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第九話ステータス

ステータス確認。

ただそれだけのはずだった。


しかし、この世界にとってステータスはとても重要。

第九話、どうぞお楽しみください。

私の一番つらかった戦いは、最初の妻とのものだ。

かの英雄ボクサーの名言、、、だったかな?


じゃあ、俺が耐えられるわけないじゃん。


そう思って諦めたことを思い出した。



はじまりの都


前回も中世ヨーロッパ風だったが、今回は規模が違った。

とてつもなく広いロビーに、あたり一面にショップやら、飲食店などが並んでいる。


そのあたりのオプションなどはとりあえず置いといて、早速受付嬢に声をかけて、どうすればバトルができるのか聞いた。


「こんばんはー!新規ユーザーさんですねー!

私は受付嬢のリサと言います!

バトルですね〜、了解しました!」


(なんか、すんげえ軽い感じ、、ほんとにNPC?)


「一つご確認なんですが、前作品のプレイ経験はありますか?」


俺は引き継ぎをしたこと、そして、まだ何も手をつけていないことを説明する。


「ではー、ステータスをこうして開きます!」

俺は言われるがままにした。

どうやら、引き継ぎを完全に済ませていなかったらしい。

引き継ぎは、前作のステータスから好きなものを一つだけ引き継げるというもの、あとは、獲得スキルとお金やアイテムは自動で引き継がれるらしく。

ALO運営からのささやかなプレゼントらしい。


「プレゼントか、ありがとうALO。ま、俺の引き継ぎステータスはもうこれだけだ。」

俺は攻撃力を選択した。

なぜなら、ステータス振りが面倒すぎて、全て攻撃力にしていたのだ。


「とりあえず引き継ぎをみせてくださいー、、、え、ええええ!」

「ん?どうしたんだ?早く説明を、、、」

「あ、あ、あの、もしよければ、あちらで落ち着いて話せませんか?」

(落ち着くのはあなたです。ま、いいか)

俺は了承し、フロア内のカフェのプライベートスペースへ。

「防音モードオン!これでよし!」

「?、、周りに聞こえないようにしたのか?どのみち運営にはログが残るんじゃないのか?」

「いえ、本作は、プライバシーの観点から、会話についてはログで拾えないシステムとしています。」

どうやら、ログが残ると浮気調査でくるユーザーの懸念や、その他個人の尊厳のために運営がそうしたらしい。

「あの、この名前、、なんと呼べば」

「ん?ああ、確かに読みづらいよな、俺の周りは花って呼んでるからなあ、まあ、好きに呼べば良いよ」

(か、可愛いあだ名)

「わ、わかりました。では花さん、、、あなたのステータス、はっきり言うと、異常値です!」

「え、なんで?」

「攻撃力9000って、、、これはやばいですよ。前作のトップギルドの平均攻撃力は1500です!」

(いや、知らんがな。トップギルドの奴らなんてそうそう会わんし、正直狩りが効率よく出来れば強さに興味ないんだよなー)

「何か、行けないことでもあるのか?」

「いえ、そうではないのですが、花さん、もしかすると、このゲームのキープレーヤーになれるかもしれませんよ!」

リサは鼻息荒く迫ってくる。かなり美人なので悪い気分はしない。しかし、所詮NPCだ。

(しかし、すごい自然だなこのNPC、本物の人と話してるみたいだな)

「いや、俺、、そういうの興味ないんで、教えて頂きありがとうございます。」

「えええ、なんでですか?このゲーム楽しくないんでしょうか?」

少ししょんぼりしている。

「ああ、いや、違うんだ!その、俺はこのフルダイブ型のゲームに出会えて凄く感謝してるんだ!ただ、俺はこのゲームでその、、うさばらししてたんだ、、、やばいよな、ハハハ、、、」


少しの沈黙があった、、、NPCはこんな時どう返すのか。俺はNPCに何言ってんだ。


「いえ、、、やばくないです。

人には、いろんな事情がありますから、、私にも、それはわかります。」

少し悲しそうな雰囲気だ。今回のゲームは凄すぎる。


「す、すげぇな今回のNPCは、感情豊かだ」

「ん?わたし、NPCじゃないですよ?

アルバイトで働いてます、受付嬢として」

「え?」

リサはニッコリ笑う。


「ええええええ!!?」


第九話 完

読んでいただきありがとうございます。


今回はステータス回……のつもりが、

気づけば「人と話すこと」の話になっていました。


本音は、相手が人だと分かると話せない。

でも、NPCだと思うと話せてしまう。

そんな矛盾も、この世界ならではかなと思います。


次回は、またお付き合いいただけると嬉しいです。

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