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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第一章 フルダイブ型VRとの出会い――人生詰んだ男の再始動(リスタート) 編

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第四話  ドロップと換金

数ある作品の中から目を留めていただき、ありがとうございます!

今回は、主人公の心を蝕む「別居しているはずの義母からの支配」という、どこまでもリアルで理不尽な現実の描写から始まります。

家事のスキルや金銭の管理。そんな「自立」の定義を巡る夫婦のズレと、現実から逃れるようにゲーム内でただ無心にモンスターを狩り、手に入れたものを換金していく花峰のルーティン。

彼の無欲な行動の裏にある切実な心情を、ぜひじっくりとお楽しみください。

自立とは、一体なんだろう。

仕事で稼げるようになることか。一人暮らしをこなせる家事スキルがあることか。それとも、金銭の収支を自分自身で把握できていることか。

どれも正解だろう。だが、俺の目の前にある現実は、そのどれからも程遠かった。

俺の妻は、結婚するまでずっと母親と二人暮らしだった。

そのせいか、彼女にとって家事とは「誰かがやってくれること」であり、「自分は気が向いた時だけ手を貸すもの」という認識が当たり前になっていた。

自分がしたくないことを親が肩代わりし、その代わり、親の言うことには絶対に従う。

それはもはや絆などではなく、ただの共依存、あるいは支配関係だ。

「してあげてるんだから、言うことを聞きなさい」という、孤独から娘を手放せない母親。

親離れも子離れもできない、歪な親子。

そんな相手と人生を共にしたら、どうなるか。

休日の朝、俺のスマホが鳴るわけでもないのに、予定が消えることがある。

「今日はお母さん休みだから。どうするか聞いてからじゃないと動けない」

妻のその一言で、俺のプライベートは霧散した。

なぜ別居しているはずの義母に、俺たちの時間まで支配されなきゃならないんだ。

「いつもお母さんによくしてもらってるんだから、言うことを聞くのが当たり前! お母さんの予定を聞いてからじゃないと無理!」

理不尽な強制。逆らえない正論の皮を被った支配。

これじゃあ、俺の人生は俺のもんじゃない。

そんなドロドロとした感情を、俺はスライムを蹴散らす足先に込めていた。

最近の俺は、ゲームの中で過去の仕打ちを思い出すことが増えていた。

そして、その憤りの分だけ、この仮想世界で暴力を振るい、発散させる。それが日課になっていた。

「そぉら、そらそらそら! 消えろぉっ!!」

ぐげぇっ……! バタバタバタ、チャリン。

この世界では、モンスターを倒せば経験値以外に、わずかな金が手に入る。

アイテムも多少ドロップするようだ。

「なんて良心的なシステムだ。憂さ晴らしをさせてくれる上に、給料までくれるなんてな……まあ、使い道なんてないんだが」

ドロップアイテムはギルドの受付で換金できるし、手に入れた金はそのままギルドへ貯金もできる。

「このドロップアイテムはレアアイテムですが、本当に換金されますか?」

NPCが機械的に尋ねてくる。

今の俺にとって、アイテムの性能や希少価値なんてどうでもよかった。

「……ああ。レアだろうが何だろうが、換金してくれ。それと、貯金と一緒に保管しといてくれればいい」

「かしこまりました」

「ふぅ……。今日もすっきりした。いつか、このゲームの開発者に感謝を伝えたいくらいだよ」

目的はあくまで「精神の浄化」だ。ゲームの内容なんて二の次、三の次。

だから、システムについても、やりながら少しずつ学ぶ程度でしかなかった。

今の俺には、内側に溜まった理不尽を、剣と一緒に振り回して払拭できれば、それで十分だった。

しかし、この時の俺はまだ知らない。

この無欲な換金とレベル上げが、俺の人生を大きく動かすことに繋がろうとは。


第四話 完

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

妻と義母の歪な関係にプライベートまで支配される現実。その理不尽から逃れるため、ただ無心でレアアイテムすら換金し、貯金を極限まで溜め込んできた花峰。

ゲームのストーリーや効率すら無視した、この5年間にわたる「無欲のルーティン」が、のちにゲームの仕様すらひっくり返す大金と、誰も追いつけない最強の基盤アノマリーを生み出すことになります!

次回、プロローグを終えたおっさんが、ついに『ALO』の本当の広がりへと一歩を踏み出します。

「おっさんの地道な積み重ねにゾクゾクした!」「ここからの大逆転無双が楽しみ!」と感じていただけましたら、ぜひ【ブックマーク登録】や、下部にある【ポイント評価】での応援をよろしくお願いいたします!

現在コンテストに参加しております。皆様からいただく【コメント】や率直なご感想が、毎日の執筆の最大のエネルギーです。一言でもお気軽に書き込んでいただけると嬉しいです!

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【別作品のお知らせ】

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『Ultimate Wars ー 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機に人類の切り札として無双するー』

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