第五話 超エリート
「3」
次の日、私は彼女が通っていた大学へ向かった。その学校は、中卒の私でも名前を聞いたことのある名門校だった。学校には秀才、天才、美男子、美女、勢ぞろい。通り過ぎると高そうな香水の匂いが鼻を突き刺した。
そんな中で一人、ボロボロの靴、古いコート、髭も剃ってない、風呂は最後に入った日は……多分3日前。そんな男が居ていいものなのかと少し不安になった。だからなのか、私は腰を曲げてゴキブリの如く素早く動き、なんとか学校内まで侵入した。我ながら情けなさすぎて涙が出てきた。
校内に侵入すると、早速彼女のことを覚えている大学教授に会った。私はお得意の偽造警察手帳+偽事件をでっち上げ、その調査で来たという、エリート校の教授も巧みに騙せる話術ですっかりその教授と打ち解けた。この技術だけはエリート校の生徒には負けないなと内心誇らしかった。うん。
「あの子はね〜、本当によく出来た子でしたよ。本当に。優しいし、頭も良かった。校内のテストではよく上位に彼女の名前がありましたよ。オマケに美女ときた。これはファンクラブが出来ても、私としては全く驚きませんでしたよ」
「ほう? ファンクラブというと?」
「ええ。まあ、ほぼストーカーの類に近かったですね。私も何度も解散命令を出したんですが、どうやら一人、非公式に活動を続けていたらしくて。それに、ソイツ、変だったんですよ」
「変とは?」




