157Dead『直視できない』
アンジェリスは
「ああ……なんか頭痛くなってきたけど……まあ大丈夫かな……」
と言った。
レベッカは
「……まあ希咲ならまあ……そうね……」
と二人は謎の安心感に包まれていた。
アレックスは
「おいおい、確かにいつも何とか大丈夫だがだからって放って置いて良い事ではないぞ?」
と言った。
レベッカは
「そうね」
と言ってアレックスの方向を見ないで言った。
アレックスは
「?? どうした? どうして俺の方を見ないんだ?」
と聞くがレベッカは
「ままっまああ……良いじゃない!」
と言って誤魔化した。
それを見て違和感を覚えたアレックスは和子と剣子の方を向くが。
「大丈夫、大丈夫、気にしないで」
「そうそう! 気にしちゃ負け!」
と言って二人共顔を背ける。
アレックスは
「なあ! アンジェリ……」
「大丈夫!」
と言って言い終わる前に顔を背けられる。
アレックスは
「な……何なんだ……いったい……」
と気にしていた。
それを見て4人は
((((頭があのレーザーのせいでトンスラ頭になっていることを言えるわけがない……勘付かれないようにしないと……))))
と心の中で一斉に同じことを考える。
そして、アンジェリスは話を逸らすように
「行くよ! 俊敏性犬!」
と言った。
だが
「……俊敏性犬?」
とアンジェリスは後ろを振り返るとアレックスがいた。
「ぶふ!!!」
「!! 何!!」
「何でもない……」
と言ってすぐに前を向いて顔を隠して笑いを堪えた。
そして
「で……俊敏性犬!」
ともう一度言うが
アレックスは
「あれ? あの犬……どこに?」
とキョロキョロする。
その声を聴いてアンジェリスはアレックスの位置を考えて見渡す。
そして、アレックスが視界に入らないように探して俊敏性犬がいないことに気付いた。
3人もそれを聞いてアレックスを視界に入れないように探したがどこにもいなかった。
和子は
「え! どこに行ったの!!」
「さっきまでいたような気がするぞ!! 確か希咲の傷を治して一緒に……まさかあいつも希咲と一緒に?」
と言った。
それを聞いてレベッカは
「それなら大丈夫かな……希咲よりかはしっかりしてるし」
と言った。
アンジェリスも
「確かに望一人よりかは安心できるね」
と言ってそのまま
「じゃ! 私達は私達の目的を果たすよ!」
と言った。
5人は
「「「「「オーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」」」」」
と言って気合を入れた。
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望は
「いったいどこだ? どう進めばいいんだろうか?」
と言ってキョロキョロしていると
「お前は!!」
と声がした。
望は
「?? えっと……誰?」
と言って鎧を着た騎士に聞いた。
それを聞いて
「私の名前はレオルド・イクトーバー! 貴様! 我らが主人であるラザーナ姫殺した希咲望だとお見受け出来る!」
と言った。
望は
「えええええ!! ……と誰だっけその人?」
と驚いたもののあまり覚えていなかった。
それを聞いてレオルドは
「貴様……我らの姫を忘れたのか……どこまでも姫を侮辱するとは……覚悟できているんだろうな?」
と言った。
望は
(うーん、本当に誰……)
と考えて望は
「ああああ!! そうか!! えっと! 違う! そうじゃな!! もう喉の奥まで出てきてるんだ!! 後ちょっとで思い出す!! 大丈夫! そのあれでしょ!」
とレオルドに指をさしながら
「野糞で有名な!」
と確かに自分で言ったことがある言葉だけで判断した。
それを聞いてレオルドは
「遺言はそれでいいな……」
と剣を抜いた。
望はキョトンとして
「ああ……ちょっと待って、遺言……そうだね……死ぬ時ならちゃんと遺言言っておこう……それ大切! 大切絶対!」
と言って自分が死ぬ時の遺言を考える。
レオルドは
「そんなの待ちはしない!」
と言って踏み込もうとすると望は
「おいおい、騎士様が遺言を言わせないで殺すとか、ちょっとは節度を持てよ」
と煽った。
それを聞いてレオルドは
「フン、良いだろう……さっさと言え」
と言った。
望は
(なんだよ、遺言はと言われたら言っておきたくなるじゃん、せっかくの死ぬチャンスでそんなこと言わんでくれよ)
と考えながら望は
「うーん」
と頭を悩ませて
手を叩いて
「そうだ!」
と思いついた。
望は
「あんた女! 俺の息子が上を向いたんだ!! そのフェロモン! 間違いない!」
とレオルドに向かって言った。
それを聞いてレオルドは
「下種が……」
と怒るどころか寧ろ冷静になり剣を握りそのまままっすぐ望に向かった。
一瞬で望の目の前に立ち剣を振り下ろす。
キイイイイイイイイイン!
と音が鳴りレオルドの剣は折れた。
レオルドは
「フン、何か隠し持っているな……」
と冷静に望に言った。
望は
(?? え? 俺何もしてないんだが?)
と疑問に思った。
すると
「グルルルルルルル」
と俊敏性犬がレオルドを睨んでいた。
レオルドは
「なるほど……この犬がお前の武器か……」
と言った。
望は
「……そうかそうか……お前が防いだのか……そこにいたなんて気付かなかったよ」
と言って俊敏性犬に近づいた。
俊敏性犬は
「クウウン」
と甘えるように唸る。
望は笑いながら
「この糞犬がああああああ!!」
と言って
バギイイ!!
蹴り上げた。
「ギャウウウン!!!」
と言ってそのまま少し飛んで俊敏性犬は倒れた。
それを見てレオルドは
「きっ貴様!!」
と怒りに打ち震えた。
望は
「またか!! またなのかこの糞犬!!」
と言いながら
ゲシゲシ
と踏み続ける。
それを見て
「貴様! 自分の命を顧みず主人を守るその犬を冒涜するつもりか! 許さない!」
と言って拳を握り
「貴様だけは許さない!!」
と言って望を殴ろうとした。
望は
(まずい!! このままじゃ殴られる!! 殺されるならともかく殴られるのは痛いだけで終わる可能性がある!! このままじゃ!!)
と少し怯んだ。
俊敏性犬はその瞬間の隙を見て望の盾になった。
それを見てレオルドは
「く!!」
と言って手を引っ込めて後ろに下がる。
望は
「今だ!! 距離を取るんだ!!」
と言いながら無様に逃げ始めた。
レオルドは
「敵前逃亡とは……どこまで騎士を侮辱するんだ! 貴様は!」
と言って追いかけた。




