150Dead『純真な心の条件』
望はそれを聞いて
「そうだそうだ!! お前は何を言ってるんだ!! どっか消えちゃえ!! 勝手に意見してんじゃ……」
「てめえは黙れって言ってるのが聞こえねえのか!! てめえに決定権はねえんだよ!!」
と望は再び怒られる。
望は
(どうしよう、つい喋っちゃう)
と話してしまう事にさすがに悩んだ。
アンジェリスは
「よく考えて! そんな屑が本当に純真な心を持っているとでも思っているの! よく考えて!」
と言った。
アンジェリスは書いていたことを一気に思い出しながら話した。
(私が書いたことは確か純真な心は疑いもしないし言葉をそのままに受け取ってしまうだとかきれいな心を持っているだとか馬鹿だとかそんな自分でも恥ずかしいことを書いた覚えが)
とアンジェリスは当時の自分の独断と偏見を恨みながら顔を赤くしながら言った。
男は
「何を言うか! この馬鹿さ! 明らかに純真な心を持つ者だろうが!」
と言った。
アンジェリスは
「だけど綺麗な心も入っているはずよ!! それを持っているのかを考えれば明らかにその男には足りないでしょう!!」
と言った。
だが大司教は
「貴方こそ、綺麗な心とはどの基準で言っているのですか! 私達にとっても屑でも外の世界ではまだ純粋と言う可能性があるわ! それにそれは私達の決めることではないわ!!」
と言った。
望は
「俺が屑であることは認めるんですか……そうですか……」
と明らかに嫌そうに言った。
アンジェリスは
(よし、望もやはり気付いていない、俊敏性犬、そのまま近づいて望のロープを外すのよ!)
と俊敏性犬は望にすり足で近づいていた。
望は
「さてと、俊敏性犬よ、俺の後ろを取ったか」
とボソっとアンジェリスに聞こえないように言った。
そして、アンジェリスは
(とにかく、俊敏性犬が失敗したときの為にも望の隙を突けるようにこいつらの説得材料を見つけて考えないと……)
と俊敏性犬を信じつつ望の開放の条件を探る。
アンジェリスは
「でも貴方達にとっても重要な部分だってあるでしょう!! その部分を考えれば分かるはずよ!」
と言った。
信者達は
「何を言ってるんだ!」
「世界のことを考えないなんて最低よ!」
「俺等はお前が嘘を言っているのは分かるんだぞ!」
と言った。
アンジェリスは
(くううう、なんか意固地な奴らだな……)
と悩みながら皆を見ていた。
大司教は
「もういいですか? この男は生贄にして殺します、そうすれば世界が救われるのです」
と言った。
アンジェリスは
「もし! もしですよ! そいつが本物でなければどうなるのですか! そのリスクを教えてください!」
と言った。
大司教は
「逆にレーダーバー様の怒りを買って人類は滅びます」
と言った。
それを聞いてアンジェリスは
「ちょ! なら何で安易にそいつを選んだの!」
と言った。
大司教は
「このままでは世界が滅ぶ前に我々や人類が滅びますそうなる前に賭けでも手を打つのは当たり前でしょう? そんなことも分からないですか?」
アンジェリスは
「ならばそれが0%だったら意味がありません! もう少し人を見てから選ばないと皆死ぬのです!」
と言った。
すると一人の男は
「確かに……あまりにも安易に選んでしまった気がする、見た目で純真そうと思って連れてきたが……」
と少し頭を抱えた。
大司教は
「あ……あなたはこれが狙いですか……村人の信仰心を薄めるための……信じる者がいないというのは哀れな者です……」
と哀れむ目でアンジェリスを見下す。
アンジェリスは
(うわああ……いらってくるわああ)
とイライラしながらも言葉を引き出す。
すると
「はい! 俊敏性犬! 俺に近づいているのわかってますううう!!」
と声を荒げながら言った。
すると大司教は気づき
「きっきっ貴様まああああ!! 逃げる為に犬を使うのかああ!」
と言って望の鼻をグーパンチした。
ゴシャ!!
「どばあ!!」
と鼻血を出しながら涙目になる。
望は
「う! ふざけんじゃねえぞ! 糞婆あ! てめえ!! いきなり殴んじゃねえぞ!!」
とキレた。
男は
「フン、逃げようとするからだ!」
と逆に怒られる。
アンジェリスは
(糞! しまった! バレている! もう!!! ああああもおおおおお!!!)
とイライラしながら
(考えろ! 考えるんだ! このままじゃ望の思い通りになる! それはさすがに癪だし嫌だ!! こいつには利用する価値がある!! どうすれば……)
と追い詰められながら考えると
(待てよ、さっきこいつら……)
とある言葉を思い出した。
そして、
「ねえ? さっき嘘を言っているのが分かるって言ってたけど……それってどう見たら分かるの?」
と聞いた。
すると男は
「目を見れば分かるんだよ! そんなの決まってるだろ!」
と言った。
アンジェリスは
「大司教様もそうなんですか?」
と聞いた。
大司教は
「そうですね、目は大体のことを物語ってくれます……それがどうしたのですか?」
と聞いた。
するとアンジェリスは
「だったら望の目を見てみてよ! それだけならいいでしょ!」
と言った。
それを聞いて大司教は
「……分かりました……それぐらいならいいでしょ」
と言った。
アンジェリスは
(よし、いける)
と考えた。
望は
(ははは、何を言ってるんだこいつ……そんなことをしたら俺のとても素晴らしい綺麗な目でチョロインだよ!)
と心の中で鼻で笑った。
すると
「本当だ……汚い……」
と大司教がドン引きするように言った。




