青竜の討伐報酬
住人が冒険者ギルドの職員に報せに行った。
冒険者ギルドの職員30人ちょっとが広場に来た。
ギルド長のカドルの姿もあった。
「おぉいっアルデぇー!!青竜が襲来したんだな、アルデのおかげで被害は最小限におさまった。ありがとう!!ユラドくんー、青竜を載せられる荷馬車を至急製作してくれ!!馬もいるからお願いするよー!!」
「わかりました〜!!」
姿の見えないユラドは大声で返事した。
カドルは私から離れようとはしなかった。
「街には被害はなかった。アルデもこれで稼げたな、良かったじゃないか。あはははっ」
彼が私の肩をばしばしと叩きながら、笑っている。
「青竜の討伐報酬はいくらです?」
「冒険者ギルドで青竜の討伐などのことは話そう。ぷはははっ」
私は冒険者ギルドに赴いた。
カドルが待つギルド長室に向かった。
「さぁさぁ、座った座った」
カドルにソファーに座るように促され、座った。
カドルも対面のソファーにどかっと座り、話し始めた。
「アルデ、青竜の討伐、見事だった。ここの予算は限られている……あの青竜は7メートルくらいの小型だ。金貨10000枚。今日はそれだけ出せる……残りの報酬と解体された素材の買取分は後日払う。いいか?」
「金貨10000枚……分かった」
「そうか、納得してくれてありがたい。竜の解体師はここにゃあ居ない。要請するから1ヶ月はかかる。この街に下りてくるほど困窮はしねぇだろ?解体が終わりゃ、手紙を送る」
「そう……残りの報酬はいつに?」
「そう急かすなよ、アルデ。それは使いを送る」
「そう。じゃあ私はこれで」
「おう、待て待て待て!!昨日の依頼はやらなくて良い。まだやってないだろ?返してくれりゃいい」
「そう」
私は魔法鞄から昨日の依頼書を取り出し、カドルに返した。
「じゃあ、また」
私はソファーから立ち上がり、片手を振り、出ていった。
受付カウンターに歩み寄って、青竜の討伐報酬を受け取った。
ぱんぱんに膨れた麻袋を掴み、魔法鞄に突っ込んだ。
冒険者ギルドを後にして、食べ損ねた出来立てのパンを食べたくて、パン屋に寄った。
「アルデちゃん、青竜を倒してくれてありがと。おまけをしとくよ」
「ありがと。また来るよ」
「また来ておくれよ!!」
私はパン屋でパンを買って、紙袋から伝わる出来立てのパンの温かいのを感じながら森へと歩いていく。
フルトゥナはここには居ないんだ。
帰ろう、家へ。
紅茶を淹れて、パンを頬張って、堪能するんだ。
厄介な依頼をせずに済んだ。
帰ってゆったり寛ごう……




