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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第四章 現実の絆〜激闘コロッセオ――境界線の夏、守るべき者のために 編

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第百二十三話 神器

海風に揺られ、二人は新たな目的地へと向かいます。

これまでの孤独を埋めるように紡がれる言葉。そして、目的地で待っていたのは、運命の糸を手繰り寄せるような再会でした。

少しずつ重なり始めた彼らの物語が、今、確かな形を持って動き出そうとしています。

静かな感動と、謎が深まる一幕をどうぞお楽しみください。

「ほらよ! 外で振ってみろ!」

ハンマは改良した大剣を手渡す。

「ちょっとまて! あっち向いて振れよ!」

ブン!!

「え! 軽い! 片手剣みたいだ!」

「溜めてから振ってみろ!」

グググ、ブォン!

ズパン!

ズドーン……!

近くの木が倒れた。

「風圧で斬撃が! リーチが伸びたみたいだ!」

「お前の“力”ステータスやスキルに応じて、その範囲は変化する! これで少しは戦闘の幅が広がるだろう!?

その剣、名付けて『聖剣カリバーン改』だ! ぶわっはっは!」

「あ、ありがとうございます!」

剣のステータスを見ると、攻撃力と耐久力が跳ね上がっていた。

「あ、あの! いくらですか?! お代は?」

「ん? いや、いらん! サービスって言っただろ? 特に、お前の戦闘スタイルも花から聞いてたからな、耐久力は特段に盛ってやったわい!

俺の弟子とこれからも仲良くしてやってくれ! ぶわっはっはっは!」

「ありがとうございます! ハンマさん! この剣と一緒に、僕も成長します!」

「おう! そいつは神器だ! お前のステータスに連動するように細工もしてある! 精進しな!

グリップや柄も取り回しやすいようにしてあるから、また戦闘の時に振り回してみるといい!」

こうして、武器については新たな課題と目標を得たランス。

戦闘のバリエーションも増え、更なる成長を目指すのだった。

船の上。

「り、り、リサさんは、どこまで進めたんですか?」

「ん? ゲームのことですか? そうですねえ、カレッジのあたりですね! ちょっと色々あって、そこでスキルを習得してたんです!」

「あ、あの、俺に対してもタメ口で大丈夫なので。あ、仕事中だから無理か……」

「じゃあ、スバルさんもタメ口でお願いね! この前もタメ口でいいって言ったのに、真面目なんだね!」

(眩しい! こんなことがあるのかー? いや、まだリナ本人と決まったわけではない!)

「あの、お姉さんのところって言ってたけど、ビギナ大陸にいるの?」

「ああ、スタッフなんだ。教会らしい」

「あー! やっぱり! もしかしてマリーさん?!」

「え?! たしか、ゲームではその名前だった気がする。知ってるのか??」

「色々教えてもらったから! あ、仕事じゃなくて、ゲームね! 弟さんがいるって言ってたから、もしかしたらと思って!」

「あ、姉は他に、俺のこと何か言ってた?」

「んー、ちょっとだけ……もしかして、スバルさんってー……」

(げ! もしかして、俺がヨシハルってバレてるのか?! こ、心の準備ができてないー!)

そうこうしていると、船が到着する。

「あ! 到着だよー!」

「こんなところまで案内してくれて、どうもありがとう」

「まだ時間あるけど、その辺りも少し案内しましょうか?」

「え? いいのか?」

「うん! じゃあ行こう〜」

リサはターミナル内と、街の説明をする。

「ちなみに、あそこの宿屋はわたしたちのパーティが借りてます〜。クランとかギルド向けだから、とても値段が高いので、一般の方は反対方向のあちらでどうぞ!」

「なるほどな。まあ、俺は姉のところでセーブして、そこを起点にするよ」

「あ! なら、教会にも行きます?」

「え、いいんですか? 助かります」

二人は教会へ向かう。

「ねえスバルさん、その、前に言ってたあるアイドルに救われたって、それってどんなアイドルだったの?」

「え?! あ、その…とにかく、ありきたりなことじゃなくて、俺自身に向き合ってくれてるような返答をしてくれるというか……その中で、引きこもりのままじゃだめだって思ったんだ。

家からはまだ出れてないけど、この世界は人と関わるから。

だから勧めてくれたのかなって。

あ! ごめんつい色々話してしまったー! 忘れてくれ」

教会に到着すると、マリーが出てくる。

「ヨシハ……あ!? リサさん?」

「今日は、ガイドでこちらに来ました!」

「ありがとうございます。以前話したうちの弟です」

「姉さん、俺の本名で呼ばないでくれよ? ここではスバルなんだ」

「ごめんなさい! けど、あなたが来てびっくりしちゃって……」

マリーは静かに泣き出す。

「お、おい! 姉さん?!」

「スバルさん! きっと、そのアイドルの子はスバルさんの思った通りだと思うよ?

引きこもっていたことには、誰にでも理由がある。だから、少しずつでいい。そう思ったから、まずはゲームの世界でリハビリしたらいいんじゃないかなって、きっとそう思ったと思うよ!」

リサは照れながら伝えた。

(こ、これは、もう本人なんじゃないか?! 俺は、夢を見ているのか?!)

「もし良かったら、私たちの仲間とも一緒にゲームやろうよ! ひとり変わり者もいるけど、きっと楽しいと思うから!」

「お……俺が……一緒にいてもいいのか?」

「当たり前だよー! スバルさんのこと、みんなに紹介したいなー!

あの格闘技、みんな興味津々だと思うよー!」

マリーはまだ泣いている。リサの正体を知っている分、感情が入る。

「ありがとうリサさん……弟を誘ってくれて……」

そしてリサは、タクの件をマリーにも報告する。

まだ完全には油断はできないが、一旦一区切りできたと。

「そんな不審なやつがいたのか……まてよ、その時期に不審なやつ、いたかも知れない……」

「え?!」

「なんか、森で俺の戦闘を覗いてたやつがいたんだ」

まさかの一致か? はたまた人違いか。

「そ、それってどんな人?! スバルさん、教えてー!」


第百二十三話 完

第百二十三話をお読みいただき、ありがとうございます!

いよいよ物語が大きく動きましたね。リサとマリー、そしてスバル……隠されていた繋がりが少しずつ明らかになり、タクの件についても新たな手がかりが! ランスの「聖剣カリバーン改」の活躍とあわせて、今後の展開から目が離せません!

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(Nコード:N6980LM)

こちらも運命が交錯する熱い展開が続いております。本作とあわせて、ぜひこの機会にチェックしてみてください!

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