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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第五章 運営の依頼〜歓楽街潜入捜査ーー異種族との出会い 編

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第二百二話 ユナの前進

いつも『Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します~』を応援いただき、本当にありがとうございます!おかげさまで大台の200話の大記録を突破し、物語はさらなる深みへと突入しております。

ゲーム内にてユナがかつて前作でトップギルドのオファーを蹴り続けた伝説の「幻獣マスター」だったという驚愕の過去が判明。一方、現実世界へログアウトしたユナは、それまでの引きこもりがちだった自分を脱ぎ捨てるようにリビングへと赴き、両親の目の前で真剣な面持ちである「相談」を切り出しました。

リビングで朝食をとりながら、ユナは口を開いた。

「わたし、ここで働こうと思うの……」

そこは、なんと動物たちがいる施設だった。

お客さんも多く、ショーなどもしている。

ユナはまず、パートから始めることにした。

「自分のペースで少しずつやっていきたい……ごめんなさい、本当だったら、きちんと就職してないといけないのに……」

「いや、そんなことはない。ユナ、自分のしたいことを、しっかりやりなさい。お父さんは応援しているよ。」

「わたしもそう思う、ゆっくりでいいわ。でも、この短期間で、どうしたの?」

ユナは昨日のことを話した。

「な、なに!?また遭遇した!?しかも、倒したのか!?」

「うん、はじめは足がすくんだんだけど、花や、みんながいたから、最後は私の一撃で……」

「よく立ち向かったわねユナ。怖かったでしょう……」

「う、うん……でもね、そのかわり、少し記憶が蘇ってきたんだ……わたし……勘違いしてたかもしれないの……もしかしたら、主犯じゃない人を、ずっと怖がっていたかもしれないの。」

両親は首を傾げていたため、ユナは説明をした。

「ええ、その子は近所の男の子よ?いつもあなたを誘いに来てたわねえ。あなたは全く応じずに、動物や虫ばかり見てたわ。」

「ま、まさか、スギオくんが?」

「さっきも言ったけど、スギオには、何もされてなかったの。でも、会ったらいかにも俺がやりましたって振る舞いだから、わたしも記憶違いに拍車がかかってたの。

どうしてスギオがそんな振る舞いしてたのか、意味がわからないの。」

「…………」

「どうしたのあなた?黙って、何かあるの?」

「いや……もしかしたら、その花という人は、スギオの心理がわかるかもしれない……」

「え?花が?どうして?」

「これはお父さんの勘だが、スギオくんは、見栄を張っていた可能性がある。

好きな子を自分がモノにしたと……」

「え!?でも、わざわざ嫌われる立場になってまで?」

「そこがお父さんにもわからない。だから、花が何か知っているかもしれないな。」

「そっか……また、花に聞いてみよう。パートの件も兼ねて、報告しなきゃ!」

「あら、もう受かった気でいるわね。しっかり募集要項を読んで、準備しなさいよ?」

「はーい!」

ユナはまた自室に戻って行った。

「本当に明るくなった。この短期間で、ユナは一歩も二歩も前進した。」

「ええ、そして、また前に進もうとしている。

ふふ……花って、どんな好青年なのかしら!」

「お、おいかあさん!?」

「冗談よ冗談!けど、会ってはみたいわね。」

「それはたしかに……お礼を言わんとな……」

「案外、私たちと歳が近かったりして。」

「なら、友達になれるかもしれんな。」

二人は冗談混じりに笑っていた。

当然ながら、ユナよりも両親の方が、花と歳は近い。しかし、それを知るのはまだ先の話。

今はただ、娘の成長と復活を心から喜んでいた。



その日の夜。

(ふう。今日も一日中ハードだったな。でも、娘との時間は宝物だよ。一人で二人を見るのは大変だけど、二度とない時間だ。

なんなら、大きくなったら、もう会えなくなるかもしれないんだから……今のうちに思い出作っておかなくちゃな。)

花の妻は土日に仕事を入れているため、休みは子供たちの世話と家事全般を一人でこなしていた。

平日は義母のサポートがあるため、妻はパートから帰るとほぼ家事育児をすることなく過ごす。

唯一あるとすれば、下の子を保育園に迎えに行って、帰って風呂に入るくらいだ。

平日の休みは義母に家事を任せて、優雅にプールに行く。

花は、平日は仕事、休日は家事と育児。休む間などなかった。

それでも、義母や妻からは時折悪態をつかれることがある。

妻側の親族に対して、自分から服従しないと、圧がかかるのだ。

花は精神的に疲れ切っていた。

自分の身内にすら常に気を配ることなどできていないのに、義理の親族のことを常に考えて、自分から顔を出す計画を立てたり、気を使う動きを企てないと、妻や義母はストレスを溜めるのだ。

これは、家来に対して服従心や忠誠心を求めるときの心理に近い。

花は、結婚してからずっとこの価値観に耐えてきた。

花の家族は、自立心を尊重し、束縛しない。

その中で育った花にとって、忠誠心を求められるのは、拷問に等しかった。

それこそ、家来になったと錯覚するほど、とてつもないストレスを感じていた。自分は、この手のタイプとは、もう付き合えないと思うようになった。

しかし、時が流れ、それに気がついた頃にはもう遅かった。

花は、いつも今後について考えていた。

どうすればこの二人から離れられる。

どうすれば娘を幸せにできる。

そう、それには花が犠牲になる他に道がなかった。まさに絶望だった。

(さて、少しだけやるか。)

花はログインした。

カレッジへログインする。

(いつものカレッジだな。最近は人も増えてきた。入学するのにGもいるだろうが、ようやくそのGも溜まり、ここに流れ込んできたんだろうな。

さて、今日は何しようか……)

「おおおおお!!花ーー!!!」

(この声は………….さて、聞こえないふりして森に行くか。)

「うおおい!無視か!?コモンだ!!」

(知ってるよ。名乗らなくても。)

花はスタスタと歩き去ろうとするが、後ろから足音が近づいてきた。

花の目の前に現れる。

「おい!なんでいつも無視するんだ!そ、そりゃあ、この前の闘技場の件や賭け事にしたのは悪かったが……」

(あ、そういえばまだ報告して無かったな)

花は簡単にコモンに報告した。

「なるほどな!わかった!後日ミーティングがあるから伝えておこう!」

この報告により、幻獣種の話と、施設建設の話が後日話され、ALO開発担当ミーティングに繋がるのだった。

「思い出した。無事に闘技場も終わったし、約束のスキルについて、獲得させてもらおうか。」

「う!お、覚えていたのか……」

「まさか、はぐらかそうとしてたのか?」

「そ、そんなことはない!さ、さあ!どんな強力なスキルが欲しいんだ!?」

スキルを獲得するため、二人は場所を移動する。

花はとりあえずいくつか候補を出した。

優先的に今日は限定した。

「え?そ、そのスキルでかまわんのか?」

「ああ、とりあえず一つはこれだ。」

(よし、これである程度なんでも作れる。)

すでに鍛冶スキルがAに達していた花は、Sランクの鍛冶スキルを獲得する。

バトルとはあまり関係がない職人用のスキルのため、すんなり獲得できた。

「それにしても……闘技場も余裕で優勝してくるとはな……」

「変装して行ったからな、俺だっていうんじゃねえぞ?」

「わかった……しかし、裏でそんなことになっていようとはな。だが、表に出てきていない以上、運営は手を出せんだろうな。」

「ああ、かなり複雑だよ。被害に遭わないように気をつけるしかねえ。かと言って、変なアナウンスすれば、向こうが営業妨害で訴えかねない。」

「表向きは普通の人員募集なんだがなあ。まさか、潰そうなんて考えてないよな!?」

「まさか……そんな面倒なことしないよ。」

(ま、仲間に危害さえ加えなければな。)

「ふう、それを聞いて安心した!お前がその気になれば、ある程度のキャラやプレイヤーは無双できてしまうからなあ!」

「んなことねえだろ……俺くらいのやつなんて、ゲーマーならゴロゴロいるだろう。みんな目立ってねえだけさ。」

(いやいや!ゲームバランスがすでにおかしいんだよお前は!!)



「何?鍛冶スキルSまでいっただと?」

「はい。ちょっと裏技みたいな感じになりましたが、これである程度なんでも作れます。」

花はコモンと話した後、鍛冶屋の村にきていた。

「ぶわっはっはっは!こりゃいいぜ!そんで?できたのか?」

「ある程度は……ここから改良していきます。」

「ほう、なかなか考えたな!コツコツ作ってたみたいで何よりだ!」

リサへの誕生日プレゼントもほぼ準備完了。後は、ビッグマッチを迎えるだけとなった。

ピロン

「お?ランスだ。なんか用事かな?」


第二百二話 完

第二百二話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

今回は、ユナの現実世界での前向きな大前進と、対比するように描かれた花の息の詰まるようなリアルでの絶望、そしてゲーム内での「鍛冶スキルS」の獲得という、非常に濃密で見どころ満載の回でしたね!

動物施設でのパートを始めようと決意し、両親の前で本当に明るい表情を取り戻したユナの姿には胸が熱くなります。しかしその直後、花が結婚以来ずっと耐え忍んできた「家来のように忠誠心を求められる」親族関係の拷問のようなストレス、そして「娘のために自分が犠牲になるしかない」というあまりにも重い現実が明かされ、花の背負うものの大きさに胸が締め付けられます。そんな現実からログインし、コモンからしっかりと「鍛冶S」を勝ち取ってリサへの誕生日プレゼントを完成させる花の職人魂と格好良さは抜群です!ラストでは、そんな花のもとにランスから1通の通知が届き、ここからまたどのような新たな物語が動き出すのか、期待が止まりません!

「ユナの両親が花を『同世代かも』と笑うシーンの皮肉が効いてて面白い!」「花の現実が重すぎて、だからこそゲーム内での無双や優しさが刺さる……!」など、今回の感想をぜひメッセージで届けていただけますと嬉しいです!

皆様からいただく応援の**【コメント】、作品を見逃さないための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、現実の苦しみを背負いながらもALOの世界で仲間たちのために「最強」であり続け、職人スキルSを引っ提げて次なるビッグマッチへと挑む花の無双をさらに熱く盛り上げる最大の力になります。ぜひ、hanaXIII への変わらぬ力強い応援をよろしくお願いいたします!

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『Another Life』の、重い現実を胸に秘めながらも、VR世界で最高の仲間や職人スキルと共に不屈の歩みを進める花の物語とはまた一味違う、才能なしと見捨てられた主人公が己の拳と不屈のソウルだけで宇宙を揺るがす危機に立ち向かい、全人類を救う最強の切り札としてド派手に無双する王道の熱いSFバトルファンタジーです。こちらも息をのむ大迫力の展開が満載ですので、ぜひあわせてチェックしてみてください!

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