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来孫  作者: 赤坂秀一
第三章 秘密
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29/52

28 スカイパーク

お待たせしました第28話を更新しました。


来夢の希望でスカイパークへ行った響と希美だが、偶々来ていた希美の友人、水嶋と未玖と一緒になった。

 今日僕達は、来夢(らいむ)の希望により橋本市(はしもとし)常磐町(ときわまち)にあるスカイパークへ行くため城南駅(じょうなんえき)のプラットホームにいます。


 希美(のぞみ)さんは未来で買ってもらった胸元にリボンの付いた花柄のワンピースにミュール。来夢も希美さんに借りた白いブラウスに青いプ、プリーツスカートというのを着ています。


 あれ、階段からちょっと離れたところにいる女性は、希美さんの友達じゃなかったかな……


倉橋(くらはし)、電車が来たよ!」


「あっ、うん」


 そう言えば、来夢がこの時代の電車に乗るのは初めてだったと思うけど、大丈夫か?


「どの時代でも、電車は同じなんだね」


 来夢は電車を見てそう言っているから未来の電車もこんなもんなんだろうと思う。でも、もっと斬新で快適でAIで動いているイメージなんだけど…… まあ、問題ないかな。


 僕達は電車に乗って橋本駅のひとつ先の常盤駅まで行きましたけど、来夢の表情が優れません。一体どうしたのか……


「昔の電車って結構揺れるんだね、音もガタンゴトンってちょっと耳障りだし……」


 いや、電車に乗るまえはどの時代でも電車は同じだって言ってたじゃないか! でも来夢は、電車の中で不快そうに耳を塞いでいたような……


「来夢さん、大丈夫ですか」


 取り敢えず優しく訊いてみた。


「うん、ちょっと気持ち悪かったけど、多分大丈夫…… でも胡桃(くるみ)だから」


 はあ…… そこはこだわるのか。なら、大丈夫だな。


「あれ、希美!」


 声を掛けて来たのはやっぱり希美さんの友達の、水嶋(みずしま)さんだっけ? それともう一人は、誰だっけ……


「あっ、(とも)ちゃんと未玖(みく)だ! どうしたの?」


「うん、街で未玖とバッタリ逢って折角だから何処かに遊びに行こうかって、それでスカイパークに来たんだけどね!」


 街で出逢ってって、そうなるかな……


「えっ、私は連絡もらってないけど……」


「だって、偶々だったしね」


 未玖さんという女性はそう言うけど、メールとかすれば良かっただろうに…… あっ、でもどっちにしても今日は僕達と一緒だから駄目か。


「希美はどうせイケメン君と一緒かなって思ったから」


 そう言いながら僕の事を見る水嶋さんだけど、まあ正解です。だからと言って付き合ってる訳ではないけど、でも今日は、もう一人一緒なんだよな……


「あれ、そっちの()は?」


「あっ、えっと……」


 希美さんはちょっと焦っているかな……


「僕の従姉妹の胡桃(くるみ)さんです」


「へえ、イケメン君の従姉妹だけあって可愛い娘だね!」


 いや、これは社交辞令だと思う。来夢が可愛い訳が、希美さんが可愛いのなら話は解るけど、でも、褒められた来夢は満更でもない顔をしている。


「それで希美達もスカイパークへ行くの?」


「うん」


「じゃ、一緒に行かない?」


「良いけど、ここから歩くんだっけ?」


「ううん、北口から無料の送迎バスが出てるはずなんだけど」


 僕達は、改札を出て駅北口へ行くと、それらしいワインレッドのマイクロバスが止まっていた。


「あっ、これだね」


 僕達はこのバスに乗りスカイパークまでやって来ました。


 僕はスカイパークとかは、小さい頃に来た事があると思うけど、こんなに広かったかな……


「倉橋、観覧車に乗らない?」


 えっ、希美さんにそう誘われたけど……


「希美、まずはジェットコースターでしょう」


 来夢にそう言われたけど…… もう気持ち悪いのは治ったのか、ジェットコースターとか乗って大丈夫か?


 まあ、来夢からの誘いもあり希美さんと水嶋さんの三人がジェットコースターに乗るようです。


「あれ、君は乗らないの?」


 水嶋さんと一緒だったこの人は…… えっと、未玖さんだっけ…… 声を掛けられた。


「えっと…… ああいうのはあまり得意じゃなくて……」


「ふーん、じゃあさ、お姉さんとお化け屋敷に行かない?」


 この人は何故、僕を誘うのか?


「えっと、みんなで行きませんか」


「みんなで、じゃなくて、希美と行きたいんでしょ!」


「いや、そんなんじゃ……」


 この人は、僕を揶揄っているよな……


「もう未玖、倉橋を揶揄わないでね!」


 えっ、もう乗って来たんだ!


「別に、お化け屋敷に誘ってただけよ」


「まったく、未玖には優しい彼がいるでしょう」


 何だ、彼氏さんがいるんだ……


「希美、面白かったね! あれ、何かあったの?」


「ううん、別に!」


 希美さんは、僕の事でご機嫌斜めです。


「ねえ、そこまで怖くなかったね智ちゃん」


「まあ、さっきのは回転も無ければ、ひねりもないからね!」


 そうだよな…… 距離が長いだけのものだから、もっと奥にあるコースターは回転してかなりひねりもあるようだけど……


「あれは、乗らなくて良いの!」


 未玖さんが希美さんに訊いてるけど……


「希美、イケメン君と乗ってくれば」


 水嶋さんに言われたけど、希美さんと二人きりなら乗っても良いかな……


「倉橋観覧車に乗ろう!」


 そう言って希美さんは僕の手を握り、引っ張って行きました。


 うーん、希美さんはよっぽど観覧車に乗りたかったのかな、でもこれって側から見れば恋人同士に見られるんだろうか。この後、僕は彼女と一緒に観覧車に乗りました。


 向かい合わせに座ったけど、何だか恥ずかしくて何を話していいやら…… そうしてる間にゴンドラは少しづつ上がって行きます。


「倉橋、そっちに座っても良い?」


 えっ、隣に座るの? それっていいの? でも、そうして欲しい……


「うん」


 僕が返事をしたら彼女は僕の隣へ座り掛けた時、ゴンドラが揺れ彼女は僕に寄り掛かったので、僕は手を差し伸べた。すると彼女は僕の胸の中にスッポリとハマった。


「えっ!」


 びっくりする希美さん! でも……


 これは、僕が希美さんを抱き寄せた事になるのか…… 僕がそう思って彼女を見ると、彼女の顔が目の前にあった。ち、近い!


「ご、ごめん……」


 希美さんはそう言って僕の隣へ座ったけど…… 僕は彼女の肩に手を回し抱き寄せた。


「倉橋……」


「下に行くまで、良いでしょう」


 希美さんは、頬を赤めながら何も言わずにコクッと頷いた。


 数分後、ゴンドラの高さが下の方に降りて来たので、何も無かったかように向かい合わせに座り直した。出来ればもう一周回りたかったけど……


「希美、どうだった?」


「うん、景色が一望できて良かったよ」


 希美さんは、ちょっと頬を赤くしながら言いました。


「ふーん、途中でゴンドラが揺れたみたいだったから、イケメン君に襲われたのかと思ったよ」


 水嶋さんは、なんて事を言うんだ!


「そんな事ないよ! 一緒に景色を見てただけだもん」


 いや、その言い方は可愛いけど、その態度は何かあったと言っているように思える……


「まあ、良いでしょう。そう言う事にしておきましょう……」


 未玖さんも何かあったような言い方はやめて欲しい。まあ、ちょっと密着しすぎただけだから。


「あっ、響君達も戻って来たならお昼にしようよ!」


 来夢はもうお腹が空いたようだ。まだお昼前なのに……


「あっ、それなら私、お弁当を作って来たんだけど」


 えっ、お弁当! 希美さん凄いです。希美さんの手作り弁当が食べれるなんて……


「でも、それは三人分でしょう! 私と未玖は何か食べてくるよ」


 水嶋さんはそう言うけど、みんなで食べても全然無いより良いと思う。


「私も作って来たよ!」


 来夢も平然とそう言った。来夢の料理は結構うまいから、それに希美さんの弁当もあるなら五人で食べても充分だろう。


「これだけあればみんな一緒で良いんじゃない」


 まあ、希美さんもそう言ってるので水嶋さんと未玖さんも一緒に食べる事になった。


「さあ、どうぞ!」


 希美さんのお弁当はサンドイッチに玉子焼きと唐揚げ、ウインナーを炒めた物、それにポテトサラダがあった。


「胡桃さんは何を作って来たの?」


 希美さんも僕もちょっと気になった。


「私のはこれだよ、召し上がれ!」


 来夢の弁当は、おにぎりに玉子焼き、エビフライ、唐揚げと焼きそばだった。


 来夢の弁当も美味しそうだけど、僕は最初に希美さんのサンドイッチに手を伸ばした。


「イケメン君は希美の弁当が良いのね!」


 水嶋さん、わざわざ言わなくても……


 希美さんのサンドイッチにはハムと目玉焼きが挟んであった。


「希美さん、美味しいです」


「ありがとう!」


「うん、美味しいけど、希美の玉子焼きは甘いね!」


 未玖さんがそう言って、今度は来夢の玉子焼きを食べます。


「うん、こっちは甘くなくて美味しい!」


 そうか、玉子焼きはその家庭によって味が変わってくるよな。


「倉橋のお母さんが作る玉子焼きは甘いの?」


「うちの母さんは、しょっぱかったり、甘かったりで、その時の気分次第かな」


「イケメン君はどっちもいけるんだ!」


「まあ、そうですね。でも幕の内弁当に入っているのは甘い玉子焼きですよね!」


「うん、でも、醤油が付いてるから」


 まあ、確かにそうですね、そうする事でどっちにでも出来るから。


「あれ、あんたは来夢と一緒にいた男の子だよね!」


 僕の背後から聞こえた聞き覚えのある濁声は……


「舞龍!」


「えっ、誰、イケメン君の知り合い?」


「おや、私の事を覚えていたようだね」


 舞龍は僕達に近付きながらそう言った。こいつ、性懲りも無く現れやがって。


「今日は来夢はいないのかい」


「ねえ、イケメン君はそのおばさんの事知ってるの?」


 知ってますよ! 未来から来た犯罪者だ。僕は心の中で、そう呟いた。


「あんた、今あたいの事をおばさんって言った!」


 そんな喋り方をすればおばさんと言われても仕方がないだろう……


「ハハ、おばさんは良かったね!」


「おや、来夢いたのかい」


「ずっといたよ!」


「珍しいね、あんたがそんなお洒落をするとは」


「来夢?」


 そう、彼女の本名は来夢! しかし、その名前は今は隠しているため水嶋さんも未玖さんも知らない。


 僕は隠れて柴咲さんに急いでメール打った。その時だった!


 スカイパーク上空にUFOが現れた。パーク内にいた人はみんな驚き上空を見ている。


「舞龍、そろそろ時間だよ!」


 オレンジのパーカー女、圭子もいたようだ…… 今回のこいつらの目的は一体何なんだ!

スカイパークに舞龍と圭子がいた。声を掛けられた響と来夢。その時、パーク上空にUFOが現れた! こんな事をしてどうなってしまうんだ……

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