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命を懸けるナビ

命を懸けるナビ

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長いこと話していた。気がする。久しぶりの兄と再会したのだ。

いや、久しぶりに再会したのは兄だけだ。

普通は近況の変化とか話すのだろうか。私には特に変化はない。兄が知っている私だ。

だが、兄はすっかり変わっていた。


そう、見た目が杖になっていたのだ!


イメチェンにもほどがあるぞ。バカ兄


兄は杖になりながらも私と会話をしている。

魔法では話しているのだ。空気を振動させ、風を流す。端的にいえば魔法だ。


この世の中不思議なんてものは何もない。すべて魔法で説明できる。


だけど、私にはその魔法をうまく対処する方法も理論も全て理解はしていない。

だが、この杖もとい兄は違う、元々賢龍と呼ばれ、魔術の最先端を研究していた。

きっと、この長い時間の間でも、研究していたに違いない。



「ケン兄さんにお願いがあります。」私は真剣な顔つきで兄にお願いをする。

私の経験上、このようにお願いすれば、100%お願いを聞いてくれる。

ちょろい兄だ。


「魔神か?」兄は少し、悩ましげに言う。これはそう、少し無理な時の反応だ。

「違います。私に、まるで直接話しかけ、私の体を意のままに操る奴、ナビという者がいます。」


「消せばいいのか?」兄は陽気げに言い放つ。これは、出来るってときの反応だ。

私は兄の事なら何でも知ってる。この力で、兄が出来る範囲ぎりぎりのお願いを何度もしてもらったものだ。


<えっ・・そんな・・>と消沈するかのようなナビの声が聞こえる。

兄はそんなナビに全くかまいもしない。


「ち、違います。中にいるなら追い出して、遠くにいても、どちらにしても傍に呼び出すなんてことは可能ですか?体を簡単に操作されないようにしたいのですが。」

<<傍にならいるよ?>>ナビが話の間に入ってくる。

私はナビに少なからず、感謝している。危険なところを、その力で、安全な兄のところに案内してもらった。

いろんな可能性を考え、それが一番だと思っていた。


<<操作されたくないなら、絶対しないよ?>>とナビが、言ってくる。


「存在するなら、出来るだろう。だが、もしそんなものがいないなら、人体錬成に近い。失敗すれば代償にどんなことになるのかわからないことは協力できないな。」


「ナビの声が聞こえませんか?」


「あぁ?そんなものは聞こえないな。」

<<あーあーきこえますかー!きこえますかー!>>ナビも自分の声が聞こえるのかどうか知らなかったらしい。



「ナビならいます。傍に・・お願い、信じて」と兄専用必殺魔法を放った。この声、この形、あらゆるものが兄を貫く。

これで拒否する、ケン兄は存在しない。拒否してきたらこの杖は偽物だと疑うだろう。



「・・・わかった。出来る限りのことはする。ちょっと待ってろ。」兄は必殺技を受けたのに、少し冷静だった。

あれ、この杖偽物?と少し勘ぐった。



杖は地面に魔法陣を書きだした。


「魔法の原理は覚えてるな?」杖はやっぱり兄だった。


「はい。」そういいながら思い出す。


魔法はいくつかの項目を組み合わせたものだ。

  原理、想像、魔力、そして願い。

 まずは、原理:物事の動作、しくみを理解し、

     想像:どんな力を加えれば、どんな風に動くかを知っていなければならない。

 そして 魔力:によって力を実際に加え、

 最後に 願い:望み、想像、希望によって形にする。


これが私が、兄から教わった知識だ。私には魔力が少ししかないので。すぐに使えなくなってしまう。


 兄はもう、魔法陣を何重にも重ねて描いている。やっぱり兄貴は頼れるバカ兄貴だ。

もちろん魔法陣も私は兄から教わっている。


魔法陣は魔法を使う際、原理を地面に書き使用者の原理の負担を軽減させる。

魔法陣自体は、原理を直接書いているだけだ。

何重にも描いているのは、可能性一つ一つの原理を書いてすべてのうちどれかが当たれば発動させるためだろう。

よく研究に使用していた。


魔法陣にはこんな使い道もある。

原理を理解できない者にまずはやって見せ、想像力が付いたところで、魔力を流すことで、魔法を使うことが出来る。

私には必要のないことだ。まず魔力がないのだから。原理?そうだよ原理もそんなにわかってないよ!


魔力を代用するなら、魔力をため込んだ道具がある。

だが、こういった道具は、生き物が死んだ直後の何かか、魔族の秘術によって道具化した物が必要だ。


つまりこのバカ兄だな。


そんなことを考えていると、兄の魔法陣の作成が終わったらしい。消えないように魔法で固定化させている。


「いいか、これから始める、魔法は龍化の儀式と似た可能性を含んでいる。その意味がわかるな?」


「肉体を変えること?」私は、よくわかっていなかった。


「暴走龍になる方だ。」


暴走龍は肉体がドラゴンへ変化した後、知能を失い、理性が働いていない龍のこと。


「傍にいるのに見えない。声もお前にしか聞こえない。確かに<肉体を変化させること>の可能性もある。

憑依されているなら、道具か何かに移すだけだ。最終的に俺と同じになるかもな。

簡単なものなら特に何も問題はないが、大がかりなものほど危険になる。

大がかりなものだった場合・・・」


 兄は一呼吸置くと、もう一度言い出した。

「大事なのは<願い>だ。この場合、ミストとナビ二人の<願い>だ。失敗すれば暴走龍。今回はナビが、何かよくわからない魔物、になるかもしれない。それでもやるのか?」


<<やるよ。君が望んでくれるなら僕はやる。>>ナビはあまり間髪を入れずに言った。


「・・・・やります。」私はまだ不安だった。


「<原理>は魔法陣、<想像>と<魔力>は私に任せ、ミストは<願い>だけに集中するんだ。」兄は最後に任せろと言った。


大規模な魔法陣は<想像>を複数人で担当するのが一般的だ。並大抵の人物なら<想像>を一人で複数分担当することは不可能だ。

だが、兄は伊達に賢龍と呼ばれているわけじゃない。それにすべての<原理>を描いた張本人だから<想像>することも可能ではある。


<原理>や<想像>の知らない部分をカバーし合う。それも魔法陣の利用法だ。



魔法陣の中に身を置く。彼が、<想像>をしているのを感じる。私は<願い>を開始する。


彼はどんな人だろう?

きっと素直で無邪気で子供みたいな人


彼失敗しても、成功しても消えてくれるよ。 私の中で何かが木霊する。

消えてほしいなんて思ってない。ただ、傍にいて様子が知りたかっただけ。彼の表情も見えない。


彼、体を得たら、どこかに行っちゃうかもよ。

そんなことない。どこかに行くなら、そのまま私の体で行ってるよ。そんなのは彼の目的じゃないよ。


彼の目的?君とお話するだけだったっけ。そんな分けないじゃん。笑っちゃうよね。

・・・私も彼とお話したい。


でも、彼とはこんなことしなくてもお話できるでしょ?

こんなのお話じゃない。脅迫よ。彼も、魔族も、魔物も、世界も、私の家族も選択肢なんてない


彼も同じかな?彼にとってはその脅迫がお話かもよ?

そんなの・・わからない・・


いっしょだといいね

いっしょだといいな



魔法が発動した。何かの物体があった。見た目は小さな子供みたいだった。でも人の頭よりも小さな子供。

その子は大きく口を開ける

「おおおおおお」


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やっつけすぎる。感じになった。

一旦節目












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