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187Dead『親』

敦夫は


「ででえっででも!! なんで俺って分かったんですか! 普通そういうのって仕事している以上俺じゃないって可能性も!!」


と動揺していたのか自分を守る言い訳をしてしまう。

しかし、その言葉に対しても末子は


(さすがに動揺しているなあ……そりゃそうか……私でもこの状況は全く予想だにしていなかったわけだし……理由を説明してもしそれでもダメそうなら一人で育てるしかないかなあ……)



と考えながらも


「えっとですね……あの時の撮影で破れたことを覚えていますか?」


と話を始める。

敦夫は


「えっと……あ……」


と思い出し声を漏らす。

敦夫は


「でも薬を飲んでいたし……でも……そうか……」


と独り言のように納得した。

末子も大体のことを予想したのか


「そう……飲んでも0%じゃないってことです……そしてあの後私には仕事は来なくてその上母が癌になりそういう仕事を引退……その上今5カ月ぐらいなんですが時期的にも貴方と仕事した日が妥当何ですよ……恋人も一度もいたことなかったし……」


と申し訳なさそうに言った。

それを聞いて敦夫は


「確かに……俺の子の可能性があるな……」


と納得する。

だが末子は


「でもまだ確定というわけではないんです! なので生まれた時にDNA鑑定をして頂いて欲しいんです……それでもし一致すればそちらが良ければなんですが……」


と冷汗を掻きながら少し不安そうにお願いをしようとした。

だが、その言葉を発する前に


「もし俺の子でなくても父親は必要だろ……俺の子じゃない場合父親は分かるのか?」


と聞いた。

逆に質問されるとは思わず末子は


「……ハ! いえ! それは分からないんですが……もしあなたではない場合私は自分一人で育てようと思います……それにもし貴方が嫌ならば例え貴方の子だったとしても……」


と震える声で庇おうとする。

だが敦夫は


「何言ってんだ! 只でさえAVの仕事で作ってしまった子なんだ!! バレた瞬間お前だけで支えられる保障はない!! 自分で抱え込んでしまえばだなんて思うな! 子供のことを考えろ!」


と怒鳴る。

その言葉を聞いて末子は


「ごっごめんなさい……」


と声を震わせながら謝った。

そして、


「ごっごめん……でも普通の状態で産むだけでも大変なのにそんな状況の子を見捨てる事は出来ない……」


と寂しそうに言った。

末子は


「えっでのそれじゃ……その言い方じゃ……例え貴方の子でなくても……育てるみたいな……」


と少し期待しながら言った。

敦夫は


「その通りだ!」


と言い切った。

だが末子はさすがにその言葉を聞いて嬉しく思ったが不審にも思った。


「どうして……そんなにまで……助けようと……」


と質問した。

敦夫は


(当然か……さすがにそこまでする人間がいるとは思えない……俺の子であるなら分かるが他の奴の子であるなら俺が育てる義務はない……それなのに育てるって言ってんだ……)


と考えた。

そして、敦夫は


「それはな……俺が父と母を失って叔母一人に育てられたからだ……」


と正直に言った。

それを聞いて末子は


「ごめんなさい……」


と言った。

敦夫は


「いやいい……それより……君は今どこにいるんだ……ちゃんとこのことを叔母に伝えておきたい……」


と言った。

それを聞いて末子は


「だ! 大丈夫ですか! 私が罵られるのは分かりますが……これじゃ貴方が……」


と聞くと敦夫は


「そもそも俺は反対を押し切って俳優を目指したし、AVの仕事もちゃんと言った上、その反対も押し切って仕事をしていた……恥ならもう掻かせ過ぎた……だから勘当されても仕方ないと思っている……」


と言った。

それを聞いて末子は


「……分かりました……今の住所の場所を伝えるのでメッセージを送るアドレスを教えてください……」


と言った。

それを聞いて敦夫は


「分かった……」


と言ってアドレスを伝える。

そして、電話を切った後敦夫は叔母に電話を入れた。


「もしもし……叔母さん……敦夫だけど……」


と電話を掛ける。

叔母は


「?? 何? AVの仕事で子供でも作ったの?」


と聞かれた。

敦夫は


「言い当ててくれるな……」


と頭を抱えて言った。

叔母は


「そう……で? ちゃんと育てるって言ったの? まあ私に電話を寄越すってことはそう言ったんでしょうけど……」


と話す。

敦夫は


「ああ……だからその為に電話をした」


と言った。

叔母は


「はあ……まあ覚悟はしていたけど……仕方ないわね……まあいいんじゃない……正直貴方の仕事は世間体的に言ったら褒められることではないせいであんたのお見合いの準備が出来ないことで困っていたところだし……あんたが嫁を連れてきて孫の顔を見せてくれるという方向に考えれば……うん! 大丈夫大丈夫! 子供好きだし!」


と思いっきりプラス思考に考える叔母に敦夫は


「正直俺のせいで大変だけどな……」


と苦笑いした。

叔母は


「それは学生の頃から変わらないでしょ? よく喧嘩してた癖に……それと大して変わらないわよ……多分」


と呆れて言った。

敦夫は


「いつもすみません、後相手は連れてきます……いつ開いてます?」


と聞くと叔母は


「明日来て……用意しておくから」


と言って電話を切った。

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