届いた手紙
青竜の襲来の翌日。
私は惰眠を貪っていた。
ベッドの上で寝返りを打ったら窓から侵入してきた梟が嘴に咥えた封筒でばしばしと叩いてきた。
「うぅぅあぁー痛い痛い痛いっ!!何だよ!?」
私は瞼を上げて、起床した。
「梟じゃん。なにー?こんな早くから……」
私は梟の頭を撫で、封筒を取ろうとした。
「なになにー……」
封筒から便箋を出し、読み始める。
プリエテンから魔物の討伐依頼だった。
ラクリマという国に全長10メートルはある鳥獣の魔物が現れ、深刻な被害を出しているとのこと。
「プリエテンからじゃん。久しぶりだなぁ……そういえばラクリマだったな、プリエテンと別れたの」
私は懐かしむように呟いた。
着替えて、ローブを羽織って、出掛けようとして動きを止める。
フルトゥナが来た時のために……
フルトゥナ宛てに書き置きを残した。
小屋を出て、施錠をして、歩き出した私。
魔法で飛んでいくか、いやいややめとこう。
森を下りて、モルミントに出た。
駆け出し、隣の街へと急ぐ。
プリエテンとは13歳のときに出逢って、当時冒険していたパーティに彼女が入って2年程色んな街や国に訪れ、冒険をした。
入っていた冒険者パーティの面々は元気にしているだろうか?
夕方になり、モルミントの隣の街までまだ掛かる。
食事を用意してくるのを忘れた。
冒険から離れてうっかりしていた。
魔物と遭遇しない。
森が近づいてきて、あそこで寝るかと思った。
森に入って、仮眠をとることにした。
樹に身体を預け、仮眠をとる私。
「アルデちゃん、お酒が飲める歳になったら一緒に飲もうよ!!」
「うん、飲もう飲もう!!」
プリエテンと肩を組みながらそんな約束をした日の夢をみた。
「おい!やめとけって!!アルデじゃまだ勝てねぇ。後ろで見とけ!!おりゃー!!!」
冒険者パーティのリーダーに引き留められた刹那の夢もみた。
リーダーの顔は不鮮明だった。
「あっはぁぅ……ハァハァ。プリエテン……リーダー……ゆっ夢かぁ」
私は地面から立ち上がり、街を目指す。
「アルデちゃん……私じゃあ止められないよ」
ラクリマでは半壊した建物や全壊した建物を力不足だと嘆いて見つめることしか出来ずにいるプリエテンがいた。
彼女の傍らには少年少女、幼い男女が建物が壊れていく様を泣き叫びながら立っていた。
「うわぁぁぁぁあああぁぁぁぁ!!!!!」
「うえぇぇぇええぇぇぇんんんっっ!!!!」
プリエテンは少年少女を助けられずに歯痒い気持ちで平和だった国が壊れていくのを眺めることしか出来ずにいた。
「アルデちゃん……早く来て!!」
数少ない親友に縋るしかなかった。




