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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第五章 運営の依頼〜歓楽街潜入捜査ーー異種族との出会い 編

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第二百十一話 ダイニー大陸の夜

いつも『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜』を応援いただき、本当にありがとうございます!

花から贈られた「物理ダメージ吸収レイピア」の規格外すぎる性能が判明! リサも自分の役割や目標を見出し、大満足でパーティを終えました。そして二人きりで向かったトレインの屋上。「花さんの住んでいるところ、わかっちゃった……」と現実に踏み込もうとするリサに対し、現実の重さから素性を隠したい花は「頼むから、言うな!」と切なく願うのでした。

はたして二人の会話の行方は!? そして、クリスマスの夜に二人が向かう新たな展開とは……!?

注目の第二百十一話、ぜひお楽しみください!

「住んでいるところ?さて、何の話だ?」

「え?だって、花さんの住んでるところって、温泉が有名……」

ファーーーーン!!

二人は驚く。

トレインの汽笛が鳴り響く。

「そろそろ到着だ、戻ろうか。」

「え?あ、うん。」

リサは言いそびれてしまった。

(なんとか汽笛に救われたな。やっぱり気づいてたんだな、俺の住んでいるところ。けどダメだ。素性を知られてはいけない。

ゲームと現実があまりにも違いすぎる。こっちは夢も希望もないんだ。

あくまで、リサとはゲームの中の仲間、それが一番良い。)

ダイニー大陸へ到着すると、街中がクリスマスの装飾で溢れていた。

「すごーい!!ここが、ダイニー大陸!」

二人は、クリスタルの塔、その周辺の飲食店や武具屋、アイテムショップを回る。

カフェでは防音空間で、マップを開いてみた。

「あ!ここがこの前みんなが潜入した施設?」

「そうだ。ん?来年度オープンになってるな。ということは、そろそろ完成か。」

(運営はやっぱり手を打たなかったんだな。)

「娯楽施設……歓楽街……これって。」

「リサは見なくていい。」

「どんなところなの?」

「……………遊ぶところだ。受験生には目の毒だ。」

「はーい。」

リサは花を見て少し意地悪そうな顔をしている。

(こいつ!わかってて質問しやがって!まあ、リサはおそらく東京に住んでんだ、そんなの情報として、何も珍しいことじゃないわな。)

「あ!ここがマジカルカレッジ!?そして、ここが、獣人の村!?

あ!!この大陸にも、王都があるんだね!?」

マップはかなりざっくりとしたもの。

しかし、皆が訪れる可能性のあるものに限られていて、細かくは載っていなかった。

詳細は全て、シークレットと表示されていた。

「この、シークレットには、何があるんだろうね!」

「さあな、行ってみないとわからないな。」

「ねえ!行ってみようよ!」

「今からか?」

「だめ?」

「もう、現実は21時だ。大丈夫か?」

「全然平気だよ!行こうよ!!わたし、年明けから本格的に受験だから……」

リサはまたしょんぼり下を向く。

花はリサの頭をポンとする。

「よし、じゃあ、いくか!とりあえず、それ飲んだらな。」

「うん!!ありがとう花さん!」

(さて、このシークレットたち……どっち行くかねえ。地図の上半分がほとんどシークレットだな。あと、東西の端っこもシークレット。

この前のマジカルカレッジ行きの時、外からの景色を見る限りでは森や山が入りそうな雰囲気だったんだよな。)

「花さん!!このあたりに行ってみようよ!」

そこは、中央の王都を通り過ぎて、獣人の村方面に行かずに北上するルートだった。

今いる港周辺から簡単に表すと、西には歓楽街方面。北に進めば王都へ、東へ進めばマジカルカレッジや獣人の村という構図。もちろん、詳細はまだまだ非公開。

「なるほど、そこを抜けていくのか。」

二人は小型トレインターミナルへ到着。

「なるほどな、ちょうど、森に入る手前にターミナルがある。トレインの北上ルートはなさそうだから、ここから自力で探索か。」

「ワクワクするね!」

「リサ、モンスターのレベルも、プレイヤーのレベルもわからない。危なくなったらすぐ離脱するからな。」

「はーい!」



森の前のターミナルから出た。

ここからは森が広がっている。

「さて、行くか、ついて来れるか?」

「無理!手加減して走ってね!それとも、お姫様だっ……」

「わかった、加減して走る。いくぞ。」

ダン!

「……………」

(まだ喋り終わってないのに、絶対わざとだ!!)

ダン!!

リサは必死について行った。

(お?なかなか早いな。さては、ちょくちょくログインしてたのか?)

(花さん驚いてる!勉強の合間にちょくちょく経験値稼ぎしてたんだよねー!前より一回り強くなったから、少しはマシかも!)

キキャー!!

「えい!!」

ザシュ!!

バシューン!

「お!やるじゃないか!剣の切れ味はどうだ?」

「すごいよ!一撃で倒せた!しかも軽い!」

キキャー!!

複数のモンスターがゾロゾロ湧いてくる。

「ここはビギナの森と違って、出現率が高えな。」

ザシュシュ!ザシュ!!

リサはモンスターとすれ違いざまに斬撃を繰り出して、サイドステップもおり混ぜながら攻撃を繰り出していた。

「やるなあ、攻撃のバリエーションが増えてる。近接がここまでできるようになってるなんてな。」

「へへーん!一生懸命考えたんだぁ!」

(やっぱり賢い子は飲み込みが早えな。)

シュパパパパパ!!

バシューン!!

花は相変わらず豆腐みたいにモンスターを狩っていく。

「あ、相変わらずデタラメな強さ……ぷ、いつも通りって感じだね。」

二人は森を突き進む。

しばらく突き進むと、遠くで何か光っていることに気がつく。

二人はかなり高い崖の端に辿り着いた。周囲は森の中だが、かなり高いところにいるらしい。

下を見ると、街が広がっていた。

「わお!夜景が綺麗だね!こんなところにも街があったなんて、知らなかった!ということは、あのシークレットは、この街のことだったのかな?」

「まあ、その一つがこれ、ということだろうな。」

「ねえ!行ってみようよ!」

「おいおい、今日一気に進むのか?どんなところかも何も情報ないんだぞ?」

「二人なら大丈夫だよ!」

(二人だけだから心配なんだ。準備も情報もないところに飛び込んで、何かあったらログアウトもできなくなるぞ?)

「チラッと様子見るだけだからな?」

「はーい!」

二人は崖沿いに森を歩いた。しかし、降りれそうなところはない。

「やはりな……そう簡単にいけないようになってる。ほら、もうすぐまた端になるが、下を見てみろ。」

「うわ!大きな川だ!とてもこの高さからじゃ降りられないよ!」

「しかし、巨大な都市だな。そういえば、この大陸の都市のことは、何も知らなかったな。」

「元々設定があって、まだ私たちが知らなかっただけかもね!カフェのマップも、わたしたちのマップとリンクして、シークレット表記にしたのかも!」

「そうかもな、ネタバレになったらゲームとしてつまらなくなるからな。

でも今日は収穫があったな、あっちに都市があることがわかった。」

「また新しい冒険が待ってるね!あ〜、また楽しみが増えた!」

「これから本格的に受験だからな、楽しみは後にとっておけ。」

「そうだね!目標や楽しみがある方が、勉強も捗りそう!」

「じゃあ、そろそろ戻るか。」

「はーい!」

二人は新しい都市を発見した。

マップも上書きされている。

森を抜けて、トレインに乗り、再びクリスタル塔の辺りまで戻ってくる。

「あー、楽しかった!まさか、あっちにも都市があるなんて!大発見だよ〜!」

「あそこが何なのか、また情報集めないとな。」

二人はその後、ビギナ大陸へ戻り、カレッジで解散した。

ピロン

『今日はわたしのワガママに付き合ってくれてありがとう!次は年越しだね!』

『ああ、それまで勉強頑張れよ。また大晦日にな。』

こうして、賑やかなクリスマスは終わった。

(なんか、このゲームをし始めてから、少しずつ変わっていってる……クリスマスなんて、裏方に徹するだけで、最近は子供を楽しませることしかやることがなかったからな。

仲間と過ごすのも、やっぱり悪くないな。)

花は、遠い昔の記憶を思い出していた。

初詣に彼女と出かけたこと。

友達と自転車で初日の出暴走をしたこと。

皆、よい想い出となっていた。

(あんときは楽しかったな……でも、現実は……)

一人でカレッジ内をうろついている、昔を思い出し、現実とのギャップに押し潰されそうになる。

(よし、一人で憂さ晴らししてからログアウトすっか。)

タン!

花は一人で森を駆け回り、モンスターを狩りまくる。しかも、いつもより派手に暴れていた。

周囲を見ると、時々男女のプレイヤーが目立つ。

(いいぞ、若いやつらはそうでなくっちゃな、今のうちに謳歌するんだぞ。)

ズバババババ!!

「う、うわー!危なかった!」

「キャーー!伏せて!」

「や、闇の悪魔……クリスマスにも現れるのか……」

タン!

花は颯爽と去っていく。

(だれが悪魔だ……ま、確かに呪われてるかもな、悪魔に……ぷ。よく似合う名前じゃねえか。)

そろそろ森を抜けようかという時、何か光る反応があった。

キラ!

(ん?今何か光って……って、お、おい!!いかん!!)

シャ

花は咄嗟に大剣に持ち替える。

ブォン!!

ガギギン!!!

バーーーン!!

閃光とともに、飛んできたものが周囲に弾け飛ぶ。

(あっぶねえ!な、なんだこれは?とにかく、飛んできた方向に行ってみよう!)

森を抜けると風車が見えた。

キラ!

ズキュン!!

シュン!!

花のはるか頭上を越えて森へ飛んでいく。

(狙いは俺じゃないのか?よし、風車まで行こう!)

花は風車にたどり着き、屋上まで駆け上がった。

バッ!!

「え!?」

「え!?な、なんでここに!?」


第二百十一話 完

第二百十一話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

汽笛に助けられた危ない一幕から、ダイニー大陸でのふたりきりの新エリア探索、そしてラストの衝撃的な狙撃とまさかの遭遇劇……! 今回もワクワクと驚きが詰まった怒涛のエピソードでしたね!

「温泉が有名……」と言いかけたリサに対し、絶妙なタイミングで鳴り響いた汽笛。素性を知られたくない花にとっては冷や汗ものの瞬間でした。

ですが、その後に向かったダイニー大陸では、リサの急成長した動きや、高い崖から見下ろす広大な新都市の発見など、冒険者らしい胸躍る展開がたっぷり描かれました!

そして、一人でうさ晴らしにモンスターを狩りまくり、またしてもプレイヤーたちから「闇の悪魔」と恐れられてしまう花(笑)。

その帰りがけに突如飛んできた狙撃弾を追って風車に向かうと……屋上にいたのは一体誰なのか!? ラストの「え!?な、なんでここに!?」という二人のハモり&衝撃の引きに、次話への期待が最高潮に膨らみます!

「汽笛ナイスタイミング!」「崖の下に見えた巨大な都市は何だろう?」「闇の悪魔扱いされる花さん相変わらずで笑う」「風車屋上にいたのは誰!?知ってるキャラ!?」など、今回の感想や考察をぜひメッセージでお寄せください!

皆様からのあたたかい**【コメント】、作品を見逃さないための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、次話を執筆する最大の原動力になります。ぜひ hanaXIII への力強い応援をよろしくお願いいたします!

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風車の屋上に佇んでいた人物の正体とは……!? 二人が驚愕したそのお相手は誰なのか!?

気になる次話も、どうぞお楽しみに!

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