィーリアさん

3位、ティスさん

の順に強いようだ。

いきなりナンバー3を倒してしまってなんかすいません。しかも生身で倒してしまってなんかすいません。

ついでにナンバー1を倒してしまってなんかすいません。

内心で全方位に謝罪しておく。

サイフォスの目的は、国王派の暗部戦士として貴族派と戦うことだ。

秘密警察のようなもので民衆はサイフォスの存在は知っていてもいつどこで活動しているかはわからない。正義のために戦う戦士たちだそうだ。

敵を知るいい機会だ。貴族派の話を教えてもらおう。

人が混雑する中、適当な人に話しかけてみよう。

目の前にいた戦士に話しかける。

もし、貴族派はどんな不正をしているのですか?

知らないか?いいだろう。教えてやるよ。

不正な金で女を買い酒を飲み豪勢な贅沢をしている。典型的な私欲の塊さ。

目の前にいた女戦士に話しかける。

もし、貴族派はどんな不正をしているのですか?

主に女奴隷を慰み者にして・・・。

顔を赤くして口ごもってしまう

恥ずかしすぎて言えないが酷い内容のようだ。

エリザベートといいます。唐突ですが弟子にしてください。

ええ、構いませんよ。

僕のことはマスターゼロスと呼んでください。では闇魔術について教えましょう。

新たに弟子ができた。

それから僕らは調査を続け

貴族派の中でも3人の人物が中心となってが王派と争っていることがわかった。

モフォック伯爵の屋敷に潜入する。

目的は王に反旗を翻した確たる証拠だ。

集まったわね!

オフィーリアさんがそう言えば全身フルメイルになったサイフォスの戦士たちが集合していた

彼女は全員に指示を出していく

4人は屋敷の右側面から

ああ!

4人は屋敷の左側面から

了解!

エリザベートは屋敷の左側組に配属されたようだ。

目が合うとガッツポーズされた

4人は屋敷の上方から侵入して

任せてくれよ!オフィーリア!

あなたは待機

ホームは死守して見せるぜ。

マルベリー、ティス、ゼロスは私と

4人は下水から侵入して

了解!

作戦が始まった

一斉にサイフォスたちが屋敷を襲撃していく。

敵だ!敵襲!敵襲!

各地で金属のこすれ合う戦闘音が聞こえてきた。

いたぞ!

ゾロゾロと兵士たちが現れる

3人が兵士たちを次々叩いていく

オフィーリアさんが叫ぶ

はああああああああああああああああああ!

マルベリーさんが、ジグザグに俊敏に駆け抜けると、敵を端から端まで叩き斬る

はあああああああああああああああああああああ!

ティスさんが上段から振り下ろした一撃で敵の鎧を両断

オフィーリアさんが素早く滑り込むと強化戦士の実力を発揮して自分よりもずっと大柄な兵士の腹目掛け正拳を叩き込み意識を瞬時に刈り取り。

ティスさんが剣を投げると叫ぶ

炎上魔法!ピー・コルタール!

剣が燃え上がり、炎のブーメランとなって敵陣を切り裂く

うわあああああああああああああああああああああああああ!

ぐあああああああああああああああああああああああああ!

ドカーン!

誰かの掛け声や爆発音が聞こえて来る

みんなが頑張って戦っている

及ばずながら僕も加勢するとしよう。

殺さない程度におびえさせろ!

双剣杖を振るう

陰魔法・ウンブラ・スキリ!

陰魔法によって全長3mの魔犬が現れる。

魔犬は素早く移動し各所をかく乱する。

見るものによっては屋敷の中を黒い影がはいまわっているように見えたことだろう。

遠くの棟の上で追い詰められた兵士が噛みつかれている。

仲間を見捨てて部屋に向けて走り。

おわわああああ!悲鳴をあげ

扉を閉める瞬間、魔犬が扉の内側に入っていくのも見えた。

それからたっぷり20秒たつと、悲鳴が聞こえ扉をバラバラに吹き飛ばして男が投げ出されてきた、もう男に興味をなくしたのか魔犬は元気に次の獲物を襲っていく。

なんなんだ!あいつは!どこまでも追ってくるぞ!違う!あいつ俺たちが疲れて追い詰められる様を楽しんでるんだ!

そう、あいも変わらず陰湿な魔法だ。

エリザベートのほうを見れば多勢を前に孤立して追い詰められている

ウンブラ・スキリ!彼女を守れ!

魔犬は瞬時に駆けるとエリザベートの敵を次々と化かしていく。

エリザベートは笑顔で手を振っていた。

くらえー!

横から来た別の兵士を拳で吹っ飛ばす。

ぶあああああああああああ!

オフィーリアさんが背後に現れると

ゼロス!背中は任せる!

はい!

はあ!

迫る敵の攻撃を双剣杖で叩き落としていく

ある一人の敵兵にのみ96回斬撃を叩き込み

鎧をすべて破壊してみせるとほかの兵士たちは全員小便を漏らし、しりすぼみしてしまう

う、う、うわあああああああああああああああああ!

それでも果敢に挑んでくる敵兵士をすれ違いざまに左下に一閃、右下に一閃、左に一閃、叩き斬る

でや!

オフィーリアさんも華麗に飛び回り剣で切り飛ばしていく

誰ともなく言った

あいつら息ぴったりだ

案の定それを聞いたティスさんは二人で一つとなって戦う僕たちを見て憎々しいものを見る目でつぶやく

あいつうう・・・!

はあ!

マルベリーさんが天上から落ちて来ると

凍結魔法・パーゴス・コルタール!

剣が凍ると回転するように切り裂いた敵たちを一瞬で凍結させてしまう

はあ!はあ!

対峙する敵を前にして踊るように戦場を斬り進み次々と凍結させていく

仲間の誰かが歓声をあげる

強すぎる!あれが最強の戦士!

そのとき仲間の誰かが叫ぶ

おい!こっちに牢獄があるぞ!

オフィーリアさんが言った

警備の兵士たちはあらかた片付いた。私たちは牢獄に向かおう!

はい!

牢獄に行ってみると石を敷き詰めた人工的な牢屋が奥まで続いていて、いろいろな種族、人、獣人、エルフ、ドワーフ、遺体まで牢屋に入れられている。

その奥でトゥアレタとピュエロスを見つけた。

マスター!

ピュエロス!どうしてこんな場所に!

二人とも少しやせていたが生きていた

牢屋のカギを壊すと

うあ~ーん!怖かったよ~!

ピュエロスが抱き着いてきた。

トゥアレタも呆然として僕を見て、まるで希望を目にした瞬間のような顔をしていた。

撤退!

オフィーリアさんの合図で屋敷を後にし、サイフォスのアジトへと戻りことなきを得たのだ。

トゥアレタとピュエロスの二人から話を聞くことになった。

トゥアレタは言った。

私が家出したあとピュエロスが探しに来てくれて

そのときはあのモフォック伯爵とトラブルになっていて

ピュエロスが一緒に戦ってくれて

そしたらあの伯爵、子供を人質に、それで・・・。

捕まったの?

はい・・・。

マスター、トゥアレタを責めないでください!

ピュエロスがそう言ったのとは関係なく。僕はトゥアレタを責める気はなかった。

もちろんです。トゥアレタ、すまなかったね。

君たちをあんな牢屋に放っておいたのはまぎれもなく僕自身だ。

え・・・そんな、悪いのは私で・・・。とトゥアレタが驚いた顔をしている。

僕は二人に詳しくは説明していなかったね。

そろそろいいかもしれない。

僕は弟子たちを裏切ったことをようやく二人に打ち明けたのだ。

まさかそんなことがあっただなんて・・・。

トゥアレタは後悔したような顔をしていた。

ピュエロスも共感し泣いている。

トゥアレタ・・・悪かったね・・・もしこんな僕でもよかったらこれからも君の修行の手伝いをさせてもらえないだろうか?

もちろんです!私も悪い部分直せていけたらいいと思ってます!

ピュエロスは

トゥアレタ・・・。

とつぶやいて涙ぐんでいる。

エリザベート!

そう声をかければ扉の前にいた新たな弟子が入ってくる。

僕とトゥアレタの氷のような関係は今日、ようやく氷解したのだ。

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