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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第五章 運営の依頼〜歓楽街潜入捜査ーー異種族との出会い 編

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第二百三十三話 ダンジョン都市

いつも『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜』を応援いただき、本当にありがとうございます!

釈放されたタイガーを加え、アルの案内と花が購入した「浮上型移動車」で砂漠を爆走! 途中で現れた巨大ワームとの心温まる(?)再会や「ひらけごま」の合言葉を経て、無事に目的地である「ダンジョン都市」へと到着しました。

ついに目的の街へ足を踏み入れた一同! 賑やかな街並みを抜け、今回はアルが育ったという孤児院を目指すことになりますが……!?

注目の第二百三十三話、ぜひお楽しみください!

砂漠から地繋がりに都市の敷地内へ入っていく。

進むに連れて、建物や街並みが増えていく。

「なんか、思ったより栄えてるな。よく見ると自然もある。もっと乾いたイメージしてたけどなあ。」

「この都市の名前は、オアシスピア。ダンジョンから取れるアイテムや自然のおかげで、街が栄えてるんだ。」

アルは、ひとまず観光地前の広場まで誘導した。

シュン!

移動車は一旦アバター内へ収納した。

「わお!賑わってる!なんでここがそこまで知られてないのか不思議だよー!」

「とりあえず、オアシスピアの中枢に行こう。アル、案内してもらえるか?」

「うん。なら、ギルドに行こう。そこがこの街を知るいい場所だと思う。」

「今更なんだがよお。アル、お前、あいつらと無断で別れて大丈夫だったのか?」

タイガーがアルを使いパシリにした冒険者のことを問いかけた。

「うん。大丈夫。あいつらは僕をそこまで慕ってないから。いなくなってもそこまで気にしてないと思う。それに、花に相談したら、そんなやつらは放っておけって一言で片づいちゃった。」

「な!?一応所属してたんだろ?」

「タイガーとギルドに行った時に、解約したから大丈夫だよ。」

「花が受付嬢と交渉してた時か?お前、ちゃっかりしてんなぁ。」

「いや、花が色々教えてくれたんだ。ついてく人を間違えたらダメだって。だから、俺たちのことも、ダメだと思ったらすぐ逃げていいからな、だってさ。」

「フリーすぎんだろ花は、ま、あいつらしいか。」

「何か言ったか?妙な所属感で縛られるより、自分の自由に生きた方がいいだろ。と、俺は思っただけだ。」

「わたしもその考え方に賛成ー!とても楽です!」

アルも笑顔になる。

「うん!今、すごく楽だよ。」

「あのマッチョな冒険者たちなら放っておいていいだろう。何かあれば向こうから来るだろうし、来たら返り討ちにすればいいだけさ。」

「お、お前が言うと冗談に聞こえねえから怖えよ。」

「いや、返り討ちは冗談じゃないぞ?俺は自分の仲間に手を出す奴は許さない。この世界では、俺はそれを貫くと決めてるんだ。」

それを聞いて、ロットとアルは嬉しそうに顔を赤くした。

「そんだけ強けりゃ、その言葉も確信だな。良かったな二人とも、何があっても花が守ってくれるとさ。こんなボスがいれば、ロットちゃんもアルも伸び伸び生きていけるな!」

「ん?何言ってんだ?お前にも、もしふっかけてきた奴がいたら、俺の討伐対象だぞ?」

「へ?い、いや、だって、俺は……元マフィアで……仕方なく一緒に同行させてもらって……」

「連れてきた時点でもう身内みたいなもんさ。だから、もし俺の目の届かないところで、こいつらが危険だったら、力かしてくれるか?」

タイガーは少しウルっときていた。

「も、もちろんだ!兄貴!」

ブワッと涙を流して花に駆け寄った。

「うわ!きったねえ!やめろ!近づくんじゃねえ!あと、兄貴はやめろ!」

その様子をロットとアルは笑顔で見ていた。

アルの誘導でギルドにたどり着く。ここでもギルド登録が必要らしい。

「よっしゃ!さっそく登録しましょう兄貴!」

「…………」

(もう、好きに呼べばいいさ。否定するのも面倒だ。)

この都市では、冒険者登録をしたら、みな数字のⅠからスタートするとのこと。

タイガーと花、ロットはランクⅠ冒険者として登録された。

「ロット、とりあえず、そろそろ……」

ロットはステータス画面で時刻を確認する。

「あ!そっか、もうお昼か。一旦ログアウトしなきゃ!」

「兄貴、異世界に戻るんですね?」

「お、おう。」

(完全に敬語になってる……こいつらの系統の感性はよくわからん)

アルも、異世界人については多少認知がある。

「それなら、孤児院にくるといいよ。多分異世界への魔法陣があるはず。」

アルの育った孤児院に向かうことになった。

アルのマップを見せてもらうと、都市の端に孤児院があるとのこと。

シャ!

「さあ乗れ。」

「え?都市の中をこれで走るの?」

「道もかなり広いし、別に人に当たらなければいいんじゃねえか?あ、ルールってあるのか?」

「いや、とくにないと思う。馬とかラクダとか、大きな貨物とかも通ってるから。」

「じゃあ、問題ねえな。いくぞ。」

シュイーン……

軽快に走る移動車を見て、住民は皆ふりかえる。

「や、やっぱり目立ってます兄貴。」

「気にすんな、何事も、気にしすぎたら負けだ。」

(なんというスピリッツ。懐の深さといい、俺は兄貴についていくぜ!)

都市の反対側まで、あっという間にたどり着いた。

「久しぶりだなあ……一年ぶりかも……」

「そんなに戻ってなかったの?」

「う、うん……すぐに出稼ぎに出たから……」

門の前で移動車を収納して、孤児院に入っていく。

「なんか、オアシスピアに着いてから、暑いなあ、ドリンクドリンク……」

花はドリンクをみんなに手渡した。

「俺のいた孤児院と似てるな。」

「アルも、ここへ仕送りしてるのか?」

「うん、働けるようになったら、みんなここに仕送りしてる。僕らもそうやって育ててもらったんだ。」

「それも一緒だな。そんな歳で偉いぜ。」

「お前も十分偉いと思うぞ?」

「そ、そんな!ありがたいお言葉!」

「…………タイガー。」

「はい!!なんでしょうか、兄貴!」

「その……なんだ、俺を慕ってくれるのはいいんだが、敬語はやめないか?楽に接してくれよ。」

「で、でも!」

「んー……なんというか、俺は舎弟が欲しいわけじゃないんだ、例え俺の方が歳上だったり、強かったりしても、俺としては、友達の方がいいんだよなー。」

「と、友達……お、俺が?」

「ああ、そうさ。お前らの世界では考えられねえ価値観かもしれねえが、どうだ?出来そうか?」

「俺、大人になってからは、自分より歳上の人や、実力が上の人と対等に話せる人がいなくて……上下関係の世界でしか生きてこなかったから……」

「だから、俺を相手に、手始めにやってみてくれよ。」

「………わ、わかりやした。……わ、わかった!」

「けど、兄貴って呼ぶのは、続けていいよな!?」

「………それは、好きにしたらいいさ。」

(ほんとは嫌だけど……)

「だから、俺がもし何かいけないことしたり、言ったりしたら、思うことは気にせず言ってくれ!ダチとしてな!」

花は拳を差し出す。

「お、お、おう!わ、わかった!」

タイガーはコツンと拳を合わせた。

(た、対等な……ダチか!)

(こういう忠誠心が強いヤツは、そう簡単に対等に接してくれねえんだろうなあ。俺からふざけたり、抜けてるところ見せて、歩み寄ってやらんとな。)

敷地内を歩いていると、中から老人が出てきた。

「おや?お前……アルトリウスか?」

「おじいちゃん、ただいま。」

「しばらく戻らんかったから、心配しとった。よう戻ってきた。」

「この人たちに助けられたんだ。」

「感謝します。わたしはここの施設長をしております。タイタスと申します。アルトリウス、彼らを紹介してくれるかな?」

「こっちのおじ……お兄さんが花、こっちのお姉ちゃんがロット、こっちのおじ……お兄さんが、カ…….タイガーだよ。」

(今、カスって言いかけてなかったかー!?)

(ぷぷ!アル、意外とギャグのセンスあるぜ、カスって言いかけてた!)

「アル、カスじゃなくて、タイガーね!少しずつ慣れていこう!」

ロットは優しく諭す。

ブー!

花は、ドリンクを吹いた。

「キャーー!花!どうしたの!?」

「だってお前……そこはスルーして楽しむところだろう!?拾うなんて面白すぎだ!」

「お、俺をいじりやがってー!そのカスってのはやめてくれー!!」

「カッカッカッ!すまんすまん!カッカッカッ!腹いてぇ!」

「ぐぬぬぬ!あ、兄貴のバカー!」

それをみて、余計に笑い転げた。

アルも笑っている。

「ほう……この子が笑っておる。」

「施設長さん、申し訳ないが、異世界へ戻れる場所を探してるんだ。教えていただけないだろうか。」

花は丁寧に尋ねた。

「おお、あなた方は異世界人でしたか。承知しました。アルトリウスを連れ帰ってきたお礼に、施設内の魔法陣をご使用ください。」

皆はタイタスについていき、孤児院の中に入った。中に入り、花とロットは目を丸くして驚いた。

「な!?ここが孤児院!?うそだろ!?」


第二百三十三話 完

第二百三十三話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

ダンジョン都市「オアシスピア」に到着した一行。「連れてきた時点でもう身内」「自分の仲間に手を出す奴は許さない」という花さんの圧倒的で頼もしすぎるボス(ダチ)精神に、タイガーが思わず号泣して「兄貴」と慕う場面は最高に胸熱でしたね!

さらに「上下関係ではなく友達ダチになりたい」と歩み寄る花さんとタイガーの拳を交わす熱い友情や、アルの「カ……タイガー」からのロットの丁寧なノリツッコミに花さんがドリンクを吹き出すコミカルなコントなど、笑顔の絶えない賑やかな道中となりました。

そしてログアウトのために訪れたアルの育った孤児院。足を踏み入れた花とロットが「うそだろ!?」と驚愕した理由とは一体……!?

「花さんの『身内は絶対守る』スタンスがカッコよすぎる!」「タイガーが完全に舎弟ダチになってて微笑ましい」「アルの言いかけに真面目に突っ込むロットちゃんで爆笑したw」「花さんがドリンク吹くの珍しい!」「孤児院の中身が気になる!」など、たくさんの熱い感想をお待ちしております!

皆様からの温かい**【コメント】、作品を見逃さないための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、hanaXIII の執筆活動を支える何よりの原動力になります。今後とも力強い応援をどうぞよろしくお願いいたします!

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花とロットを驚愕させた孤児院の全貌とは!? そして無事に現実世界へと戻ることができるのか――!?

気になる第二百三十四話も、どうぞお楽しみに!

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