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竜の襲来

 翌日を迎え、小鳥の囀りで起床した私だった。

「うぅぅっ……頭ぁ痛ぇえー……呑みすぎた、くそっ」

 頭を片手で抑えながら、8つのゴミ袋が置かれたところから立ち上がり、呻く。

「うぅっ生ゴミの臭さがするぅっ!!」

 背後を振り返って、ため息を漏らす。

 酔い潰れた酒場の前で寝てたらしい。

 ゴミ袋に紛れて昨日買ったパンの紙袋が落ちていた。

 パンの紙袋を拾い上げ、払った。

 パンの紙袋を開けてみると、パンは2つしか残っていなかった。

「食べたっけ、私?」

 首を傾げ、呟いてみる。

「ほんと直さねぇとなぁ……頭痛止め」

 自身に頭痛止めの魔法をかけ、歩み出した。


 私が30分程歩き続けていると、遠くから過去に聞いた覚えのある吠えた鳴き声が聞こえた。


 (ドラゴン)か!?


 この時期に竜が姿を現すことなんて無いはず!?


 竜の吠えた鳴き声が街の建造物や地面をぐらぐらと揺らした。

 建物から住人の顔が幾つも出てきた。


 近くの建物の顔を出した住人に逃げることを促した。

「竜だ!!今すぐ逃げてくれぇっっ!!」

「アルデちゃん、竜だって!?こんな時期には」

「アルデぇっ、竜がこの街に来るなんて」


 私は住人が逃げていく方向とは逆の方に駆け出した。

 駆けながら住人の避難をしていく。

 この街にいる冒険者で竜の被害を最小限に食い止められるやつらは居ない。

 冒険者を募れる程の時間はない。

 私がこの街を守る!

 私は地面を蹴り、空中に飛び、建物の壁を蹴り、屋根に上がり、駆け出す。

 まだ住人の避難が終わっていないが、魔法を放つ。

猛烈(フォク)(ヴィオレント)!!」

 街に攻撃を仕掛けてくる前に猛烈な炎の柱を竜に放った。

 青い鱗の7メートルはある小型の青竜の翼を少し掠っただけに終わった。

 近づいてくる青竜と駆け続ける私は距離を詰め、また猛烈な炎の柱を青竜の首あたりをめがけて放った。

「猛烈な炎!!(アイス)(ランツリ)!!!」

 猛烈な炎の柱は青竜の首の右側を焦がし抉った。

 青竜の眼が鋭くなって、先程よりも大きな声で吠えた。

 大きな氷の鎖が空中に出現して、私は両手で握りしめ、青竜の身体に巻き付くようにした。

 街を壊したくないのは当然だが、空中で相手をするのも面倒だ。

 広場にまで引っ張ってきて、地面に叩き付けよう。

 氷の鎖を手繰り寄せ、その途中に青竜の鱗に貫通するように巨大な氷の槍を出現させ、放った。

(アイス)(ランス)!!!」

 氷の鎖が手繰り寄せられ、近付いた青竜の鱗に氷の槍の刃が突き刺さり、青竜が呻いた。

 青竜に反撃される前に広場まで青竜が近づいてきたのでそのまま叩きつけた。

 逃げ遅れ、お尻をついて悲鳴をあげている住人に声を掛けた。

「もう終わる。冒険者ギルドに報せに行ってくれないか」


 私は広場が壊れるくらいの攻撃の威力にとどめ、青竜に攻撃を与えた。


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