不要なもの
人生において、不要なもの。
それは、自分の手に入らなかったものである。
人が、たった一度の生においてしなければならないことというのは、「いま手にしているもの、そしてこれから自然と手にできるもの」で何かを成すことであり、「あれが欲しい」「これがあれば」という、現状から不相応なもので何かを達成するのは、ただの他人の人生と変わりなくなってしまう。
子供の時どうしても欲しかったものを、大人になって手に入れてみる。
すると大抵の人は気づくことになるだろう。
「ああ、これは自分の人生に必要なかったんだ。知らないうちに、他のもので充分代用できてたんだな」と。
世の中はけっこううまくできている。
ギリギリの選択を生きてきたような気になっても、流れにまかせた道を選んできたとしても、結局は似たような場所にその人を運んでくる。
それはただの、普段の傾向、その人の自然な生き方が、一生の実りに直結しているからだ。
だから、地味な仕事は魔法になると言われる。
「世の中に大きな仕事なんてない。それはただの一つの仕事の、膨大な積み重ねである」
そんな風に、ある偉人は言う。
本当に必要なものは、いつだって自分の手の届く範囲にあって、ただ偏狭な主の心が広がるのを待っている。
思いも、夢も、すべてはあなたの本心のままに、叶えられるものなのだ。
ニーチェ
・・・ウソです。もちろん、久賀の勝手な理屈です。