第三話 「栞」
5時限目は、体育だった。
今日はドッジボール。
同じチームに
昼休みに見た無愛想の男子生徒が加わっていた。
***
試合中。
気づいたら内野は、
私と無愛想の男子生徒が残った。
外野がパスをし合う
そのボールが私に向かって来る
避けようとした時だった
足をひねってしまった。
キュッと靴の音が響く
床に倒れて立ち上がろうとした
栞「…っ!痛い」
足が動かなかったのだ。
痛みに耐えていたところ
教師「大丈夫か!栞!」
「一真、保健室へ連れて行ってくれ」
教師が私の名前を呼んだ瞬間、
彼の表情が少しだけ変わった気がした。
***
保健室には、誰も居なかった。
ガチャガチャと棚の中を漁る音
一真は、湿布と包帯を迷いなく手当していく
その手はとても優しかった
偶然、見えた体操着に縫い込まれた名前
水溜 一真
私は、気づく
彼は子供の頃に遊んでいた幼なじみだった。
***
数分後
誰かがやってきた
那月「あー、ズルい( ー̀εー́ )」
「兄貴が転校生を独り占めしてる」
一真「バカ、そんなんじゃねぇよ」
「つか、授業はどうしたんだよ」
私が怪我をしたのは
授業が終わる数分前のことだったらしい
那月「転校初日、災難だったね」
「栞ちゃん、一真と一緒に帰ろ?」
馴れ馴れしかったが
それが何故かわかった
急すぎる展開だったが、確信した
この二人は、
間違いなく、
あの頃の幼なじみだった。
会いたかった二人が、
今、目の前にいた。
第4話へ続く▶︎▶︎




