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129Dead『計画失敗』

望は何を言っているのか分からなかった。


(え? 何? 理性がどうしたって? 噛まれて?)


と疑問が頭の中を支配した。

そのため、


「えっと……まだ噛まれてない?」


と聞くと兵士達は


「噛まれました!」

「私も噛まれました!! 今は力が漲り心地い気分です!」

「あなたのおかげです!!」


と嬉しそうに言った。

望は


「!! えええ……どっどういう……こと……」


と驚愕してぼそっと言った。

すると


「望! あんたの思い通りにはならないわよ!」


とアンジェリスが言った。

望は


「あ! アンジェリス!! 何! どういうこと!」


とアンジェリスのいた方を見た。

アンジェリスは


「まあそうね、俊敏性犬の菌はゾンビにはなるけど理性と言うか自我が崩壊するものではないってこと」


と言った。

望は


「……そっそっそれって!! 何それおかしくね!」


と言った。

すると俊敏性犬がやってきて


「クうんん!」


と褒めて欲しそうに望に甘える。

望は


「お前は黙ってろ……」


と他の兵士がいるということもあり睨みつけるだけで済ませた。

俊敏性犬は


「で? この犬はゾンビにはするけど外にいる連中とは違うものにするってことか? いつから?」


とキレ気味にアンジェリスに聞いた。

アンジェリスは


「さあね? 詳しい事は分からないけど研究所の時からもうそうなってた思うよ」


と言った。

望は


「はあ! マウス実験は凶暴化してたじゃねえか!! なんでそう言えるんだ!」


と聞くと


「それはね、ネズミ自体も別に自我を失ったんじゃなくてゾンビ化したことによって体力を消耗して目の前にいるネズミを食べただけなのよ、多分最初の方で暴れてたのはガラスに映っていた私達を食べる為に暴れていたと思うよ」


と言った。

望は


「……はああああああ!! ふざけんっじゃねえぞこの糞犬があああ!!」


と言って


バコン!!


と蹴り上げた。

兵士達は


「希! 希咲さん!!」

「落ち着いてください!!」


と言って暴れる望を止めた。

望は


「むぐうううう!! ぐぞううううううう!!」


と唸っていた。

兵士達は


「なぜ希咲さんは怒っておられるんだ?」

「さあ? だが我々には分からないことで怒ってらっしゃると思うぞ?」


と言って聞いていた内容自体は分かっていなかったようだ。

望は


「糞! また空ぶった!! なんでこんな簡単なことが出来ないんだよ俺はああああ!! ゾンビ化なんて周りにいっぱいるのにどうしてどうしてええええ!!」


と言って泣き叫んだ。

兵士達は


「……どうやら彼が思っていた計画とは違ったようだな」

「……あの犬で本当にゾンビ化するつもりだったんだろうな……逆にそれが希咲さんの目的って凄いな……肝が据わってるというか開き直っているというか……」


とさすがに近くにいた兵士達は気づいたようだ。

そして二人は相談して


「まっまあ、希咲さん……我々は貴方を噛もうとは思いませんよ、貴方には恩がある、意識のあるゾンビ化は貴方にとって望まない方向だったんでしょう……」

「が! 頑張ってくださいよ!! きっといつかゾンビ化出来ますって!」


と励ましてくれた。

望は


「ああ……そうだね……それに俺がいても指揮が取れるわけじゃないしここで頑張り続けるっていうのはさすがに無理だし……うん……ここから出ることにするよ」


と明らかに不機嫌そうであった。

アンジェリスは


「私と和子と剣子は納得しているけど、レベッカさんとアレックスさんには自分で言い訳してよね」


と言った。

望は


「あ? ああ……わかったよ……」


と言った。

兵士達は


「まあ私達からも希咲さんのことは隊長に伝えておきます、隊長も希咲さんを噛むことはやめようと言ってましたので」


と言ってどうにかしてくれるようであった。

そして


「では! 希咲さん! 御達者で! ゾンビになれるといいですね!」

「影ながら応援しております!」


と言って励ました。

そして


「はあ……俊敏性犬……行くぞ」


と言って兵士達と別れた。


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そして望とアンジェリスは4人に合流した。

そして


パチン!


と出会い早々レベッカに望は引っ叩かれた。

レベッカは


「馬鹿!! 何を考えているの! 危うく死ぬところだったのよ!! 手榴弾の栓なんて抜いて!!」


と怒られた。

望は


「はいはいそうですね……はあ……」


と明らかに疲れているようだった。

アレックスは


「お前な……狂気すぎるだろ……後お前は狂ってるから安心しろ」


と言った。

望は


「……それみんな思ってたの?」


と聞くと


「「「「「うん」」」」」


と全員が答えた。

望は


「……そう」


と言った。

するとレベッカは


「そういえば兵士達のことはいいの? 貴方が最後まで付き合わなくて?」


と聞いた。

望は


「そりゃそうだろ? 俺がいたってもう意味は為さないぞ? 後はあの人達が自分達の力で変えるかもっといいところに就くかすればいいさ……俺は欲を発散させるだけだ……俺に指導者としての才能があると思うか?」


と聞くと和子は


「まあ……そうね……あるならもっと別の方法を考えるだろうし」

「人質を取ってとか大胆だがそれ以降お前がその力を発揮するかと思うとどうだろうか……意外と最低発言が多かっただけだし目が覚めれば裏切られるのが落ちだろうし……」


と言った。

望は


「そうだろ? さ! 解散!」


と言ってそのまま6人と1匹で城から出ることになった。


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