115Dead『決闘の申し込み:条件』
望は
「断る」
と言った。
セリスターは
「貴様に断る権利なんぞない」
と言った。
望は
「いや、あるね、何でそんなことをしないといけない?」
と言った。
セリスターは
「貴様は姫を侮辱した、それがどれだけ大罪か分かっているのか?」
とイライラしたように言った。
望はヘラっとしながら
「知らん、そんなことは俺に関係のない話だ」
と言った。
セリスターは
「貴様、今ここで斬るぞ」
と言った。
望は
「どうぞどうぞ? ほら斬れよ、どうした! おい!! 斬れって言ってんだろ!!」
と煽った。
セリスターは剣を抜き望に振り抜いた。
「……」
「見えたか、お前にこの剣捌きが」
と言った。
望は
「はあ? 見えなかったからどうしたってんだ? 斬ってねえじゃねえか……バカにしてんのか?」
と望自身もイライラし始めた。
セリスターは望に剣を振っただけで本当に斬ったわけではなかった。
それが望にとって嫌で嫌で仕方なかった。
望は
「で? 何? 剣筋が見えなかったからどうなの? 死んだことも分からず死ぬだとかショウモ無いこと言い出す気かい?」
と言った。
セリスターは
「貴様は私の剣を避けるつもりなんじゃないのか?」
と聞くと
「いや、避けねえから早くやれよ」
と言った。
セリスターは異様に思った。
(こいつ……どういうことだ……死ぬのが怖くないのか……こいつは一体なんなんだ)
と思った。
望は
「で? 決闘出来ないがどうする?」
と言ったが
「ダメだ、決闘は決定だ」
とセリスターは断固として決闘を申し込む。
望は
「なるほど……で? もし俺が決闘を受けるとして、俺が勝ったらどうするんだ?」
と聞くとセリスターは
「先程の姫への無礼を許してやる」
と言った。
望は
「あ、そういうのいいんで、もしそれが報酬なら許さなくてもいいです」
と言った。
セリスターは
「なら、貴様は何が望みなんだ」
と言った。
望は
「俺の望みは俺を含めた6人をここから出ることだ、つまりはお前らの協力何てしたくないが望みだ」
と言った。
アンジェリスは
(なるほど、確かに決闘で勝てば私達はここに縛られることは無いし私が血筋で信用出来ないというマイナス面は適用されない……でもそれは勝てばの話……どうする気なの)
と冷や汗を掻いていた。
セリスターは
「良いだろう、ならば決闘は今日の午後だ、遅れるな」
と言って後ろを向いた。
すると望は
「俺は受けるとしたらの話をしたんだ、まだ受けるとは言ってないぞ、もし俺が受けると言ってないのに話を止めるようなら決闘の話はなしだ」
と言った。
セリスターは
「何だと……ならお前はどうしたら受けるというのだ」
と聞く。
望は
「そうだな、俺が出した条件を受け入れてくれるなら決闘してもいいぞ」
と言った。
セリスターは
「聞こう」
と言った。
望は
「俺はどんな手を使ってもいい勝負、貴様は剣のみで戦う、それが条件だ」
と言った。
それを聞いてセリスターは顔を赤くして
「貴様!! ふざけているのか!! そんな条件を認めるわけないだろうが!! 神聖な決闘を何だと思っている!! 私と同じく剣のみだ!」
と言った。
望は
「じゃあこの話はなしで」
と言った。
セリスターは
「きっ貴様!! 何故そんなふざけた条件を出した!! 我儘にも程があるぞ!! そんなことで決闘を蹴るというのか!!」
と言った。
望は真面目な顔で
「え? だって俺剣の稽古なんてしたことないんだから勝てるわけないじゃないか」
と言った。
それを聞いてセリスターは
「それはお前が剣の研鑽をしてこなかっただろう!! 言い訳にはならんぞ!」
と言った。
望は
「じゃあ聞きますが! この世の全てがお前みたいに騎士としての研鑽を積んできたとでも考えているんですか! 医者が剣の研鑽を積んだと思ってんですか!! 農家のおじさんが剣の研鑽をしてるとでも! 俺は一般の家庭に生まれたんだぞ!! そんなことをしてきたわけねえだろうが!! その時点で武運がそっちにあるんだよ!! 分野が違うって話だろうが!! てめえの世界観が全てだと思ってんじゃねえぞ!! だからそれが条件なんだよ!! それぐらいなければ俺が勝てねえって話だ!! まさかだと思うがお前! 自分が勝てる勝負しかしないのか? へえ! それでよく騎士が名乗れたものだ!!」
と正論と共にセリスターを煽った。
セリスターは
「!! きっ貴様!! ……いいだろう! 貴様のどんな卑怯な手も私の剣でねじ伏せて見せる!! 覚悟しておけ!!」
と言った。
望は
「なるほど、なら俺はどんな手を使ってもいいんだな、よし、それなら乗った、ただ一日置いてくれないか? さすが午後は手厳しいからどんな手を使ってもいいんだろ?」
と言った。
セリスターは
「ああいいぞ! では明日の午後に決闘だ!」
と言って出て行った。
兵士達は
「希咲さん、大丈夫なんですか?」
と聞いた。
望は
「?? 俺が負けてもお前らとは関係ないからいいんじゃね?」
と言うと兵士の1人は
「いや、あんたのおかげで俺らは欲を主張できた、正直感謝の面があるんだ、応援している、だからあの坊ちゃんを打ち負かしてくれ」
と言った。
望は
「了解、よしアンジェリス、悪巧みしようぜ、後和子と剣子もお願いしてもいいか?」
と言った。
アンジェリスは
「いったい何を考えているの、まあ勝って貰わないとこっちが困るし」
と言った。
和子も
「そうだね、私に出来ることがあったら頑張るよ」
と言い剣子も
「そうだな、取り敢えず話は聞こう」
と言った。
レベッカとアレックスは
「えっと……」
「俺らは?」
と聞いたが
「まあ、秘密として置かせてくれ、全員に作戦を話したらどこからか勘付かれるかもしれないしレベッカさんとアレックスさんは敢えて普通にしていてよ、大人が知らない方が不審に思われないかもだし」
と言った。
2人は
「「え……うん」」
と不安そうに見ていた。
俊敏性犬は
「ガウン!」
と吼える。
望は
「……今回お前にも手伝ってもらうぞ」
と言った。
俊敏性犬は
「ガウン!」
と嬉しそうに吼える。




