ケモ度ぉ(鳴き声)の聖女様
色々あったようなないような経緯を経て、異世界に聖女として降臨した私。
違法賭博闘技場を撲滅!
今、絶賛注目の聖女様。
ケモ度90%でもイケる、人外そのもの、目玉お化けでもイケる、人外スキーであったのです。
「はぁ、どっかに、イケてる、ケモいないかなぁ」
ヒマしている私、ヒマそうじゃないルールを捕まえて訴える。聖女様は業界?の注目を集めただけで、まだ絶賛売出し中にならなっていない。一応、宗教法人所属になるのでその微調整を行っている最中らしい。
で、ヒマしてる。
先代がちゃんと引き継ぎしてくれたから。濃ゆいパイセンだった。
「この間あげたじゃないですか」
「一瞬みただけなのでカウントに入りませ〜ん」
先日、救出したケモ度40%のイケメンは現在療養中のため、接触禁止。甲斐甲斐しくお世話したいといったら犬と散歩と追い出された。犬って、そいつ、キングゴールデンウルフとかいってたじゃん。KGWだわと行ったらネタが古いとか言われたし。それはまだ現役ですぅ。
それはさておき、私の訴えは完全に無視されている。
「けもーっ!」
叫んだらなんか気が済んだ気はしないでもない。
ルールが非情に冷たい目でみてるけど。
「駄々洩れの欲望ありがとうございます」
「礼を言うわりに、苦々しい顔」
お礼を言われるのは、世界の運営に必要なエネルギーを提供しているため。その名も欲望エネルギー。どうなの? と思う。
本来は同じ世界で賄うはずが、突出した欲望持ちも出てこず、定期的に異世界からおいでいただいているそうだ。
先代はうちの嫁さんとえろ……エルフをご紹介いただいた。
癖。
癖がさぁ。
……。
人のこと言えないかとそこはスルーしたのは大人の対応だっただろう。というか女性なんだが、いや、世の中多様性……。うん。私、無機物、無性いけるので性別なんて! だもの。
アンドロイドがな。変形するやつに脳を焼かれているので。
……まあ、そういう人間はこの世界にはもういないのである。
正真正銘変態、私だけ。いや、先代もいるか。それにしたって二人。少なすぎる。実はもっといるんじゃないかな、そうじゃないかな?
そんな事を考えていたからルールの雰囲気が変わっていることに気がつくのが遅れた。
「眉間のシワがないのにシワの幻影が見える」
「ケモ、とか鳴くからですよ。うるさい。
いるじゃないですか」
「ケモ度20%じゃなくて、50%くらい」
「それ、解釈違いが生まれすぎるので詳しく」
ものすっごい嫌な顔をしている(雰囲気)。
私が居なければ困るくせに、私の欲望に嫌な顔をする。
なんだ、ツンデレか?
言うとはぁ? と冷酷対応になるので、いわないけど。前例がある。
「ええと、ケモ顔で」
「下が人間?」
「下半身獣で」
「アウト」
「くっ。
じゃあ、にくきゅう」
「セクハラするからお断りします」
「しないよぉ。ぷにぷにするだけだよぉ」
「どこのドスケベ親父だよ、ってツラなので鏡見て来ればいいですよ」
「……はい。反省します。
じゃあ、あの、毛皮のある、顔にこう獣の名残のあのマズルがある感じので、一つどうぞよろしくお願いします!
平伏してお願いした。
ぺらぺらと紙をめくってるような音が聞こえた。
「戦場で使われてる人がいますので、行きますか」
「いきまっす! ぜひとも、行かせてください!」
うきうきとしかし表面は憂いを浮かべたまま、戦場にカチコミに行くのであった。
まってろ、私のケモ度50%! たっぷり、休養させてつやっつやにしてやんよ!
「その戦争待ったぁっ!」




