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11月 修学旅行 心の蓋と自立


 11月21日(日) 晴のち曇

 

 金曜日に修学旅行から帰ってきました。こんなものだろうと思ってはいた、と記憶している。我を忘れる様な喜びも無く、心から楽しいとも思わなかった。調子が悪かった為では断じてない。

 

 人の言う、僕のとぼけた表情は、いつも心を面に出さない為の蓋なのだ。近頃、意識せずとも、とぼけていられる様になった。もしかしたら、それが地になったのかも知れないが。人格を表に出したまま生きていける奴は幸せだ。もっともそれが出来るのも、学生のうちだけだろうけども。

 

 僕が強くなりたいと思う事。それは円滑な人間関係に必要なのだが、そんな努力が要らない人種もいる。性格で皆に好かれている人、また成績やその他においても他より越えている人。僕も努力しなければ。




 11月28日(日) 晴 23時25分

 

 今日、ラーメンを食べに『美幌』へ行った。スッと慣れた手つきで皿を洗う彼女が居た。奇特な事に僕を好き何て呆れる事を言ってくれた元中学の同級生。

 彼女が大人として働いていらっしゃる。そこに居る事も驚いたが、完全に大人で労働者である事に、瞬間的で無い驚きを感じた。

 顔を合わせにくいので、横を向きながらさりげなく見た。


「いらしゃいませ」

「ありがとう御座いました」


商売をする人達が使う言葉が彼女の口から発せられる。羞恥からくるぎこちなさも、初心と言う昂奮も無く、事務的な態度で仕事を続けていく。

 その光景は己を省みさせるものだった。


 常に感じているのだが、やはり僕は子供なのだろうか。同じ歳の者が職に就き金を稼ぐ。

 では、僕は? 親に百%保護されながら、その範囲内でしか動いていない。行動の全ては管理の下にある。強い意志も何も無い。親に頼っている。威張れる筈も無い。

 

 「親から早く自立したい」


とよく聞くが、全く思った事が無い。


「一人になりたい」


と思う時もあるが、投稿にある程に切実には思えない。情けない程に弱い男なのだ。

 一人で生きて行けるか? まず、NOだ。社会的に消える前に精神的に極限に達してしまうだろう。『孤独』の為に。

 

 この弱い男は今そしてこれから、どう生きれば良いのか、果たして強くなれるのか。これを心の何処かで大いに不安がり、そしてそれを痛切に感じさせない様にしていた『甘え』を、彼女に会ってまた思い起こされたのだ。

 

 

 期末テストが終わるまで、切羽詰まって勉強してみるか。終わった後のホッとした気持ち。あれをもう一度感じたら、気分も変わるかもしれない。             

                             

        0時55分

 



 11月30日(火) 晴れていた

 

 期末テストが終わるまで書かないつもりだったが、静かにしていると物思う事が多くなるのか、集中力を欠いて考え込むのか。

 

 労働者の彼女を見て、庇護され甘えている自分に気づいて嘆いたのはつい先日だが、昨日、彼女は別の所でも働いていると、元中級友から聞いた。そして今、先日の嘆きが冷めている。

 彼は、彼女が学校に通っているのか定かではない事を級友達に話した。彼等が呆れて彼女の話題をし始めると


「そういう人なんだよ、彼女は」


それはエリート意識と言うか、明らかに別世界の者として見下していた。

 彼は学問に励んでいるので自信と誇りが増したらしい。

 

 僕も誇りの高さは負けないつもりだが。

 なんだかね。






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