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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第一章 フルダイブ型VRとの出会い――人生詰んだ男の再始動(リスタート) 編

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第三話 ステータス

数ある作品の中から目を留めていただき、ありがとうございます!

現実世界での「常識」や「良識」。それは目に見えないからこそ、人は簡単に他人を傷つけ、すれ違ってしまいます。

そんな現実のドロドロとした理不尽と、ゲーム世界で明快に数値化される「ステータス」の対比を、今回はおっさんらしい少し軽いノリ(笑)と共にお届けします。

妻の親戚たちの集まり。俺は、あの空気が心底大嫌いだった。

ジャイアンのごとき傍若無人な叔父がいて、その「格好の標的」はいつも、外部人間である俺だ。

妻も、その叔父の妹である義母も、俺をアウェイの真ん中に放置して、他の親戚たちと楽しそうに笑い合っている。

皆さん。

人それぞれ、他人への「配慮」というものを持っていますよね?

それは常識でしょうか。それとも良識でしょうか。

俺の考える良識は、妻のそれとは決定的に違っていた。

パートナーにとってそこが「慣れない場所」だと分かっているなら、そもそも一番厄介な人間の相手など、させたりはしない。

ましてや、妻や義母がその緩衝材として立ち回るのが、家族としての誠意だと思うのだが。

それについても、かつて俺は妻に話したことがある。「俺にはキツイ。せめて間を取り持ってほしい」と。

すると、彼女はこう言い放った。

「じゃあ、自分で『キツイです』って言ったら? 私は間を取り持つなんて面倒だから嫌」

――皆さんは、良識って、一体なんだと思いますか?

そんな、胸を焼くような苦い記憶を、俺は目の前のゴブリンをしばき倒すことで強引に掻き消していた。



ピコン! タタタタ、タッタ、ターン!

軽快なファンファーレが頭の中に鳴り響く。チュートリアルによれば、この音はプレイヤー本人にしか聞こえないらしい。

「ん? なんだ今の音は……ああ、そうか。レベルが上がったのか」

レベルアップに伴い、自由な能力値の割り振りが可能になる「ステータスポイント」が付与される。

普通のプレイヤーなら、攻撃力、防御力、素早さ……と、バランスを考えながら慎重に吟味する場面だろう。

だが、俺は迷うことすらなかった。

「……そんなの、これしかないだろ」

俺は当然のように、全ポイントをそのステータスに叩き込んだ。

「へぇ、他にも色々あるんだな。まあ普通は、バランス良く上げなきゃ倒せないモンスターも出てくるんだろう。……ま、俺には関係ねえけどな!」

そう言って、昔流行った芸人のように「そんなの関係ねぇ!」と独りダンスを踊ってみせる。誰も見ていない世界。誰も俺を馬鹿にしない世界。

「この世界は本当に最高だ。文句を言ってくる奴もいない。横でデカいいびきをかいて、俺を不眠にさせる馬鹿もいない。最高だよ、本当に!」

ピコン! タタタタ、タッタ、ターン!

「お! またレベルが上がったぜ。ステ振りは当然……よし! これでもっと効率よくしばけるぞ!」

30代半ばを過ぎた、いい歳した大人の発言とは思えない。

だが、そんなことはどうでもいい。

ストレスは、毒だ。吐き出さなきゃ、いつか心が壊れてしまう。

このゲームの世界では、年齢も、職業も、資産の多寡も、何一つ関係ない。

ここでは俺が、俺のルールで生きていい。

俺は今、心の底から「生まれ変わった」気分でいた。



第三話 完

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

アウェイすぎる親戚の集まり、そして妻からの冷酷な一言。現実の理不尽に耐えかねた花峰が、ゲームの世界でついにレベルアップを迎えました。

しかし、普通のプレイヤーならバランスよく振るはずのステータスポイントを、彼は迷わず「ある一つの極端なステータス」に全振りしてしまいます。この脳筋とも言えるおっさん特有の極振りが、のちに誰も追いつけない伝説の始まりになるとは、この時はまだ誰も知りません。

「おっさんの極振りムーブにワクワクする!」「ここからの無双が待ち遠しい!」と感じていただけましたら、ぜひ【ブックマーク登録】や、下部にある【ポイント評価】での応援をよろしくお願いいたします!

現在コンテストに参加しております。皆様からいただく【コメント】やご感想が、日々の執筆の最大のモチベーションです。どんな些細なことでもお気軽に書き込んでいただけると嬉しいです!

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『Another Life』とはまた一味違う、泥臭い絶望から宇宙規模でひっくり返す最強の「覚醒・無双ストーリー」となっております。週末のお供に、こちらもあわせてぜひお楽しみください!

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それでは、第4話もよろしくお願いいたします!

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