これからの、始まりの、その為の、
香夜さんは家を片付けるため朝食を食べたる一人で家に向かった、ナナちゃんは危ないかもしれないのでウチで預かると説得したのだ。 学校の宿題もあるし、アヤも一緒にいたがったのもある
「んーー」
課題が終わり、腕を伸ばして力を抜く。
アヤとナナちゃんは既に宿題を終わらせていたようだ。 何かと幼い言動が多いアヤだが頭はいい。 身内贔屓かもしれないが。 まだ手が動いているアカリ達に進捗を聞く
「アカリ達はあとどのくらい?」
「学校で進めてたから後少しかな。 でも学校新学期始まるまでないみたいだし明日、明後日の内には、終わらせるよ。」
「自分も同じくらい」
「私も」
アカリ、ホムラ、マヤの順に返事を返して来た。
本来この課題は入学式前までや新学期までに終わらせる物で休みの初日にだけでやるものではないが、終わらせられるなら終わらせておく。
宿題や課題をしている内にヒナギちゃんは、何かを作っていた。
ミヤがヒナギちゃんに質問をする
「ヒナギちゃん何を作っているの?」
「これか?これは結界用の魔具じゃ。」
「結界?どうしてそんなものを?」
「魔法生物や万が一のためじゃ。 まあ、今すぐどうにかなるとは思わないがの、備えあれば憂いなしじゃ。 一応これで完成じゃ。」
「おーー!」
その結界用の魔具は丸い形をして少し青みがかかったいろの水晶の様だった。
「お主らの用事はおわったのか?」
「終わりましたよ。」
「よしそれならば、昨日の続きじゃ。 認識についてじゃな。」
そう言ってヒナギちゃんは立ち上がり
「お主らが魔法といえば、杖を振って火をつけたり、水気のない場所から水を湧かしたり、思い通りに風を吹かしたりする不思議な事じゃろ?」
確かにアニメや漫画で書かれる魔法はそんな風に描写されている。 スキルだったり、道具を使ったりしている。
「確かにそうですね。 大体のファンタジーは大体杖を使って魔法を使っていますね。」
「確かにあの魔法映画シリーズでも使ってる!」
「そうじゃな、そこら辺は昔からかわっておらんじゃろうな。 この杖というのはな、謂わば魔法の指向性を明確にしその魔法の現象を鮮明さと精度を向上させるものじゃ。 薪木に火を点けようとしたらこちらに、火が着いてしまったら危険じゃろ? そのための道具なのじゃ。 じゃから指向性や精度が上がれば極論紙でもよいのじゃ。」
「紙でもいいんですか!?」
「そうじゃ、たとえば……陰陽師の使う符じゃな。」
ミヤがスマホで何かを検索してヒナギちゃんに見せる
「じゃ、じゃあこんな指揮棒とかでもいいってことなの!?」
「一応は、出来るのじゃ。 けれどな魔法に耐えられる特殊な素材でわないとな、数回で耐えられずに壊れてしまうのじゃよ。 それに魔法自体もまともに発動出来ぬ」
「あれ?でも私達、杖無しで使っていたけど大丈夫なの…」
壊れてしまうと聞いて冷や汗をかく。
「昨日も言ったが大丈夫じゃ、お主らクラスの先祖帰りは体自体も頑丈じゃし。 体の特殊な素材みたいなものじゃ、安心せい。」
ヒナギちゃんは一拍おき続きを話しはじめる
「じゃがの、一般的には杖無しでは術が霧散して魔法は成り立たない。 だから気をつけるのじゃ、家族以外の者達の前では杖を使った振りをしとくのじゃ、約束じゃぞ。」
少し顔を硬らせすごみながら言い聞かせられ、つばを呑み込んでしまう。
首を縦に振り、頷く
「ま、脅しはこれくらいにして、魔法の戻るのじゃ。」
「次は、呪文じゃ。」
「じゅもんってなに?」
「魔法を行使する際に必要な術式を言葉にしたものじゃ。 唱えることによって、術式ごとの魔法を行使できるものじゃ。 まあ魔力量が足りなければ失敗するがの。」
「えっ、とヒナギちゃ−−−
「皆まで言わなくて大丈夫じゃ、さっきと同じじゃ。」
これってやっぱりチー「あとチートではないぞ、運と偶然じゃ。」
思考を読まれただと!?
「続けるぞ? 術式を描いても発動するがの、その術式も簡単なものでも書くのに10分かかるし、マッチサイズの火を出すだけでいちいち複雑な術式を書いてたら時間がかかりすぎるからの。 それで生まれたのが呪文、平たく言えば詠唱じゃな。 術式は式に魔法力をこめるが、呪文は声色に魔法をこめるやり方じゃよこんなふうにのーー」
《我、求む 我が手に一握りの氷塊を》
その一言でヒナギちゃんの手のひらに冷気が収束していき手のひらサイズの氷が出来上がる。
「まあ、こんなもんじゃ。 本来はもっと長い詠唱を挟む必要があるのじゃがの、わしらは破棄することも出来るのじゃ。」
手のひらの氷を見つめている自分達に続けてこう言う
「まあ、この程度の魔法なら使えるとある程度の奴らが気づいていくじゃろうな、主に思春期を患っている奴らからの。」
「…あ、あー」
確かに患っている人達ならそうなっていきそうだ。
「でもそれなら危ないじゃないか? 魔法を使ってイタズラしたり危害を加える人が出てくるんじゃ!」
「だからじゃ! 主らが魔法を使えればそんな時に大切な者を守ることができるからじゃ、お主らが周りを無闇に傷つけるためではないことは努々忘れるでないぞ。」
俺たちは怖い顔をしたヒナギちゃんの忠告を首を縦に振った。
「まあ、悪用しなければ良いのじゃ。 教えたとうりに体の中の魔法の循環を日課にするのじゃ、そうして居れば困ることはなくなるのじゃ 分かったかの?」
その後も色々と手取り足取り教え得てもらい手のひらサイズの火の玉や水の玉をスムーズ出せるようになっていた




