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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第五章 運営の依頼〜歓楽街潜入捜査ーー異種族との出会い 編

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第二百三十話 なりたいもの

いつも『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜』を応援いただき、本当にありがとうございます!

花の手によって新たな装備(ロングソードと腕当て)を手に入れたロット。格段に軽くなった防具のおかげで本来の俊敏さを取り戻し、二人は目的のエリア5へと到着しました。

しかし、ギルドでの怪しげな冒険者との接触や、砂漠越えの難易度の高さなど、新たな課題が浮き彫りに。

そんな中、街で盗みを働かされていた幼い少年の存在を知った二人。子供を利用する悪党たちの隠れ家を突き止めた花とロットですが、少年はマフィアの手下であるお尋ね者のもとへ単身向かってしまい……!?

「困っている子を見過ごしたくない」と願うロットと、それに寄り添う花。果たして二人は無事に少年を救い出し、ピンチを切り抜けることができるのでしょうか!?

注目の第二百三十話、ぜひお楽しみください!

「あいつらは!さっきの冒険者か!子供に盗みをやらせてんのか?」

「そうみたい、プレイヤーの中にはNPCを利用する者もいるからね。」

「あいつらがプレイヤーだって、よくわかるな?」

「確信はない……NPCの場合も十分あり得る。でも、あの子供はおそらくNPC。」

マッチョ冒険者はさらに少年に指示した。

「そんなにバトルを教えて欲しけりゃ、ほれ、このお尋ね者を捕まえてこい。そしたらバトルを教えてやるよ!」

「わ、わかった!今すぐに捕まえてくる!」

少年は走り出した。

「花!追いかけよう!あの子、きっと酷い目に遭うよ!」

「ん?なんでわかるんだ?ああ、お尋ね者にやられるってことか。」

「そうだよ!そのお尋ね者っていうのは、このエリア5で幅を利かせてる、マフィアの手下なんだ!」

「え?そりゃ完全に無理だろう。まさか、助けに行くのか?」

「わ、わたしは少年がやられるのを想像したくない……いくらNPCでも、かわいそうだよ。わたしは、困ってる子を見過ごす大人にはなりたくない。」

ロットは涙目になって下を向いた。

ポン。

花は、ロットの頭を軽く撫でた。

「へ?」

「じゃあ、助けに行こう。砂漠に出るのはその後でいいさ。」

ロットは顔が明るくなる。

「うん!行こう!」



広い屋敷の敷地に豪邸の前で、少年は立っていた。そして、少年は躊躇なく敷地内に走っていくのが見えた。

花たちは後ろの物陰からそれをみていた。

「お?あいつ、正面からいったぞ、すげえな。」

「か、感心してる場合じゃないよ!わたしたちも行こう!」

「まて、迂闊に突進すればあの少年と同じだ。

とりあえず、これつけろ。」

「お、お面?の、能面?」

スチャ。

「ちなみに俺はこれだ。ひょっとこ。」

「ぷ。あ!いけない!笑ってる場合じゃ無かった!そうか、素性を知られないようにするんだね?」

「その通り、そして、敷地内ではとりあえず物陰から様子をみて、ピンチになったら出ていくんだ、無駄な戦闘は惨事を招く。」

「わ、わかった、とりあえず花についていくね。」

二人は敷地内の物陰を辿り、侵入していく。

すると、屋敷内からは、騒動が聞こえてきた。

「ほら、言わんこっちゃない。よし、近くまでいくぞ!」

「う、うん!」



「ほう、ボウズ、ここまで一人でよく来られたなあ。どうやって来た?」

「正面から、そのまま走ってきた!ほとんど今さっきまで誰にも出くわさなかったよ。」

「ぷははは!なるほど、警備は隅の方の見張りだからな!逆に正面から来たということか!運のいいやつめ!で?今からどうするんだ?お尋ね者の俺を捕まえに来たのか?」

そこに、さらに奥から人が現れる。

「なんの騒ぎだ?」

「ああ、ジェイソンさん。このガキ、一人で正面から突っ込んできて、俺を捕まえに来たらしいですわ。」

「はーん?だれの差金だ?またろくでもねえプレイヤーに駒にされたんだろうよ。

この幹部の間だけは監視カメラがついてる。

俺は奥に引っ込んでみといてやるから、適当にやっとけ。」

「わかりやした。へへ、ちょうどむしゃくしゃしてたんだ。」

ジェイソンは奥に引っ込んだ。

奥には大広間があり、ソファに腰掛ける。

「ぷは!NPC同士、なかよくバトルしてくれや、まあ、相手はガキだ、俺の駒の方が強えのは明白。警備の雑魚どもを掻い潜ったぐれえじゃあ、こいつにゃ勝てん。というか、その警備たちはなんでここまで追ってこねえんだ?

ま、いっか、所詮NPCだ。」

ジェイソンは幹部の間の周辺の監視カメラを探る。

「はあ?幹部の間の周りの部下がみんなのされてる?あのガキ、意外とやるのか?」

一方そのころ。

バキ!ドガ!

「ふう、これで終わりっと。やれやれ、中途半端にのしてるから、きちんと気絶させねえと、後で湧いてくるからな。よし、そろそろあの広い部屋に向かうか。」

バキ!

「うん!こっちも片付いたよ!行こう!」



ドガン!!ズザザザザ!!

「う、うわあー!!い、痛い……強い、この人。」

「ったりめえだ!マフィアの幹部だぞ俺は!舐めんじゃねえぞガキが!」

ドガ!

「あぐ!」

部屋に近づくと、花はロットを制止した。

「ロット、あれ、監視カメラだ。死角に行こう!」

少し離れた塀の上から中の様子を窓越しに見る。

「花!あの子、かなりやられてる!行かなくちゃ!」

「ありゃあさすがにヤベェな、けど、動きは大したもんだ。よし、いくぞロット!」

「このガキが、これでトドメだ!」

ダダダ……トン!

ロットは勢いよく飛んだ。

ドガ!!

「うご!?」

ドガン!!

お尋ね者は壁まで吹き飛ばされた。

その様子を奥の部屋でジェイソンがみていた。

「なんだ?新手か?……なんだあのお面は、気味が悪いな。もう一人は……ふざけた野郎だな。ん?ふざけたお面………ま、まさか。」

ジェイソンはあえて出て行かず、モニター越しにバトルを見ることにした。

「あのお面たち、もし、ヒロシの言ってたやつらだったら……今の俺じゃ勝てんだろうな……あの後詳しく聞いたら、マサムネも簡単にあしらったって言ってたぞ……今はむしろ、ここから立ち去るのが得策だ。」

「ロット、この子を連れて逃げよう。気絶してる。」

「うん!わかった!」

「まぁてこらぁ!逃げんじゃねえよふざけたお面野郎がぁ!」

「あ、あいつ、身体が光ってる!」

「まさか、ステータス上昇とかじゃないか?」

「か、可能性はある!」

「ロット、代われ、俺が相手する。お前はこの子を連れて逃げろ!」

「うん!わかった!」

ロットは少年を抱えて部屋を出た。

「待て!逃げんじゃねえよ!」

ドン!

お尋ね者は花の横を通り抜けようした。

ドガ!

「うぐお!?」

ボガーン!!

お尋ね者は部屋の側面の壁に頭からめり込んだ。

ピクピク……

「あ、いっけね!もしかしてこいつ、NPCか!?なら、ただのPKじゃなくて、普通に殺しちゃうやつだ!ヤベェ、とりあえず……」

ゴボ!!ドサ……

壁にめり込んだ体を引き抜き、お尋ね者は、完全に気絶していた。

「ふう。こいつ、まだ息はあるな。よし、紐で括り付けて、これで大丈夫だ。

さあ、こいつを連れてギルドで金をもらうかな。」

その光景をモニターでみていたジェイソンは、口を開けて呆然としていた。

「あ、あいつをひと蹴りで?と、とんでもない化け物だ……ダイスリー内でトップ3にはいくんじゃねえか、あのひょっとこお面の野郎は……。あいつには悪いが仕方ねえ、無くすのは惜しいが、お尋ね者だからな。また強いキャラを探すだけだ。」

花は、気絶しているお尋ね者を抱えて脱出した。

「しばらく起きねえだろう。さて、ロットと合流するかな。」



近くの宿屋の個室。

「よお、少年の具合は?」

「とりあえず、HPは全回復させた。ただ、まだ目は覚めないんだ。」

「まあ、そのうち起きるだろうよ。さて、俺は今のうちに、宿屋都市にもどって、とあるものを持ってくる。その子が目を覚ませたらすぐに連絡くれ!」

「うん、わかった。念のため、まだ手足の錠は重石をつけてるから、二人とも逃げられたりはしないはず。気をつけていってね。」

花はすぐに駆け出した。

ものの数十分後、花はロットのもとへ帰ってきた。

「おかえり、とあるものって、一体何をとりに行っていたの?」

エリア5の宿屋は一番高い部屋を借りていた。部屋のスペースも広い。

「そうだな、ロットには見てもらおう、これさ。」

シャ!

花は収納からその物体を取り出した。

「カッカッカッ、すげえだろ?」

「な!?え、ええええ!?こ、これもってきたの!?」


第二百三十話  完

第二百三十話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

「困ってる子を見過ごす大人にはなりたくない」というロットの熱い想いに応え、能面とひょっとこの怪しすぎるお面コンビで突入した二人。

軽装になったロットの見事な一撃と、ステータス上昇したお尋ね者を蹴りの一撃で壁にめり込ませる花さんの規格外すぎる強さが最高に爽快でしたね!

モニター越しにその惨状を見ていたジェイソンも、ひょっとこお面の圧倒的パワーにドン引きして退散。思わぬ形でお尋ね者を確保することとなりました。

そしてラストシーン、一度宿屋都市へ戻っていた花さんが持ち出してきた謎の巨大物体! 一体どれほど凄まじいものを収納から取り出したのか、ロットの「ええええ!?」という大絶叫に期待が高まります!

「ロットちゃんの覚悟と優しさに感動!」「ひょっとこお面の花さんが強すぎて爆笑w」「ジェイソンの引き際の良さとビビり具合が面白い」「お尋ね者を壁にめり込ませるのは容赦なさすぎるw」「花さんが持って帰ってきた『とあるもの』って一体何!?」など、たくさんの熱い感想をお待ちしております!

皆様からの温かい**【コメント】、作品を見逃さないための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、hanaXIII の執筆活動を支える何よりの原動力になります。今後とも力強い応援をどうぞよろしくお願いいたします!

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花が収納から取り出した前代未聞のブツとは!? そして目を覚ました少年の運命は――!?

気になる第二百三十一話も、どうぞお楽しみに!

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