第17話:スノー・ゴーレムの襲撃 〜ルイスの魔法(暴発)が火を噴く!〜
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「試練の氷橋」を前代未聞の腹滑りで突破した一行。
山頂の「氷の宮殿」へと近づく彼らの前に、巨大な氷の魔物「スノー・ゴーレム」が立ちはだかります!
ピンチに立ち上がる自称・天才魔導士ルイス! ポンコツ魔導士の暴発魔法(?)は、極北の地に一体どんな奇跡を起こすのか……!?
氷の橋を腹滑りで突破した俺たちは、いよいよ目標である『氷の宮殿』の敷地内へと足を踏み入れていた。
見上げるような巨木のような氷柱が何本もそびえ立つ、幻想的かつ不気味な空間。
「ここを抜ければ宮殿の本殿だ。秘宝『氷結の心臓』もすぐそこ……むっ!?」
シルフがグッと足を止め、大剣に手をかけた。
ズスン……ズスン……!
地鳴りのような足音が響き、周囲の氷柱が揺れる。
吹雪の奥から現れたのは、体長五メートルを超える巨大な氷の巨人——『スノー・ゴーレム』だった!
「グオォォォォン!!」
「出たわね、秘宝の番人! マルコ、やっちゃいなさい!」
「任せろ殿下! 俺の筋肉を見せてやるぜ!」
茶色ペンギン姿のマルコが、雄叫びを上げてゴーレムへと突撃する!
しかし——
ドカンッ!!
「ぬおおぉぉぉ!?」
ゴーレムの放った巨大な丸太のような氷の腕が一閃!
マルコは一撃で跳ね返され、雪山へと頭から突き刺さった。
「マルコ一撃!? だ、ダメだ、物理攻撃が全然効いてない!」
「くっ、全身が極厚の万年氷で覆われている……! 我々の剣技では傷一つつけられん!」
シルフが剣を構え直すが、相手は純粋な氷の巨塊。生半可な斬撃では歯が立たない。
「フ……フハハハ! ついに僕の出番が来たようだね!」
高笑いと共に、黒ペンギン姿のルイスがバッと前に出た。
手に持った魔導杖の先端が、怪しく輝き始める。
「物理が効かないなら魔法の出番! 氷の魔物など、僕の超高等爆発魔法の一撃で一瞬にして蒸発させてくれる!」
「ルイス、待て! お前の魔法は毎回ロクなことにならないだろ!」
「失礼な! 今回は極北の冷気で精神が研ぎ澄まされている! 完璧に制御してみせるさ!」
ルイスが杖を天にかかげ、呪文を詠唱し始める。
「いでよ、灼熱の焔! 極大爆縮熱波熱流炎弾——!!」
……また変なネーミングの魔法を叫んだ!
ルイスの杖の先から、ド派手な真っ赤な魔法陣が何重にも展開される。
おお、珍しく凄まじい魔力が集まっているぞ!?
「食らえぇぇぇ!!」
ルイスが解き放った巨大な火の玉が、スノー・ゴーレムに向かって一直線に飛んでいく——はずだった。
——ボカンッ!!
「「「暴発したぁぁぁぁ!?」」」
想定通り(?)、火の玉はルイスの手元で派手に大爆発を起こした!
ドドド直撃を受けたルイス、そして背後にいた俺たち全員が凄まじい熱風と爆風に巻き込まれて吹き飛ばされる!
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
「熱い熱い熱い!?」
「目がぁ! 目がぁぁぁ!」
……だが、怪我はなかった。
なぜなら、俺たちが着ている「モコモコペンギン服」は、防寒だけでなく『超耐熱性』まで兼ね備えていたからだ(どんな科学力だ)。
そして、爆発の煙が晴れた後。
「……あれ?」
俺たちが目撃したのは、目を丸くしたスノー・ゴーレムの姿だった。
ルイスの暴発魔法が放った凄まじい熱風は、極北の冷気を一瞬で吹き飛ばし、周囲一帯の気温を猛暑並みに跳ね上げていたのだ。
ミシミシ……ミシミシ……。
「グ……グオ……!?」
熱風に晒されたスノー・ゴーレムは、まるで夏の日のアイスキャンディーのように、みるみるうちに勢いよく溶け出していく!
ボトボトボトッ!
ジュワァァァァ……!
「「「溶けてるーーー!?」」」
「グ……グオォォォ……(絶命)」
ほんの数十秒で、五メートルの巨体を誇ったスノー・ゴーレムは、ただの「ぬるま湯の巨大な水たまり」へと姿を変えてしまったのだった。
「……ふっ。計算通りだよ」
全身真っ黒の焦げペンギンと化したルイスが、煙を噴く杖をキザに構え直して言い放った。
「絶対ウソだろ!!」
第17話をお読みいただきありがとうございました!
物理攻撃の効かない強敵スノー・ゴーレムでしたが、ルイスのお約束の「暴発魔法」による猛烈な熱風で、文字通り一瞬で溶けてしまいました!
怪我人が出なかったのは、間違いなくペンギン服の謎の超耐熱性能のおかげです……(笑)。
次回「第18話:氷の宮殿 〜最深部! 秘宝『氷結の心臓』を手に入れろ!〜」をお楽しみに!
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