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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第一章 フルダイブ型VRとの出会い――人生詰んだ男の再始動(リスタート) 編

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第七話 チュートリアル

人生は、そう簡単にやり直せない。


だが、もしやり直せる場所があるとしたら――

それは、諦めなかった者だけに用意される。


五年間の積み重ねを抱えて、

もう一つの人生へ踏み出す。

諦めたら、そこで終わり。


漫画かどこかで見た台詞だ。

全くもって、その通りだと思う。

俺はこの5年間、ひたすら耐え抜いてきた。

そして、ひたすらモンスターを狩り続けてきた。

その執念のデータは今、大型アップデートを経て引き継がれた。

諦めなかった俺への、これは最高のご褒美だ。



「よし、アカウント入力完了っと」

『 XIII HANA 様ですね。長らくサービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。引き継ぎ処理が完了いたしました』

目の前の空間に、流麗なシステムメッセージが浮かび上がる。

『詳細につきましては、"はじまりの都"の受付窓口にてご確認ください。では、これよりアバターの設定に移ります。引き継ぎデータを元に、各項目の調整をお願いいたします』

視界が切り替わると、そこには俺自身の姿が映し出されていた。

前作では見た目など一切気にせず、設定をすべてすっ飛ばしていた。だから、アバターは現実の俺そのまんまだ。

普通なら、ここで理想の自分を作り上げたり、架空の姿で正体を隠したりするものだろう。現実とは違う「憧れの姿」になれるのも、VRゲームの醍醐味のはずだ。

だが、俺にはそんなことはどうでもよかった。

今更かっこつける歳でもないし、この世界で誰かと出会って幸せを掴むなんてことも、あるはずがない。

「なら、もうほとんどこのままでいいか。……あ、髪型だけ少し変えてみるか。仕事をしてたら、髪を染めるなんて遊びもできないからな。よし、これでオッケーだ。体格の微調整? ……面倒だし、そのままでいいや」

実はこのアバター設定にも、身体能力に直結する細かい裏設定があるらしく、視界の隅では「説明」のアイコンが点滅していた。だが、説明書を読まないタイプである俺は、それを無視して先へ進めた。

現時点でのプレイは、世界的に見ても最速に近い。

まだ攻略サイトもなければ、隠された仕様も世に出回っていない時期だ。

俺はそんな状況も知らず、ただ「早く憂さ晴らしがしたい」という欲求と、あまりのクオリティの高さへの驚きに包まれていた。

本当に異世界へ来たような感覚。自分が新しく生まれ変わるような、不思議な高揚感が胸の奥で暴れている。

「さあ……ALO、どんな世界か楽しみだな!」

『では、"はじまりの都"へ転送いたします。ALOを存分にお楽しみください』

システムの声と共に、再び目の前に圧倒的な景色が流れ始めた。

「うおぉ、すげえ……! なんだこの感覚、空を飛んでるみたいだ。リアルすぎるだろ。アニメを見て『飛びたい』なんて思ってたが、こんな感じなのか……」

誰も見ていないのをいいことに、俺は一人で興奮して独り言を漏らしていた。

視界に飛び込んでくる情報のすべてに迫力があり、魂を吸い込まれるような魅力があった。

「お、いよいよ到着か」

眼下に広がる白亜の都。

ここから、俺の止まっていた物語が、再び加速を始める。


第七話 完

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

いよいよ新世界『ALO』の地を踏んだ花。

「説明を読まない」というおっさんらしい(?)行動が、今後どのような予想外の展開を招くのか……。

引き継ぎデータの全貌も、いよいよ明らかになります!

「おっさんの逆襲が楽しみだ!」と思っていただけましたら、ぜひブックマークや評価ポイントでの応援をお願いいたします!

皆様の感想やコメントも、一通一通大切に読ませていただいております。

また、別作品**『Ultimate Wars ー 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機で人類の切り札になる ー』**も、この作品とは違った熱さで展開中です。ぜひあわせてお楽しみください!

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