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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第五章 運営の依頼〜歓楽街潜入捜査ーー異種族との出会い 編

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第二百二十四話 ダイスリー王国

いつも『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜』を応援いただき、本当にありがとうございます!

前話(第二百二十三話)では、森でゴブリンキングの群れに襲われていたフリーのソロプレイヤー「ロット」を助けた花。攻撃力9000超えという規格外のステータスに引かれつつも(笑)、無事に森を抜けた二人は、目的の「ダイスリー王国」を見下ろす高台へと到着しました。

「強い者が正義」という軍事国家ダイスリー王国。

ロットの案内のもと、いよいよ王国へと足を踏み入れる花ですが、果たしてどんな街並みや人々が待っているのでしょうか……!?

注目の第二百二十四話、ぜひお楽しみください!

坂を下ると、開けた草原の奥に巨大な城壁が見えてきた。

「やっぱり国ってこうやって仕切ってるんだな。誰でも入れねえように。」

「そうだね、今はわたしがいるから大丈夫。」

ロットはダイスリー王国で発行した冒険者の証を門番に見せて通過する。

「おお、ついに来た、ダイスリー王国……。」

あたり一面、武装したキャラクターだらけだった。

「なんか、よくあるゲームの世界って感じだな。みんな派手に武装してる。」

「そうだね、花は普段からそんなに軽装なの?」

「ん?そうだな、ゴツゴツしたのは好きじゃねえし、手ぶらが一番楽だ。すぐ取り出せるしなー」

「まさか、アイテム収納?」

「おお、そうだ。俺の場合はスキルかなんかのおかげで、アバター内になんでも収納できるんだ。しかも大量にな。」

「それは便利だね。このダイスリー王国では、便利なアイテムはほとんど無いんだ。設定が比較的原始的なんだよ。」

「ふーん。でも、よその国からもらえば早えんじゃねえのか?」

「それができたら苦労しないよ。」

ロットは、この国の事情を話す。

「なるほど、そういう設定なのか。だから、国王は力あるものに地位を与えて、強い軍事国家を作り、他国に従うように圧をかけたいって感じか。」

「平たく言うとそういうシナリオ設定だね。けど、それも初期設定に過ぎない。これからそれがどうなるかは、プレイヤー次第なんだ。」

「未来はいくらでも変わるってことか。ほんとに人生そのものだな。」

二人は歩きながら冒険者ギルドを目指した。

「それにしても、すげえ人だなあ。」

「他国からも、ここを選ぶ人が多いんだ。日本人でも、初期の段階で外国籍でプレイすると、ここに流れる可能性が高くなるからね。」

「そんなこともできるのか?」

「え?知らなかったの?アバター設定の時に、国籍選べたと思うけど?」

「…………」

「ごめん、気に障ったなら謝る。」

「いや、大丈夫だ。俺、あまり説明とか聞かないから、未だに知らんことだらけだなと思ったんだ。」

「それわかる。ダラダラ面倒なときあるよねー。わたしもたまにスルーしちゃう。ほら、ついたよ、冒険者ギルド!」

目の前には巨大な冒険者ギルドがそびえ立っていた。

「でけえな。まるで城だな。」

二人は門をくぐる。

中に入り、まっすぐ進むとカウンターが広がっていた。

「ようこそ、冒険者ギルドへ!登録されますか?」

花は、持っている冒険者の証を見せる。

「はい!これは、世界共通のベーシックな冒険者の証です!Cランクですね。では、ダイスリー王国発行の冒険者の証をお作りしますので、こちらご記入ください。記入後は、あの扉の奥へお進みください。試験となっております!」

(あ……試験のこと忘れてた。面倒だなあ。)

花は扉へ進む。ロットはここで待つことになった。

「頑張ってね、花。」

花は振り向かずに手を振った。

(めっちゃくちゃ面倒くさそう……まあ、心配はいらないか。)

「ここか。」

扉を抜け、廊下を進むと、広い場所に出た。

よく見ると、外に薄い膜のようなものがある。

(まあ、バリアかなんかだろうな。)

「試験を受ける方!こちらへ!」

どうやら試験を受けるのは複数人いるらしい。ルールが説明された。

冒険者になるには、ここで巨大なモンスターを倒さなくてはならない。無条件で湧いて出てくるので、制限時間内にログアウトせずに一度もやられることなくやり過ごすことが条件だ。

「とにかく、出てくるモンスターを片っ端から倒せばいいんだな。わかりやすくていい。」

ビー。

ブザーと共に、モンスターが現れる。

ドスン……ドスン……

なんと、四つ足の巨大な猛獣だった。

「ん?わらわら湧いてる感じじゃねえの?」

その様子をモニター越しにロットは見ていた。

「え!?あんな猛獣いたんだ!?あんなの聞いたこともない!ねえ!受付の人、あれはどういうこと?」

「わかりません。試験内容はランダムですが、プレイヤーの今までの討伐数なども加味して測定するようです。」

(花、どんな数倒してきたの……)

場面は戻り。

花の方へ巨大なモンスターが向かってくる。

「とりあえず倒すか。そら。」

ザン!!

ギャオーーー!!!

モンスターは悲鳴をあげて倒れた。しかし、まだ倒せていない。

「ん?なかなか耐久性あるな。なら。」

シャ!

大剣に切り替えて構える。

ググググ……ブォン!

ザシュ!!

バシューーン!!

モンスターは二撃目のスラッシュ様の攻撃を繰り出し、見事に撃破。

花は気だるそうに戻ってくる。

「花!すごいよ、あんな巨大なモンスターをあっさりと!」

「ん?ああ、まあな。そんなに強いのか、あのモンスターは?」

「モンスターランクはCランクのモンスターです。」

「C?なら、そこまで強くないな、まああんなもんだろう。」

「今観測されているモンスターの最高値はCランクです。普段森で見かけるモンスター、ちなみにゴブリンキングはEランクモンスターです。」

受付嬢はニコリと笑う。

「そうだよ花、今のモンスターはとても強いモンスターなんだ。」

「ふーん、まあ、試験はとりあえずパスだろ?どれほど待ってもあれ以降モンスターは出てこなかったし。」

受付嬢はダイスリー王国の冒険者証明書を花に渡す。

「ん?これが証か?」

「はい、それを手の甲に乗せてください。」

シュン!

即座に証明書は消えた。

「証明したいときは、アイテムを取り出す時と同じ要領で選んでください。」

シュン。

「お、手の甲になんか出てきた。ん?……Aランク?」

「え、え、Aー!?」

「何かいけないのか?」

「わ、わたしは見たことがない。今まで最高でもCランク冒険者しか。」

「……………ま、まあ、そういうこともあるさ。」

(あるわけないよ!強すぎるんだよ花は!)

(なんかめんどくさそうだから、これは見せない方がいいな。)

「な、何はともあれ、これで俺はこの国に自由に出入りできるんだよな?」

「はい、その通りです。今後とも、ダイスリー王国をよろしくお願いします。ちなみに、Aランク以上は納税の義務は免除です。その代わり、こちらで受けたクエストの時は自動的に何割か納税される仕組みとなっております。クエストの依頼などは、あちらのパネルや掲示板でご確認して、好きなものをお選びください。」

花とロットはギルドを出た。

「色々ありがとうなロット。これでまた冒険の幅が広がったよ。まさか、納税免除とはな、ラッキーだったぜ。じゃあ、またどこかでなロット。」

ロットは花の背中を見送る。

「あ、あの!!花!」

花は振り向く。

「よかったら…その…フレンド登録してもらえないかな?」

「ん?ああ、わかった。」

二人はフレンド登録した。

「ま、またここに来るときは、声かけてね。」

「ん?おお、また色々教えてくれ。ちなみに、この国ではどこでログアウトしたらいいんだ?」

「そ、それなら噴水広場があるよ。あとは、宿屋を契約するとかかな。」

「なるほどな、それは大して変わりねえな。ちなみに、この国のマップってどこかで更新できたりするのか?」

「うん、できるよ。王都なら公開されてるから。中央ギルドへ行くといいよ。」

「わかった、サンキュー、ロット。」

花は歩き出すが、すぐに振り向いた。

「中央ギルドってどこだ?」

結局、ロットとは別れずに中央ギルドへ向かうことになった。

(さーて、とにかくセーブポイントを探さねえとなあ。)

「花、もしかしてセーブできる宿屋を探すためにマップを更新するの?」

「ああそうだ。」

「ダイスリー王国の宿屋は高いんだよ?」

「そうなのか?全然知らんかった。ロット、もう少しこの国のことを教えてくれないか?」

「う、うん、全然大丈夫だよ。」

花は、あるものをロットに手渡した。

「とりあえず、お礼するものが思いつかなかったから、これで勘弁してくれ。」

「え!?こ、これは!?」


第二百二十四話 完

第二百二十四話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

軍事国家「ダイスリー王国」への入国、アバターの国籍設定やストレージ機能などの世界観の掘り下げ、そして何と言っても大注目の「冒険者試験」!

過去の討伐数が加味された結果、試験には前代未聞の「Cランク巨獣」が登場! 受付嬢も呆然とする中、大剣の二撃であっさりと葬り去る花さんの無双ぶりが相変わらず爽快でしたね。

そして、叩き出されたランクはまさかの最高峰「Aランク」! 最高でもCランクしか存在しない世界でAランクを獲得し、見事に「納税免除」の特権を手に入れる流れは思わずニヤリとしてしまいました。

また、少しずつ距離が縮まるロットとのやり取りも微笑ましく、フレンド登録を経て、案内役として一緒に行動することになった二人のコンビネーションも最高です。

そしてラスト、花が「お礼」としてロットに手渡したアイテムとは一体何なのか……!?

「収納機能がある花さんからのプレゼントってまさか……」「Aランク判定が出た時の受付嬢とロットのリアクションが最高w」「花さん、安定の方向音痴(中央ギルドの場所がわからない)で可愛い」「渡したアイテム、激レア装備か大金か妖精関連か……気になる!」など、たくさんの熱い感想をお待ちしております!

皆様からの温かい**【コメント】、作品を見逃さないための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、hanaXIII の執筆活動を支える何よりの原動力になります。今後とも力強い応援をどうぞよろしくお願いいたします!

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花がロットに渡した驚愕のアイテムとは!? そしてダイスリー王国のマップを手に入れた花が向かう次なる目的地とは――!?

気になる第二百二十五話も、どうぞお楽しみに!

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