179Dead『人間の』
俊敏性犬の血液を再び調べ始めた。
捕まえたゾンビへの血液投与をまず行った。
「で……結果が……」
とベナは防弾ガラスからゾンビを見た。
「ここはどこだ!! 一体!! どうなっている!! 娘は!! 娘はああああああああああああ!!」
と先程までゾンビになっていた男性は正気を取り戻した。
そして、防弾ガラスを
バンバン!!
と叩きながら
「貴様等!! 一体どういうつもりだ! こんなことを起こして!! 神に裁かれろおおお!!」
と激高し始める。
それを見てアンジェリスはアナウンスを使って
『私達が世界をこんなにしたんじゃないよ!! それにゾンビから戻してあげたのはこっちなんだからお礼ぐらい言ってよ!』
と話す。
しかし
「そんなことを信じろとでも言うのか!! お前等の言う事なんて! 信じられるか!! 外道共が!」
と目を見開きながら防弾ガラスに拳を叩き着ける。
その結果防弾ガラスに多量の血が付着した。
ベナは
「取り敢えず洗浄して次に移りましょう」
と言って男の血を洗い流す。
そして、次に捕まえたゾンビを男とは別の場所へと出した。
そして
「俊敏性犬! 準備良い?」
とアンジェリスはマイクで話すが、
「……」
全くの無反応であった。
アンジェリスは
「仕方ない……菌だけの入った注射器で投与するしかないのかもね……一応は噛まれてゾンビ化しても意識があるかをちゃんと調べたいんだけど……」
とぼやきながら予め注射器に入れている俊敏性犬の菌をそのゾンビに打ち込む。
すると
『止めろおおおおおおおおおおおお!! 貴様等!! どれだけの罪を重ねるつもりだあああああああああ!! そんなことが許されるとでも思っているのかああああああああ!』
とキレる男。
するとアンジェリスは
「ちょっとうるさいし音声切っておこう」
と提案する。
ベナ、ライズ、タイーダ、ボザズも頷いた。
そして、音声を切り菌を打った男の様子を見る。
すると
『なんだ……何なんだよおこれはあああああああああああああああああ!! 力が! 力がああああああああ!』
「? どうしたの?」
とアンジェリスが聞くと男は
「漲ってくるんだあああああああああ!! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!! 体の奥からありえないぐらいの!! これなら! これならあの犯人を殺す事が出来る!! 俺の家族! 母さんと父さんと妹を惨殺したあの男にいいいいいいいいいい!!」
と嬉しそうにする。
それを聞いてアンジェリスは
「これ……さっきの男に聞かせたらうるさくなくなるんじゃない? 取り敢えず流して私達が悪者じゃないってことを教えたら手伝ってくれるんじゃない? 色々と?」
とベナに提案する。
ベナは
「確かに……研究所で雑用だけでもしてくれると嬉しいわね……」
と言って音声を流す。
そして、再び最初の実験の男の声を聴こうと音声をオンにすると
『貴様等ああああああああああああ!! 罪もない人を闘争本能で蘇らして!! 殺戮の兵団を作るつもりかああああああああ!! 貴様等の思い通りになってたまるかああああああああああ!!』
と結局キレていた。
それを聞いてアンジェリスは
「説得って難しいね……」
と言った。
ベナも
「そうね……どうしようか……この人?」
とライズたちに聞くと
「知らねえよ……取り敢えず食事を与えて移住させればいいんじゃね? こいつらだって生きている方が終わった後生活に戻す方が人類的にもいいだろうし……」
と提案した。
ベナは
「そうね……そうするしかないわね……出来たら色々と手伝ってくれた方が嬉しんだけど……」
と言った。
すると
『俺は戦うぞ!! あの糞に! 家族の仇を取るんだああああああああ!!』
と怒っていた。
それを聞いてアンジェリスは
「ねえ! その復讐する相手って誰! 人によっては手伝ってあげるけど!」
と言った。
すると男は
『結構だ! それは俺自身が行うべきこと! 貴様等に俺の獲物を横取りされてたまるか! 俺があの男をおおおおおおおおおお!』
と言って別の意味で聞こうとしない者であった。
アンジェリスは
「しまった……素体の性格に問題があったんだ……人間を人体実験するのは結構大変なんだね……」
と頭を抱える。
するとベナは
「まあそもそも人体実験は捕虜した人を使っていた記録があるし……別に私達は捕虜を使うタイプでもないし……現代での実験は色々が自由になったせいで難しいんじゃない?」
と結論した。
その為、アンジェリスは
「仕方ない……取り敢えず研究結果だけを見て後は普通の生活でも送らせるしかないのかもしれないわね……一応望も呼んで俊敏性犬が噛んででの実験もしておこう」
と言ってベナも賛成した。
すると男は
『気を確かに……』
と別方向の男に喋りかけたのでアンジェリスは
ブチ!
と音声を切った。
そして、隣の音声自体も切った。
そして
「じゃ……取り敢えず動物でもあいつに送ってみよう」
と言って今度はマウスを投入した。
すると
『ぐへへへへっへ! うまぞおおおおお!』
と菌を打たれた男は涎を垂らしながらネズミを食べ始めた。
血液を入れられた男は
『や! や! 止めろおおおおおおおおおおおおおおおお!! 正気を戻せええええええええええ! 貴様等! 貴様等あああああああああ!! よくもおおおおおおおお!!』
とやはり激高していた。




