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174Dead『演技力』

ヘリコプターは研究所へと向かった。

ベナは


「はああ……」


と思いっきり溜息をついた。

レベッカは


「分かる……ゴキブリがヘリの中を暴れてはあ……」


と疲れたようにゲンナリしている。

望は


「……」


と吐きそうな表情で横になっていた。

アンジェリスは


「ねえ、望? 膝重いんだけど? ちょっと勝手に膝枕にしないでくれる?」


とかなり嫌そうに言った。

望は


「吐くぞ」


と言うと


「はいはい……もう勝手にしてください……このロリコンが……」


と呆れたように言った。

和子も


「あの……まだ着かないですか? なんか希咲のゲロが本当に怖いんですけど?」


と真っ青で言った。

剣子は


「糞! ゴキブリを窓に追いやって恐怖が無くなったと思ったのに! 結局汚いもので恐怖するのか!」


ともの凄く嫌そうに言った。

ベナは


「まさかゾンビではなく希咲のゲロで恐怖するとはね……」


とヘリを運転しながら言った。

アレックスは相も変わらず禿のせいでピクリとも動かない。

レベッカは


「アレックスのこれ……治ると思う?」


とベナに聞いた。

ベナは


「……重症ね……ちゃんと診ないと分からないわ……」


と言って頭のトンスラを見て悲しそうにした。

剣子は


「若いのに……可哀そうに……」


と悲しそうに言った。

和子も


「そうね……まだそんな時期じゃないのに……ね! 希咲! あんた自分が何したか分かってるの!!」


と言って寝ている望に怒ると


「あああ! 吐きそう!! とってもしんどいなああ!! あの時俺が頑張らなければ城から出られなかったなああ!! ああ! 吐きそうだなあああ!」


と吐きそうを強調しながら言った。

それを聞いて


「チ、仕方ない……ヘリから降りたら思いっきり言ってやる」


と和子は面倒臭そうに言った。

アンジェリスは


「私の膝で吐かないでね」


と言って取り敢えず吐かないように気をつけた。


そして


ヘリは何とか研究所の近くまでついた。

アンジェリスは


「もうすぐね……担架ってある?」


と聞いた。

ベナは


「まあ取り敢えず用意してあるけど? どうして?」


と聞いた。

アンジェリスは


「膝が辛いからそこに移したい……いやマジしんどい、ビリビリしてきた」


と言った。

それを聞いて望は


「じゃあ仕方ねえな! 担架用意!」


と元気良さそうに言った。

それを聞いて


「あんた! 本当は元気だろ!! さっさと起きろ!」


とベナは怒るが


「せっかく持ってきたんだから使おうぜ……もったいないじゃん、実際しんどいし」


と言った。

それを聞いてベナは


「これは重症患者とかを載せるようなんだけど……」


と言った。

すると望は


「なんだよ! 俺が小学生の時! 乗り物酔いをしたとき本来車椅子に座るはずだったばあちゃんは俺に譲ってくれたぞ!」


と言った。

それを聞いて和子は


「いや……普通に考えてお前何してるの……」


と呆れて言った。

望は


「いや……本当にフラフラになって座らせてくれた、それに本来おばあちゃんいつかの時に買った物だし結局使わず放置になってるし……」


と言い訳をした。

それを聞いて


「それでもお前が座るなよ……」


と和子は残念そうに言った。

望は


「すいません」


と素直に謝った。

するとベナは


「まあいいわよ……着いたってあんたフラフラでどうせここから一人で出れないでしょ? ならこれで一気に降りて医務室に運ぶわよ」


と言った。

それを聞いて望は


「……うん……頼む……喋るとマジしんどい……」


と言った。

それを聞いてレベッカは


「じゃ何で喋る」


と呆れながら言った。

するとアンジェリスは


「やった! これで膝が回復する!」


と言ってすぐに望を担架に乗せた。

そして


「ふうう……しんどかった!」


と言って嬉しそうに膝を摩る。

するとアンジェリスは


「そうだ! せっかく担架に望を乗せたんだし! ちょっと降りた後遊ぼうよ!」


と言った。

それを聞いてベナは


「?? 何する気?」


と聞いた。

アンジェリスはコソコソとみんなに話して


「?? どうしたの? 何? 怖い」


と言った。

そして、アンジェリスは望にも概要を話して、


「了解」


と望も作戦に乗った。


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そして、


「いやあ! みんなお帰り!!」


と眼鏡の若い男が嬉しそうに言うと


「退いて!!」


と言ってベナは慌てて担架を降ろして


「早く医務室へ!!」


と言った。

そこには望が乗っていた。

そして、次はもう一つアレックスが乗せられた。

アレックスの頭には包帯が巻かれていた。

それを見て眼鏡の若い男性は


「!! な! 何があったんだ!!」


と驚きながら聞いた。

オールバックの男も


「まっまさか! 噛まれたの!! マジかよ……」


と言って震える。

初老の男は


「とっとにかく!! 運ぶんだ!!」


と言って他の研究員に医務室へと二人を運ぶ。

一緒についているアンジェリスは


「アレックス!! 望!! しっかり! しっかりして!!」


と呼びかけ続ける。

それを聞いて眼鏡の若い男は和子に


「一体何があったんだ!! 二人はどうしたんだ!」


と聞いた。

和子は


「わたし! わたし……」


と涙を流しながら声を震わせながら言った。

ただ事じゃないと思いオールバックの男は


「おい! 何があったんだ!!」


と和子には聞けないと思い剣子に聞く。

剣子は


「こんなことになるとは……糞! 私がもっとしっかりしていれば!」


と悔しそうにする。

初老の男は


「落ち着いて! 何があったの?」


と聞くと和子は


「希咲は乗り物酔い、アレックスさんは頭がトンスラになったの……」


と言った。

それを聞いて3人は


「「「チッ!」」」


と結構な音で舌打ちした。

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