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12月  最後の体育授業



 12月15日(木)

 

 「こんな日もあるさ」

何て言える程少なくない私の嫌な日。


 情けない。ずっとずーっと昔から思い続けてきた事。いつかいつかと思い続けてきた事。

 運動コンプレックスは、遂にその思いを果たす間もなく、高校生活が終る。

 

 実際、この体力の無さはどうしたものか。去年の入院生活の影響だろうか。本当に本当にそれだけだろうか。足がよろける。膝が痛い。腕に力が無い。


 体育の野球。バンドして一塁に走った。

「おめぇ、もうなりふり構ってねぇな」

もう試合の最終回で、ヨロヨロの僕がピッチャーゴロを弾いた。

「おめぇ、みたいなやつ、見た事ねぇよ」


 見てろ、俺は絶対負けないぞ。社会に出て、それを見せてやる。学生じゃない。人生の本物は社会にあるんだ。必ず俺は勝って見せる。


 その時、君等が忘れていたとしても、構わない。最後に勝つのは俺であると、己で感じればそれで良いのだ。

 君等だけじゃない。今まで俺に劣等感を与えたヤツら。


 俺は一流になってみせる。一流だ。

 

 その道で誰にも引けを取らぬ、自他共に認める男になってやるぞ。


 『石に刻め』海援隊




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