↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
退屈した王女と行く秘宝探しの旅……って、私以外まともな奴がいないんですが!?  作者: 凪塩 未来


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/51

第24話:最深部! 秘宝『太陽の涙』と、やっぱりあった【アレ】

お読みいただきありがとうございます!


転がる巨大岩トラップを前代未聞の「ペンギン腹滑りスライディング」で力技突破した一行。

数々の罠(と殿下の不注意)を乗り越え、ついに『黄金のピラミッド』の最深部である「ファラオの間」へと到達します!

そこに鎮座する第三の秘宝『太陽の涙』。しかし、古代の秘宝にはまたしても身も蓋もない「アレ」が設置されていて……!?

巨大岩のプレッシャーを腹滑りでやり過ごし、奥へと進んだ俺たち。

怪しい石板や吹き出す矢のトラップを、ミミの警戒能力とマルコの力技で無理やり踏み倒し、ついに最深部である巨大な扉の前へと辿り着いた。


ズズズ……と重厚な石の扉を押し開けると、そこには黄金に輝く広大な大広間——『ファラオの間』が広がっていた。


「うわぁ……! 壁も天井も、ぜんぶ黄金でできているわ!」

ピンクペンギン姿のエレノア殿下が、感嘆の声を上げて目を輝かせる。


「アルト殿、あそこだ!」

グリーンペンギン姿のシルフが、大広間の中央、巨大な黄金のファラオ像が鎮座する台座を指差した。


ファラオ像の胸元。

そこには、まるで太陽の一片を切り取ったかのように、眩しい赤金色の光を放つ宝石——第三の秘宝『太陽の涙』が嵌め込まれていた。


「……あれが、第三の秘宝『太陽の涙』。周囲の熱量を無限に増幅し、砂漠に生命の活力をもたらすと言われる古代の秘法具だね」

黒ペンギン姿のルイスが、スカした顔で眼鏡を押し上げながら解説する。


「よし! 罠に気をつけて、慎重に回収しよう——」


「はーい! 第三の秘宝、ゲットよー!」


「聞けよ人の話をぉぉぉぉ!!」


俺が制止の声を上げるより速く、エレノア殿下がトコトコと台座へ駆け寄り、なんの躊躇もなくファラオ像の胸元から『太陽の涙』をパカッと手で引っぺがした。


……その瞬間。


カチッ。


大広間全体に、嫌な機械音が響き渡った。


ピピッ……ピピッ……ピピッ……。


「……ん? 何かしらこの音?」

殿下が首をかしげる。


見ると、秘宝が嵌め込まれていたファラオ像の胸の奥から、小さな四角い『液晶画面風の石板』がニョキッと飛び出してきた。

そこには、真っ赤な数字でこう表示されていた。


【自動過熱爆破モード:あと 02:59】


【 02:58 】……【 02:57 】……。


「「「「「爆破タイマーだぁぁぁぁぁ!!???」」」」」


俺たちの叫びが大広間に虚しくこだました。


「な、なぜだ!? なぜ古代遺跡の秘宝に、カウントダウン式の爆破装置が付いているのだ!?」

シルフがグリーンペンギンの羽をバタバタさせながらパニックに陥る。


「いや、分かっちゃいましたよ俺は!!」

俺は頭を抱えて絶叫した。


「嘆きの洞窟の時は『ノイズの出たオルゴール』! 極北の霊峰の時は『エアコンの強設定放置』! ……つまり今回のも、防犯用とかじゃなくて『古代人が設置した余計なタイマー機能』だぁぁぁぁ!!」


「ふむ……説明書を読む限り、熱風乾燥モードのタイマー切り忘れのようだね」

ルイスがファラオ像の背中に彫られた古代文字を冷静に読んでいる。


「冷静に解説してないで止めろルイスぅぅぁぁぁ!! あと二分半しかないぞ!!」


「任せたまえ! 僕の解除魔法『解除(ディスペル)』で回路を——」

「ルイスが触ると絶対爆発が早まるから引っ込んでろ!!」


俺はルイスを突き飛ばすと、ファラオ像の胸の裏側に手を突っ込み、タイマー石板の裏蓋を壊して配線(魔導線)を強引に引っ張り出した。


「くそっ、赤と青と緑の魔導線がある!! どれを切ればタイマーが止まるんだ!?」


【 00:45 】……【 00:44 】……。


「アルト! 王族の直感よ! ピンクを切るのよ!」

「だからピンクの配線なんてねぇよ!!」


【 00:15 】……【 00:14 】……。


「アルト、勘でいけ。男なら勘だ!」マルコが叫ぶ。

「……緑、美味しそうな色」ミミが呟く。


「ああぁぁぁ、もうどうにでもなれぇぇぇぇ!!」


俺は半ばヤケクソで、一番目立っていた『緑色の魔導線』を短剣で一気に叩き切った!


パチンッ!!


【 00:03 】……。


ピピピ……シーン。


……タイマーのカウントが、残り三秒のところでピタリと止まった。


大広間に訪れる、静寂。


「……た、止まった……?」

俺はその場にヘナヘナと崩れ落ち、床に突伏した。


「やったわアルト! さすが私の第一の臣下ね! 大成功よ!」

エレノア殿下が『太陽の涙』を高く掲げてパチパチと手を叩く。


「……臣下じゃないです、ただの苦労人です……」


俺はポケットから胃薬を取り出し、二粒まとめて噛み砕いた。苦い。胃が激痛を訴えている。


こうして、爆破の危機を間一髪(※俺のノリと勘)で回避し、俺たちは無事に第三の秘宝『太陽の涙』を手に入れたのだった。

第24話をお読みいただきありがとうございました!


第三の秘宝『太陽の涙』を無事にゲット!

しかし秘宝のトラップは、またしても古代人の「タイマー切り忘れ」という、アルトの胃を破壊するオチでした(笑)。


次回「第25話:第四の秘宝を求めて 〜次なる目的地はエルフの樹海!?〜」をお楽しみに!


少しでも面白かったら、ぜひ【ブックマーク登録】や【評価】で応援していただけると大変励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。