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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第五章 運営の依頼〜歓楽街潜入捜査ーー異種族との出会い 編

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第二百十話 リサの剣

いつも『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜』を応援いただき、本当にありがとうございます!

12月25日の「クリスマス&リサの誕生日」当日が描かれました。花からの誕生日プレゼントを受け取るため、リサは各地を駆け回る大冒険(?)をくり広げ、苦労の末に「物理ダメージ吸収効果付きのレイピア」と「大容量ストレージキー」を獲得! 喜び最高潮の中で行われた誕生日会のラスト、リサが放った不意の斬撃に対し、花が合わせた「大剣の一撃」をリサが新レイピアで見事に受け止めてしまい――衝撃の「しーん……」で幕を閉じました。

花の本気の一撃を正面から受け止めた新レイピアの“規格外すぎる性能”とは!?

しーん……。

「ど、どういうことだ!花の攻撃を受け止めた!?」

ランスは目を丸くしている。

「え!わたし……花さんの攻撃を受け止めた!?」

「ちゃんと効果付与されてるみたいだな。」

「効果?花、いったいどんな効果を付与したんだい?」

「物理ダメージ吸収だ。」

「な!?物理ダメージ吸収!?」

「リサ、剣のステータスは見れるか?今の攻撃、どうなったかわかるか?」

「うん!ここに数値が書いてあるよ!」

「それを使う時は、任意で攻撃に付与できる。頭で付与する時のイメージや合図など、自分で感覚を設定すると良い。設定は自由に変更できるから、戦闘しながら工夫していくといい。」

「試しにやってみようかな。とりあえず、頭の中で唱えるようにしよう。……よし、唱えた!」

「ランス、クリティカルガードしてみるか?」

「よ、よし、僕が受け止める。いつでもいいよ、リサさん!」

「いっくよー!それ!」

ブン!!

ガキン!!!!ドガン!!

ブオオー!!

あたりに風圧が起こる。

ズザザ!!

ランスは少しだけ後ろに後退した。

「うお!?ごく普通の攻撃モーションなのに、この威力!タイミングが読みづらかった。」

皆、リサの剣の効果に驚いていた。

「す、すごい!!これで、格上の相手でも戦える!」

「そして、吸収できるのは限度は多分ねえ。溜める工夫と解放する工夫が必要だ。」

「え!?限度がないの!?」

「ああ、だが、剣の耐久性の兼ね合いとかはわからねえ。ただ、俺が全力で叩きまくった攻撃は、十七連撃くらいは普通に吸収してたぞ?」

「げ!花の十七連撃!?そんなのが一度に返ってきたら……」

「ハンマ師匠には、工房の中でやるなって言われて、村の裏山で試したんだよ。そしたら、山の木々が吹き飛んでたな、カッカッカッ!」

「リサさん。それは最強のカウンターだね!」

「うん!すっごく強い剣だよ!ありがとう花さん!」

「喜ぶのは早い……吸収できるのは、面の部分だけだ。刃の部分では吸収できないから気をつけろ。それを踏まえた上で使いこなさねえと、撃ち合いになったらアウトだ。」

「そ、そうなんだー!じゃあ……面で受ける練習もしなきゃ……」

「そうだな、だから、グリップも少し改良してある。あとは、むやみやたらに攻撃を吸収しようとしないことだ。コンビネーションが崩れる。どうしようもない時に、隠し球として使うんだ。」

「確かに、使うタイミングは大事だね。刃と面は交錯すると扱いづらそうだ。けど、とんでもない武器を手に入れたね、リサさん!」

「うん!この剣を使いこなさないとね!またゲームでも目標ができた!受験が終わったらまた楽しみが増えたぞー!」

シュン。

リサはネックレスとなった鍵に剣を収納した。

イメージ操作で自然に消えたり、手元に顕現したりできるタイプの収納のようだ。

「これもとても便利!イメージするだけで手元に顕現できるから、普段しまっておけるのが良いよね!鞘も自然に腰に顕現してるし、イメージ通りにできる!」

「あとは、戦闘に備えてアイテムは大事だ。リサやユナは特に、自分の身を守るために、アイテムは備えておくといい。」

「ユナも何かもらったの!?」

「わ、わたしはこの前、弓とポーチをもらったよ。わたしはテイマーだから、戦闘で足を引っ張らないように、作ってくれたんだ。」

「わお!遠距離!うちにもついに遠距離攻撃が加わったんだね!」

(うちにも……リサはすっかりユナを仲間だと認識してるな。良いことだ。)

「リサ、誕生日おめでとうな。そしてユナ、昨日言いそびれたが、改めてようこそ。」

「うん!ありがとう!!」

二人は同時にシンクロして答えた。

顔を見合わせて笑っている。

(平和だ……ゲーム内では、モラハラもパワハラもしてくるやつはいない……皆が互いを尊重して、助け合っている……。ランスはリーダーに向いてる。スバルはいじられ担当だな。

そして、訳あり美女に、受験生、そして優しい眷属たち。

俺は特別大きなギルドやクランはいらない。

こうして、こじんまりやれりゃ十分だ。

けど、みんなはどう思ってるんだ?

ゲーム好きなら、規模を大きくしたいと思う人もいるんじゃないか?

自然に集まった仲間だが、皆、俺に気をつかってないだろうか……)

現実が詰んでいる分、花は疑心暗鬼になる。

人は信じても変わる。根本は変わらない。

その経験から、完全に心を開くまでに時間がかかっていた。

「ご主人様?またボーっとして、大丈夫ですか?」

「すまん!またボーっとしてたよ!今日はみんな楽しんでいて良かったよ。」

「次はカウントダウンだな、花殿!」

「ん?カウントダウン?」

「そっかー!年越し!」

「あーーー!ご主人様!!すっかり忘れていました!!」

「どうしたコリス?」

「わたし!!その時に獣人の村に帰らないといけません!!神社の仕事があります!!」

「神社があるのか??」

「そうね……獣人の村や召喚士の村は、和風のモチーフなの。だから、神社も存在するの。」

「そうなのか……ユナ、コリス、じゃあ、年越しの初詣は、二人に案内を頼めるか?

あ……もちろん、皆それぞれやることがあるだろうから、無理にとは言わん。」

「時間帯によるかも。朝方は家族で親戚のところに行ったりするから、夜の年越しなら大丈夫かも……」

「わたしも!朝からおばあちゃんとお参りに行くから、カウントダウンなら大丈夫だよ!」

「俺も大丈夫だ!ランス殿はどうだ?」

「ぼ、僕は一度スケジュールを確認するよ。またメッセージで伝えるね。」

(ランス……その時間は無理なんじゃないか?俺の予想通りなら、あんまり無理はさせられん。)

「ランス、あんまり無理するなよ?」

「え!?あ、うん!ありがとう花。」

(は、花!?もしかして、僕の身体のこと、気づいてるのかな?)

クリスマスパーティーは無事に終わり、皆楽しく過ごせた。

解散後、コリスと少し話した。

ダイニー大陸からの道のり、移動手段。

逆算して集合時間を詰めた。

コリスとラピーについてはそれまでに獣人の村に帰るとのこと。

「じゃあ、今日はもう帰るよ。二人とも、またな。」

「お気をつけて、ご主人様!」

「行ってらっしゃい、ご主人様!」

(………なんか、どこかで聞き覚えのあるようなフレーズだなあ……てか、そうか、こいつらにとっては、俺は異世界へ出かけてる感覚なのか。)

花は、村からカレッジへ駆け抜けた。

途中出現した敵はもちろん狩りながら進む。

カレッジ内。

セーブポイントに誰かいた。

「ん?どうした?帰らなかったのか?」

そこにはリサがいた。

「うん……待ってた。」

「ん?何か忘れ物か何かか?」

「ちがーう!……その……なんとなく……」

(なんとなく?……まだ遊び足りねえのか?さすがは高校生。)

「まだ時間は大丈夫なのか?」

「うん、今日は、誕生日だし、勉強もオフにしたんだ……」

(こいつなら、クリスマスに引く手あまただろうに……まあ受験生だから遊びの予定は入れないか……?)

「もしかして、暇なのか?」

リサは少し赤くなる。

「ひ、暇って!……そ、そうですよー!暇ですよー!」

リサは下を向く。

「なら、どっか行くか?」

リサは顔を上げて笑顔になる。

「うん!!」

「時間あるなら、ダイニー大陸へ行ってみるか?」

「だ、ダイニー大陸へ!?うん!行ってみたい!」

二人はトレインに乗り込み移動する。

ターミナルの大きさ、トレイン内の広さに、リサは圧倒されていた。

「すごいや!こんな広い部屋を契約したんだね!!あ!もしかして、よく読まずに選んだの!?宿屋の時みたいに!」

「……………」

「やっぱりー!面倒くさがりは相変わらずだね!」

「げ、ゲームはな。遊びだから適当になるんだ。」

「でも、私たちのために、いつも真剣に考えてくれてるじゃん!ほんとうに感謝してます!」

「大したことはしてない。実際に、ゲームの中でしかしてやれないしな。」

(現実で会いたいとは思わないのかな?わたしはみんなに会いたいな……それとも、何か会えない理由が?)

「屋上に登ってみるか?」

「え!?この部屋、屋上があるの?トレインなのに?」

「いや……さっき部屋に入る前に、案内が書いてあるから……なんで今まで気がつかなかったんだろうな。」

二人は部屋を出てすぐ横に歩く。すると確かに屋上への扉があった。

自動ドアが開き、階段が現れる。

「わお!!すごい眺め!!」

風の抵抗はシールドで少し抑えられているが、海とダイニー大陸を一望できる。

そこには、夜景が広がっていた。

「花さんは、現実でみんなに会いたいとは思わないの?」

「まあ、タイミングが合えばな。だが、難しいだろうな。」

「わたしね。多分花さんの住んでるところ、わかっちゃったんだ……多分、受験で近くに行くから…‥その……」

(リサ……待て!いったい何を言い出すつもりだ?……それは、言うな!……頼むから……)


第二百十話 完

第二百十話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

リサの新武器「物理ダメージ吸収レイピア」の驚愕の性能お披露目から、仲間たちとの温かい時間、そしてラストの胸を締め付ける会話まで、心揺さぶられるエピソードでしたね!

花が手渡したレイピアは、なんと衝撃を限界なく蓄積してそのまま解き放つ「最強のカウンター武器」! ランスへの威力テストや「花の本気の17連撃で山の木々が吹き飛んだ」というエピソードには思わず笑ってしまいつつも、リサが「格上とも戦える!目標ができた!」と喜ぶ姿にはグッとくるものがありました。

そして、パーティ後の二人きりの時間。トレインの屋上で美しい夜景を眺めながら交わされた会話は、とても切なく、印象的でした。「現実が詰んでいる」過去から人に心を開くのが怖い花と、「花さんに会いたい、住んでいる場所がわかっちゃった」とまっすぐに踏み込もうとするリサ。花が心の中で「頼むから、言うな!」と願うラストシーンは、緊張感と切なさが最高潮に達する引きでした……!

「リサちゃんのカウンターレイピアが凄すぎる!」「花さんの抱える現実の重さとリサちゃんのまっすぐな気持ちに胸がキュッとなった……!」「リサちゃんはどこまで花の現実を知ってしまったの!?」など、今回のエピソードについての感想をぜひメッセージで届けていただけますと嬉しいです!

皆様からいただく応援の**【コメント】、作品を見逃さないための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、葛藤しながらも仲間と向き合う花、そして健気に成長していくリサたちの物語を動かす最大の原動力になります。ぜひ、hanaXIII への変わらぬ力強い応援をよろしくお願いいたします!

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