1章 2話 スキマと神社
この話は前話【人として】の続きです、そちらを読まれていない方は、そちらから読むことをおすすめします
紫の作った切れ目に入った
「うわ…なにこれ」
あたり一面が紫と赤の背景と、無数の目玉が浮かんでいた
「あら、失礼なこと言うのね、私のスキマに」
「スキマ?」
「ええ、スキマ、私の能力で作り出せる空間よ、このスキマはどこにでも繋げられるの」
紫がスキマに手を入れた、そこから救急セットのような物を取り出した
「こんなふうにね」
「能力…?」
「さあ、手当するわよ、診せなさい」
紫が少年の腕と頭に包帯を巻いている
「あなた…頑丈ね、本気で撃ったわけじゃないでしょうけど、霊夢の弾幕をもろに受けて骨折すらしてないだなんて」
「…弾幕」
「わからないわよね、大丈夫、全部教えてあげる」
「ここは忘れられた者たちが行き着く楽園、幻想郷」
「…幻想郷」
「ええそうよ、説明するより見たほうが早い」
紫と赤の空間に切れ目ができた
「行くわよ」
スキマを出た先は神社の鳥居の前だった
「ここは…?」
「ここは博麗神社、霊夢が住んでる神社よ」
「え、霊夢!?」
少年は驚いた顔をした、紫は先程少年を殺そうとした相手に合わせようとしているのだ、少年が驚いていると、神社の方から声がしてきた
「ちょっと紫!さっきも言ったでしょ、そいつの魔力が見えるとびっくりするよ!」
「あら、もう帰ってたのね、のんびり屋な霊夢のことだから、まだ森にいると思ってたわ」
紫はくすくすと笑っていた
「この子にも、魔力の制御を教えなきゃね」
「そうよ、そいつを幻想郷に住まわせるなら、制御ぐらい教えなさい、出てくる度にこれじゃ、心臓が保たないわ」
霊夢が少年を睨んだ
「それと、私まだ、そいつのこと信用してないから」
少年が無意識に半歩下がった
「霊夢、怯えてるじゃない、そんなこと言わないの」
「そんなことばかり言ってちゃ、これから二人で過ごしてなんていけないわよ」
「は?」
「え?」
「あら、言ってなかったかしら?」
困惑する二人をよそに、紫は楽しんでいるようだった
記憶喪失と幻想郷 1章 2話
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