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Another Life 〜現実が詰んだので、フルダイブVRで人生やり直します〜  作者: hanaXIII
第四章 現実の絆〜激闘コロッセオ――境界線の夏、守るべき者のために 編

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第百十話 二日目

沖縄出張二日目。二日酔いの統括をフォローしつつ、花は仕事人として淡々と面談をこなしていきます。一方、修学旅行を満喫するリサからは、一通の眩しすぎる画像が届きました。平和なひと時かと思いきや、その写真の片隅には、見過ごせない「違和感」が写り込んでいて……。

事業所へ向かう車の中。

「…………」

統括は飲みすぎたようだ。春馬はピンピンしている。早朝から散歩に出掛けており、不審者を見たとかなんとか、元気よく話している。

「…………俺は、ダメだ、後は任せた……」

「想定内だ。よし、僕らで面談しましょう」

「了解です」

花と春馬は、さも当たり前かのように淡々と面談をこなす。

一通り面談を終えて、ミーティングとなる。

今の現状を踏まえて、統括より全体へ話す。

(よし、もう復活してるみたいだ。良かった)

ミーティングが無事に終わる。

スッ

(ん? 立ち上がってどこ行くんだ?)

「……気持ち悪い……」

花は無言で車の鍵を渡す。

「昼まで寝るといいよ。後は任せて」

フラフラと去っていった。気配を消しているのか、誰も気がついていない。

(話す時はビッとしてたのに、やっぱり昨日やりすぎたんだなあ。まさか、今日の夜も飲み会なんじゃ……)

花の予想は的中し、今日は高口や管理者タヌキも含めての飲み会となる。いわゆる上だけの集まりだ。

(ダメだろこの席順は、悪い予感しかしない。高口とタヌキが隣同士じゃないか……)

しばらく談笑していたが、やはり仕事の話となる。

高口が熱く語り出す。タヌキに対して、「もっとこうしてほしい」という要望や、日頃の行動、言動について指摘する。立場上は高口の方が下のため、タヌキも負けじと張り合う。とぼけてはぐらかす、誤魔化す、スルーする。あらゆる回避で高口の言葉は次々とかわされ、ボルテージが上がっていき、ついには揉め出した。

「春馬‼︎」

統括から号令がかかる。

スッ

春馬が高口を抱きしめた。ムキムキのため、抵抗できない。

なんとかその場は収まり、解散した。

(嫌な予感は的中した。しかし、これはどう見てもタヌキが悪い。面談の結果も、辞めそうなスタッフも全てタヌキが原因だ。ほんとに上っ面だけのやつだったな)

その後は、スナックでカラオケをして高口は落ち着いた。

本社組はまた夜の街へ繰り出す。今度は宿泊先周辺だ。

(まだ飲むのか? 流石にヤバいだろ。まあ、こんな機会あんまり無いから仕方ないか)

「そういえば、昨日はどうだったんですか? かなり美人な人でしたね〜。とても会ったばかりとは思えない距離の近さに見えましたよ?」

(鋭いところに気がつくな)

「きっと、距離を詰めるのが得意なんだろう。相手の懐に入る技術はさすがですね」

花は軽くいなした。

飲み歩くのも終わり、ホテルへ帰り解散する。

「ふう。今日もあっという間だったなあ。ん? メッセージが……」

『今日も飲み歩いてる?』

『ああ、今終わった。みんな酔い潰れてたよ』

『暇?』

『今から寝るところだ。暇といえば暇だが』

『明日帰るの?』

『ああ、明日帰る。仕事は今日で終わりだ』

『フライトは午後でしょう? 午前中は空いてる?』

『周りの同行次第だ』

『そうなのね。もし暇だったら教えてちょうだい〜』

『わかった』

アユからのメッセージだった。

(せっかくだ。もし会えるなら会っとくか。ま、ゲームでも会えるんだが……ん? もう一つメッセージ……画像か? このALOのアプリ、そんな添付機能もついてるのか。ま、今時当たり前か……あいつ、何考えてんだ……今日はマリンスポーツか。これは、ランスは鼻血出すぞ)

リサからのメッセージだった。マリンスポーツをしているところの画像が、グループチャットの方に添付されていた。

(なんちゅう眩しさだ。直視できん。ま、気持ち切り替えて楽しめてるなら良かった。

ん? この画像……ここにいる道路沿いにいるこいつ……いや……見なかったことにしよう。隣にスーツのやつ、これがマネージャーか。

はぁ……気持ちはわからんでもないが……てか、リサはこれ気づいてんのか? まあ米粒以下にしか写ってねえから気づかんわな。ん? よく見たらこいつ……なんか鼻のあたり抑えてねえか? ……まあ……そうなるのもわからんでもないが……)

『楽しんでるみたいだな。みんなで行ける旅行なんて、一生にそんなに無い。全力で楽しめ』

『はーい! わたしの水着、どう〜?!』

『いいんじゃないか?』

『おーい、もっと何かないですか〜??』

(これ以上、なんて言やいいんだ。細かく言ったら変態じゃねえか)

『似合ってると思うぞ』

『もっと心を込めて〜!』

『さっさと寝ろ』

『今から抜け出して遊ぶんだ〜、花さんの真似して!』

『冗談抜きで危ないからやめろ。こないだの件を忘れたんか? 行くなら男子を連れて、何人かで行け!』

『え? やっぱり行っていいんだ〜』

『俺は止めたからな。タクより危ない外国人らもいるんだ』

『大丈夫〜、明るいところしか行かないから〜』

リサはノリノリで行き先を暴露し、メッセージは未読になった。

(あいつ、マジで行ったんじゃ……なんか、嫌な予感するなあ。あの写真見る限り、タクは近くにいるんじゃねえか? ……)

リサは言葉巧みに理由をつけて、ホテルから抜け出していた。いつもの秀才トリオだ。

「ちょっとハザマさん?! すぐ戻るからね? 何かあったら大変だよ!」

「今日は全然お土産買えなかったから、たくさん買うんだー!」

「だめだ、聞いちゃいない」

三人の後ろを、車から覗く影が見えた。

修学旅行の思い出。リサは悔いなく過ごすことが出来るのだろうか。


第百十話 完

第百十話をお読みいただき、ありがとうございます!仕事の面談と夜の宴会、そしてリサとの絶妙な(?)メッセージのやり取り。花の忙しい沖縄出張二日目が描かれました。リサの水着姿に鼻の下を伸ばすタク(?)の姿や、夜の街へ繰り出すリサたちの危うさに、花の心配が止まりません。

アユからの「午前中空いてる?」という誘いも気になるところですが、果たして波乱の三日目はどうなるのでしょうか。

【読者の皆様へお願い】

リサの危なっかしい夜の外出と、それを追う不穏な影。花の予感は的中してしまうのか……!もし「花の苦労人っぷりが好き」「リサ、気をつけて!」と思ってくださった方は、ぜひ下部の**評価(⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎)**やブックマークをお願いします!皆様の応援が、物語を動かす力になります。

【コンテスト&他作品告知】

現在コンテストに参加中です。皆様からいただく応援が、毎日の執筆の大きな支えになっています。

また、運命に抗い、自らの手で未来を掴み取る物語

『Ultimate Wars 〜 才能なしの人生だった俺、宇宙の危機で人類の切り札になる 〜』

(Nコード:N6980LM)

こちらも一瞬の油断も許されない、緊迫の展開が続いております。本作とあわせて、ぜひこの機会にチェックしてみてください!

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