第百九十七話 リベンジ
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地下闘技場で優勝した花の前に前大会覇者マサムネが立ちはだかるも、花は圧倒的な戦闘IQでマサムネを一蹴し、ミントたちの待つVIPルームへ急行しました。そこで花は、ユナの因縁の相手であるスギオを騙し、過去の「本当の真実」を暴き出します。そして花の作った隙から、ユナは自らの意志で過去の恐怖を打ち破り、魂の「リベンジアロー」を撃ち抜いて見事にスギオを粉砕。ついに長年のトラウマに完全な決着をつけました。
「花……わたし……」
ユナはぺたんと座り込む。
ミントと花は駆け寄る。
「おう。リベンジ成功だな。よくやった。」
花は、ユナの頭を優しく撫でた。
「さあ、みんなのところに帰ろう。」
ガバ!
ユナは仮面を取り、花に抱きついた。
「怖かった……怖かったけど、みんなが、花がいたから、強くなれた……ありがとう!」
(ぐおおお!だから、当たってるからやめろーーー!!!!)
「よ、よかったな。無事にリベンジできて、これからは、一歩前に進めそうか?」
(は、早く離れろー!)
ガバ
ユナは花の顔を見る。
(だから、近えーー!!)
花は赤面する。だが、お面で花の顔は見えない。
「うん!」
ガバ!
再び花に抱きつく。
むぎゅう……
『み、ミント!助けてくれ!む、む……当たってて敵わん!』
『ご主人様!お恥ずかしい気持ちはわかりますが、今はいいではないですか!包み込んであげましょう。』
『ミント~~!!』
こうして、ユナのリベンジは完遂した。
一方その頃。
スバルは、花に賭けていたため、巨額を受け取る手続きを済ませていた。
(よし!これだけあれば、スキルが取れる!)
「おい、あれ見ろよ!あの変態の仮面つけたやつ!」
「おお、あの変態の顔のやつだろ?すごい金だよな!」
「変態なのに、すげえよな!」
周囲は、スバルのお面と換金額を見て騒いでいた。
(ぐ、なんという屈辱!)
ランスたちは地下闘技場入り口まで走ってきていたが、ちょうど花たちと合流した。
「ご主人様!」
ガバ!
コリスは飛びついて、花の顔面を覆う。
「んぐ!!い、息ができん!」
グイ!
花は無理矢理ひっぺがして首根っこを持ってぶら下げた。
「お前らも、大変だったみたいだな、無事だったかランス」
「うん、かなりやばかったよ。え?知ってるの?」
「マサムネから意味深なこと聞いたからな。よくあいつから逃げられたな。」
「花も遭遇したの!?よく無事だったね!」
「ん?ああ、俺は一目散に逃げた!カッカッカッ!」
その時、スバルがやってきた。
「おーーーい!みんなーー!!」
「ぷ!あいつ、そういえばあのお面だったな。」
「花殿のおかげで、賭け金がすごいことになったぞ!感謝する!それよりも、あのマサムネ、とんでもない動きだったな!」
「スバルも戦ったの!?」
「いや、俺は観客席から見てただけだ!ランス殿は、まさか戦ったのか!?」
「う、うん、コテンパンにやられたよ。ビッグマッチでは、きっちりリベンジしてやるつもりさ。」
「やはり、あのレベルは相当強いとみた。花殿でなければ勝てんだろうな。
しかし、流石に花殿の蹴りを食らった後は、ヨロヨロしていたぞ?」
「まぐれだまぐれ。ところで、そちらのバニーガールは?」
(軽くいなしたなんて言ったら、ランスに悪い。)
(あいつに蹴り!?さ、さすが花だ。また修行に付き合ってもらおう。)
「ご主人様!聞いてください!ラピーです!見つかりました!中の店で働かされてたので、救出しました!」
「まじか、嫌な予感が的中したな。だが、無事に見つかって良かったな。」
娯楽都市から一旦離れることにした。
「さあ、ここからは自由だ。今日はみんなありがとう。俺の潜入に付き合ってくれて。」
「何を言う花殿!俺は今日行けて良かったぞ!」
「スバルはただ見てただけでしょう?」
「う!ランス殿!まあ、その通りだ……だが、このお面のせいで、終始周りから馬鹿にされ、笑われて、屈辱的な一日だった。」
「ぷ!よく似合ってるって!カッカッカッ!」
「僕はこのまま帰るよ。時間ギリギリだ。」
「じゃあ、ランス殿に続いて、俺も帰る。」
「ミント、コリス、ユナを任せていいか?」
「かしこまりましたご主人様。」
「わたしも、一旦コリスについていきたい、いいかな?」
「もちろんです。わたしの村に一緒に戻りましょう。」
「え、花は帰らないの?」
横にいたユナは花の顔を覗き込んで惜しそうに見つめる。
(近え!)
「まあ、観光して帰ろうかなと思って、今日は大して動いてねえしな。」
(マサムネと遭遇して、闘技場も戦い抜いて、大して動いてないって……僕も、まだまだ花に及ばない、修行しなくちゃ!)
「わたしも、花と残る。」
「へ?あ、いや、ユナ、疲れただろう?帰ってゆっくり……」
ユナは頬を膨らませる。
(ど、どこかで見たような……これは怒っているのか?)
「わたしがいたら、邪魔なんですか?」
花は両手を自分の胸の前に出して、ジェスチャーしながら身振りで答える。
「じゃ、邪魔とか言ってないない!そんなに怒るなって!」
「むー!なら、一緒にいてもいいんですね?」
グイ
ユナは頬を膨らませ、怒りながら花に迫る。
(だから、近えってー!……ん?この手の感触は……まさか!?)
花は仮面越しに手元を見た。
すると、花の両掌にはアレが当たっている。
(だ、ダニィ!!!!?これはいかん!!こ、こいつ、気づいてねえのか!?)
「じゃ、じゃあ、一緒に行くか?」
スッ
ユナは笑顔になり離れた。
「やったー!」
飛び跳ねて喜んでいる。
(ぐおお!ユナ殿!眩しい!)
ランスも顔が赤くなる。
(か、可愛い。)
(や、やっぱり気がついてねえな。抱きつくし、顔近いし、天然だなこの子は。)
それぞれ解散した。
それぞれに起こったことについては、また後日集まって共有することになった。
花はユナと二人、ポツンと歓楽街の前で立っていた。
「花!どこ行く?」
「………俺が決めていいのか?」
「うん!一緒なら、どこでもいいよ!」
(こういう言葉、普通の男なら絶対勘違いするぞ……これからこの子は、何人もこうやって勘違いさせていくんだろうなあ。モテそうだし。)
「とりあえず、マジカルカレッジの場所を確認したい。」
「花、魔法覚えたいの?」
「ああ、興味津々だ。せっかくゲームの中にいるんだ。魔法は夢だよ。」
「なら、何で魔法が使えるジョブや種族にしなかったの?……あ!わかったぞ!面倒だったから!?」
「……………」
「やっぱり!!あははは!絶対そう思った!」
ガシ!
(な!?また!!)
ユナは花の腕に絡みつく。
(胸はアユより破壊力が上だ。アユは、なんというか、ギャグで絡みついてくるから上手なんだよな。だがユナは、直接的すぎる!)
「じゃあ、場所はわたしが教えるね!」
「知ってるのか?」
「うん!村に行く途中にあるからね!」
二人は小型トレインに乗り込み、マジカルカレッジ付近の、山頂ターミナルで降りた。
(ん?なんでここで降りるんだ?)
「ほら、あそこがマジカルカレッジだよ!」
山頂から見る景色は、壮大だった。
花は、その壮大さに立ち尽くしていた。
(す、すげえ……)
第百九十七話 完
第百九十七話を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
今回は、激動の潜入調査を終えたメンバーたちが合流し、それぞれの戦果(と屈辱的なお面被害)を笑い合う賑やかな日常と、花とユナの甘酸っぱすぎる(?)急接近が描かれた、最高に微笑ましくてワクワクする回でしたね!
トラウマを乗り越え、完全に花に懐いて無自覚な超至近距離アプローチを仕掛けるユナと、内心で「近えーー!!」「破壊力が上だ!」と大パニックで赤面している花のギャップが面白すぎて最高でした!さらに、大金を換金しながらも周囲から「変態お面」と指さされて屈辱に震えるスバルの哀愁や、マサムネを圧倒しておきながら「まぐれだまぐれ」とランスに気を遣う花の優しさも素敵です。ラストでは、花の「ゲームといえばやっぱり魔法は夢」という男のロマンを胸に、山頂から見下ろすマジカルカレッジの壮大な景色に圧倒されるシーンで幕を閉じます!
「ユナの無自覚アプローチに翻弄される花が可愛すぎる!」「スバルの変態お面いじりが安定の面白さ!」など、今回の感想や応援をぜひメッセージで届けていただけますと嬉しいです!
皆様からいただく応援の**【コメント】、作品を追いかけるための【ブックマーク登録】、および【ポイント評価】や【コンテスト】**への応援が、花がマジカルカレッジで念願の魔法スキルを手に入れ、ユナとの距離をさらに縮めながら、新エリアで更なる無双を披露するための最大のエネルギーになります。ぜひ、hanaXIII への力強い応援をよろしくお願いいたします!
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