154Dead『取れてない』
ブシャアアアアアアアア
と手首から出血をして望は
「フフフ、このまま黙って置けば」
と笑いながら言っていると
「ガウン」
と当然のように気付いている俊敏性犬は望を噛もうとしていた。
望は
「ちょ! もうちょっとなんだ! 止めろよおお!」
と言った。
するとアンジェリスは
「ちょっと望! 早く!」
と言って急かしてくる。
望は
「チョッチョッと待って!!」
と言って落ちた腕を取り敢えず拾った。
(もし、この場で手が落ちているとバレたら止血される、そうなると死なないまま片手が無いまま行動する羽目になる! もっと生きにくい体になるじゃねえか! それに無くなった部分が痛み出すという幻肢痛に襲われるのはさすがに嫌だ!)
と考えて拾った手を取れた手首に着けてあるかのように見せた。
俊敏性犬はそのまま噛もうとする
だが望は
「ちょ! ちょっと待って! 俊敏性犬! もうちょっとで逝けるから! 本当にちょっと!」
と言って止めようとする。
するとアレックスは
「どうした! 俊敏性犬がどうしたって!」
と言って心配そうに見ている。
望は
(ああ! もう! 無理だ! さすがにバレる! もうちょっとだったのに……いや! もうちょっとごまかしてみよう!! 取り敢えず俊敏性犬を警戒しながら……)
と思って望は
「分かったよ」
と言って走っていった。
するとアンジェリスは
「何やってたの?」
と聞く。
望は
「ああ、別に……」
と言って手を押さえてくっついている風を装う。
すると和子は
「?? どうしたの? 血出てるよ?」
と言って取れた手の方を指さした。
望は
「うおお! ちょ! 大丈夫!」
と言った。
アンジェリスは
「何? 見せてみ?」
と言って包帯を取り出す。
望は
「だっだ大丈夫! 大したことないって! ほらほらあ! 手だってちょっと切っただけで! 何なら握手してみる?」
と聞いた。
アンジェリスは
「……落ち見えてるけど……いいの?」
と聞いた。
望は
「……ああ、いいよ」
と言った。
望は
(みんなが驚いている間に俊敏性犬やこいつらから逃げ出して密かに死ぬ作戦を取ってみよう)
と計画していた。
するとアンジェリスはそのまま望の手を握り引っ張った。
スポ!
とそのまま手は取れた。
望は
「うわあ……手が取れたああ」
と言った。
剣子は
「ああ……そうだね」
と面倒くさそうに言った。
和子も
「すごいすごい」
と覇気のない声で言った。
アンジェリスは
「はいはい、怖い怖い……取り敢えず和子押さえて」
と言って和子に望を押さえるようにお願いする。
それを見ていたレベッカとアレックスは
「ちょ!! 何で冷静なの! 手が取れてるうううう!」
「おい大丈夫なのか!! 痛くないのか!」
と言った。
望は
「っだ! 大丈夫だって! ほっとけば死ぬって!」
と言った。
アレックスは
「それ大丈夫じゃないだろ!」
と言った。
望は逃げようとするが
「はい、チェックメイト!」
と言って和子は望を後ろから羽交い絞めにしてアンジェリスは
「はーい、痛くないからねー」
と言って手に持った望の手をくっつけて
「俊敏性犬!」
と言った。
そして、俊敏性犬を望は足で追っ払っていたが剣子は
「ジッとしている!」
と言って望の脛を思いっきり蹴った。
望は
「ぐええええ!」
と言って脛の強烈な痛みで少しの間動けなくなりその間に
「ガブ!」
と俊敏性犬が望の足を噛んだ。
そして、手は見る見るうちにくっついて
「どう? 望? グーパーしてみて」
とアンジェリスに指示された。
望は
「……はい」
と元気がなさそうに手をグーパーする。
そして、しっかり動き
「うん……大丈夫……」
と言った。
アレックスは
「全く……心配させんなよ」
と言ってほっとする。
レベッカは
「取り敢えずアレッ……」
と言い終わる前に
「さ、行きましょう」
と言って進む方向に顔を向けた。
アレックスは
「……? どうした?」
と聞くがレベッカは
「なんでもないわ……行きましょう」
と言った。
アレックスは
「?? 何だ? ……まあいいが」
と取り敢えず気にしないで
「じゃ行くぞ」
と和子と剣子とアンジェリスと望に言った。
3人は
「……そうだね」
「……行こう」
「……ああ」
と下を向いて歩き始めた。
アレックスは
「?? どうした? 下ばかり見ていると危ないぞ?」
と言ったが
「「「大丈夫」」」
と言ってアレックスを通り過ぎた後、前を向いて歩き始めた。
望は
「アレックスさんがカッコよすぎて直視できないんですよ」
と言った。
アレックスは
「お? おお? そっそうか? 何だよ全く~」
と照れながら歩き始める。
望は
「俊敏性犬……あれかっこいいだろ?」
と言った。
俊敏性犬は
「が……フフフフフフウh!」
と何か笑っているような仕草を見せる。
望は
「犬って笑うのか? それともゾンビ化の影響かな……」
と不思議がった。
望は
「アレックスさん、大丈夫です、そういうのもアリですから」
と言ってアレックスの頭頂部を見て言った。
アレックスのトンスラの頭頂部を見て
そして、望も歩き始めようとすると
「? そういえばこのボタンなんだ? クローズ? 閉めるのか? 取り敢えず俺の知っている限りボタンは押すのが定石だったな……」
と言って勝手に押した。
するとさっき通ったレーザーのある通路部屋が閉まる。
その時、通路の人影が写った。
「希さ……」
「?? さっき部屋に誰かいたような? まあいいか……」
と気にしないで歩き出した。




