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悪魔な小悪魔ネネの転生者にアレコレしてもう恋しちゃったじゃん  作者: 十矢


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水の洞窟ネネとメディ

「降りるの」

「だれから」

「階段とかないかしら」

「う〜ん、ここまで砂浜だからね」


 とりあえず、洞窟のなかを眺めてみるも、先は暗闇で、見ることができない。


「光いる?」

「でも、わかったところで、降りる先はわからないわね」

「いちおう飛ばすだけね」


 メディの眼の前に、小さめに光が集まると、それはなんとなくカタチが定まらない。

 けれど、メディがトンと叩くと、すごい速さで洞窟のなかを降りていく。


「あのぉ、メディせんぱい?」

「なに」

「降りた先、光ってどうなるんです」

「少し溶かしてとろけてるから、強くぶつかったところで、貼り付いてる」

「じゃ、視えてないというのは……」

「けっこう深いんだね」

「はは」

「ふふ」


 ヒイロが洞窟を覗きこみ、アマツキが腕を捕まえている。


「だれから、降りる」

「先にいくよ」


 メディが提案する。


「いや、メディは待っていて」

「どうして」

「降りた先、分かれ道があったら、もっとたくさん光が必要よ」

「それなら、先に光を増やせば」

「もう、みんながバラバラに降りてたら、どうするの」

「そっか」

「わたしがいくわ」

「いいえ、わたしから」

「ここは、スズネからですね」

「だれでもいいなら、ぼくがいくけど」

「ヒイロとアマツキはケガしたらどうするの」

「ネネそんなに心配しなくても」

「やっぱりわたしから……」


 わたしが先に洞窟の先、暗がりに手をかけると、腕を引っ張られる。


「スズネ、ミレイいきまぁす!」

「じゃ」


 あっ、と声をかける前に、スズネとミレイが一緒に走って降りてしまう。


「もう!」

「次はアマツキとヒイロで」

「ネネは、最後ね」

「あ! ちょっとぉ!」


 止める前に、アマツキがヒイロの手を捕まえていってしまう。


「ネネ、スズネたちが先頭だから、平気だよ」

「そうじゃなくて」

「うん」

「心配だったのは、分かれ道もだけど、水の洞窟なのだから、先は水の中かもしれない」

「あっ! たしかに」


 わたしなら、トロピカルガンで破壊したり、知らせることができる。


「ふぅ、まぁいってしまったなら仕方ないわ」

「じゃ、ネネは最後に降りてきて」

「え、なんでよ」

「下が危なそうなら、光打ち上げて知らせるから」

「いや! わたしもいくから」

「ネネ?」

「スズネもメディも心配しすぎよ」

「そう……かな」

「一緒ね」

「ネネがそういうのなら」

「そうよ」

「じゃ」

「あ、まってまって……」


 手を繋いでほしいのだけど、いまの前のセリフがあるから、なんか言いづらい。


「ほら」


 メディが腕を引いて、そのまま跳ぼうとするため、結局言いだせず、そのまま跳んでみる。


「きゃーーーー!」


「まって、こわいぃぃぃぃ」


「いやーーーー!」



 狭い洞窟のなかをわたしの叫びが反響する。

 やっぱり手を繋いでもらえばよかった。

 空を飛んでるときと違い、滑りおちるのは、また別だ。

 途中でメディの様子を見るのもできなくなり、気づくとドサッとどこかに降りたようだ。


「いたぁ」


 幸い水のなかではないものの、少し冷たいのは、水分で湿っていたからなのかもしれない。

 そのおかげで、あまり服装は破れたりしてはいないようだ。

 でも灯りはきていない。

 みんなとは、はぐれてしまったかも。


「メディ?」


 返事がないから、やはりどこか違うところだろうか。


「ネネ……おも」

「えっ!」


 見あたらなかったのは、下にメディがいたからだ。


「ご、ごめんなさい」


 すぐにどこうとするも、足がすべる。


「いたっ」

「あ、ちょっと」

「もう」

「まって」

「なになに」


 ようやく灯りがつくと、どうやらメディの服を踏んでいて、メディが動けなかったらしい。

 メディの上に何度か乗っかったり、足を踏んだりしたのは、ナイショにしよう。


「灯り……」

「足動く?」

「あ、まって」


 周りをみると、そんなに狭い空間ではないみたいだから、なんとか手をついて立ち上がる。

 またすべりそうになるところをメディが助けてくれる。


「またつけてくれたんだね、灯り」

「ネネが乗っかってなければ、先にだしたんだけどね」

「もう!」

「わるい」

「いいえ、わたしが先に降りればよかったんだわ」


 ふぅ、と服をはたいたあと、メディを起こす。

 ほかの声は聴こえてこない。


「ヒイロたちは、どこだろう」

「分かれ道があったんだわ」

「あの勢いじゃ、選ぶこともできないな」

「ていうか、眼瞑ってた」

「そっか」


 少しひんやりするのは、水場が近いのだろうか。


「メディは平気?」

「頭ぶつけたかも」

「えっ」

「たぶん平気じゃない、ネネは」

「うん、まぁクッションあったし」

「緩衝材になれたね」

「嫌味?」

「はははっ! 降りようっていったのはこちらからだよ。ね、先に降りたほうがよかったでしょ」

「そうね、メディがいて助かる」

「探さなきゃ」

「うん」


 メディがパパッと、小さい光を飛ばすと、洞窟のいろんなところに貼り付いて、明るくなる。


「上は無理だね」

「キレイ」

「え?」

「メディの放つ光ってキレイね」

「そう……かな。あんまり考えたことない」

「あっ!」

「どうした」

「指輪……ある! よかった」

「あれ、それつけてたっけ?」

「スズネにもらったの。魔力付加したら、わたしに渡されちゃった」

「プレゼントだね」

「不思議。スズネにそれほどわたしがしたことって、あまり覚えていないけれど、大切にする」

「なくさないようにね」

「ヒイロとアマツキをまず探そっか」

「スズネとミレイは、なんとかなりそうかな」

「スズネもけっこう頼りになるみたいだし」


 洞窟のでこぼこした通路の壁や天井に、メディの灯りがいくつも並べられている。

 狭いながらも、長さがありそうな洞窟だ。

 感覚では、それほど深く落ちてはいないけれど、いまの深さまでは検討つかない。


 メディとゆっくり進んでいく。


 ときどき水音がするのは、足元の水を踏んでしぶきがあがるからだ。

 けれど、流れてるわけではない。

 足元に気をつけながら、少しずつ進む。


「狭いね」

「前は水の通るところだったのかな」

「灯りあってよかった」

「もう少し先にも飛ばそうか」


 メディが、ポンポンと小さい灯りを周囲に増やすと、それを弾く。

 高速で小さい光が、洞窟の向こうまで飛んでいく。


「ヒイロたちのところまで飛ぶかしら」

「跳ねる光にしたから、繋がってれば、キャッチできるかも」

「……光の調節ってそんなに種類あるの?」


 基礎スキルに光種もあるけれど、上手く使えるのは少数だと聴いた。

 魔力でカタチを創っても崩れてしまうのだ。


「光は、色や形、強度、粘性、透明感とかその都度調節するよ」

「うわぁ、なんか楽しそう!」

「クラフトのほうが楽しそうだよね、ネネが物つくるの観てるのいいね」

「そ、そうなのかな」


 よくわからない。

 いろんな小物を造ってみたり、作業をするのはいいけれど、未来視や光のほうが、なんか便利な気がしてきた。

 ちらっと、灯りのほうに手をかざす。

 スズネにもらったばかりの指輪が光る。


「クラフトは、一緒に作業とかできるから、それはいいのよね」

「うん、キレイにできてるし、いいな」

「でしょ! スズネセンスあるよね」

「ミレイもスズネも、なんだか似合うものがわかってるみたいでいいね」

「メディは、気にしないの?」

「いやぁ、ファッションくらいで、あとは仕事の効率を便利にしようとか」

「仕事……」


 なんだか、久しぶりだ。

 メディが隣にいる。

 それだけで、なんだか嬉しい。

 洞窟だからか、周りを気にしないのもまた、感じがいい。


「洞窟、慣れるといいかも」

「え、なんで」

「ううん、なんでも」


 狭いなかメディと歩くと、途中で分かれ道にきた。


「少し水音するね」


 そういえば、ここは水の中なのだろうか。

 降りたときは、まだ岩の上だったから、砂浜辺りなのか。


「水音に向かうのと、上るのとあとは、曲がり角なの」

「みんな集まりそうなのは、どこにいけばいいかな」


 メディが、やや不安そうに言う。

 たしかに、洞窟構造がどれほど広いのかわからないけれど、ヒイロとアマツキがあまり深くまで向かっていると、合流するのに時間もかかるし、なにか目印でもないと、すれ違う可能性もある。


「とりあえず、撃つ?」

「撃つの? 洞窟壊れないかな」

「違うわ。目印みたいなの、残さないと」

「ああ! それいいね」


 トロピカルガンを足のベルトから出して、魔力を調節する。


「低レベルで撃てば、たぶん崩れないかな」

「それで、マークってどうするの?」

「あぁ、う〜ん……」


 ヒイロやアマツキたちにわかる目印にしないと、意味がない。

 悪魔記号? 天使目印?

 なにか、よくわかるのないだろうか。

 メディが悪魔ノートをだすと、なにか絵を描いている。


「こうで、ネネでいいんじゃないかな」

「えぇ! わたしの名前ここに遺すの? それなら、メディナナタリアでいいじゃん」

「ネネの撃つ目印なんだから、メディだと勘違いしないかな」

「う〜ん、まぁ、そっかなぁ」

「そうそう」

「あ、宝石が反応してる……案内かな」

「賛成なんじゃない?」

「わかったわ。とりあえず撃つわよ、離れてて」

「ああ」


 一応魔力調節をして撃つ。

 少し強すぎたのかもしれない。

 バンッと破裂音が響いた。


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