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BuzzばんでっどバイDEAD  作者: ゆず先輩
19/24

第3片 死人に口なし③―発見―


「で、週末は瀬凪と浮かれていて能力者探しをしていないと?」

「はい……。誠にすみません……。」



月曜日の放課後、俺は部室で正座をさせられていた。


荷物を部室に置いて屋上に上がろうと思っていたが、

扉を開けるとキョーコが腕を組んで仁王立ちしていたのだ。



「で、でも能力者の判別はキョーコが見えるかどうかだから……。」

「エヴァンにもアーティファクトの光は見えるはずだが?」

「はい……。おっしゃる通りです……。」



床の冷たさが身に染みる。

瀬凪先輩とのMV撮影に浮かれていたのは確かだが、この仕打ちはあまりに酷い。



「それに、昨日魔獣の反応があった。」

「え!?」


やはりこの世界片でも魔獣が現れてしまった。

しかしキョーコの反応があまり優れない。



「とても強力な魔力を感じたんだが、反応が一瞬で消えてしまった。

もしかすると勘違いかもしれない。」



正確には探知できなかったのか。

しかし用心することに越したことはない。


キョーコは歯切れが悪そうな顔をしている。


それもそのはずだ。

キョーコでさえも探知出来ない速さの強力な魔獣であれば脅威でしかない。


二人の間で不穏な空気が流れるが、その空気は一瞬にして崩壊する。



ガラガラッ



「お疲れ様ー。ジュース当たったから1本あげるねー。……えーっと……。」



能天気にジュースを2本こしらえて千尋が部室にやってきた。



「お取り込み中だったかな……?」



千尋からすると、部室で幼なじみが何故か正座をしている風景が目に飛び込んできたのだ。

お取り込み中に見えても仕方がない。



「い、いや最近正座が趣味でさ!」


我ながら微妙な言い訳だが、千尋なら信じてくれるはずだ。



「あ、そうなんだ!ビックリしたよー。なんか怒られるような事でもしたのかなって。」

「え?」

「え?だって女の子に向けて正座してたから……。」



確定だ。



「千尋ぉぉお!!」

「うわぁっ!?な、なに!?」



俺は千尋の腕をガッチリと掴み、キョーコに目配せをする。

キョーコもそれに気づいてコクリと頷いた。



「キョーコが見えるんだな?」

「え?その子キョーコちゃんって言うの?」

「千尋と言ったな。あなたの大切な物はなに?」



キョーコは早速アーティファクトの確認に入る。

魔獣が現れたのだから焦る気持ちは分かる。



「え、えーっと。強いて言うならこの犬笛かな?」



千尋はペンダントの様に首からぶら下げている犬笛を胸元から取り出した。

犬笛が制服の胸元から出た瞬間、神々しく輝き出す。



「な、何これ!?」

「千尋、それを吹いてみてくれ。」

「わ、わかった。」



スーーッ



千尋が犬笛を吹く。

すると犬笛の光が大きくなり、千尋を包み込む。



「きゃっ!これ大丈夫なの!?」

「大丈夫だよ。安心して。」



やがて光は千尋に吸収され、千尋の衣装を変えた。



「わっ!服が変わってる!?」



千尋は制服からサーカスの猛獣使いのような姿に変身していた。



「適応者だ!」

「適応者?」

「役職との親和性が高い者は、能力を使う際に衣装が変化するんだ。

エヴァンも【観測者】の時は姿が変わるだろう?」



たしかに俺も能力を使う時は、白衣と仮面が現れる。

前回の世界片で瀬凪先輩や野々宮は姿が変わっていなかったのは適応者じゃなかったからなのか。



「千尋の役職はなんなんだ?」

「え?役職って言われても……。」

「もう一度犬笛を吹いてみてくれ。」

「うん。やってみるね。」



スーーッ



千尋が犬笛を吹くと、空中で光が炸裂しドーベルマンが現れる。



「わぁ!ドーベルマンだ!」



青色のオーラを放ち、凛々しくドーベルマンが千尋の前で座っている。

眼光は鋭く、気を抜くと噛まれそうだ。



「おそらく【索敵者】だな。その犬を使い魔として魔力や神力を嗅ぎ分けるんだろう。」

「それじゃあ【討伐者】も見つけられるんじゃないか?千尋、仲間を探してくれないか?」

「何だかよく分からないけどやってみる!ドーベルマン、私たちの仲間を探してくれるかな?」



ワンッ!!



使い魔は千尋の言うことをしっかりと聞くようだ。

鼻をクンクンさせて、神力を嗅ぎ分けている。



すると使い魔の耳がピンと立ち上がり、急に走り出した。



「見つけたみたいだ!追うぞ!」

「うん!」


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