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6 腐女子と聖剣

聖剣を求めて遺跡を探索している一行は触手スライムに勝ち、遺跡の奥へと向かいます。

触手スライムとの戦闘の後、改めて辺りを探ってみることにした。

リウは服がボロボロになってしまったので、ケインの上着を羽織っている。

上着から見える白い足が艶めかしい。

ケインはなるべくリウの方を見ないようにしている。

(あらあら意識しちゃってかわいい♪)

リウは大分元気を取り戻したようだ。

「奥の壁に仕掛けがあるはずなんだけど、苔が邪魔でよくわからない……。」

「私が探知スキルで探してみます……。」

私は意識を壁に集中させる。すると壁の一か所が青く点滅した。

私が指先でコケの裏を探ると、カチリ、と硬い感触が。

押し込むと、古い石壁が重低音を響かせてスライドし、湿った土の匂いとは違う、清涼な花の香りと冷気が流れ込んできている。

ユリウスは壁に手を置き、中の通路を覗き込む。

「隠し通路……。さっきのスライムは、ここを守るための門番だったというわけか。」

「わ、私は先に行って敵や罠がないか確認してきます。」

通路の途中は大きな水たまりになっている。

天井から染み出た水が池のようになっており、上から降り注ぐ光を反射させてきらきらしている。

わたしはスキル()()()を発動させて水上を滑るように移動する。

「みなさーん!敵や罠はありませんが、途中浸水している箇所があります。気を付けてください。」

私の間の抜けた声がこだまする。

ユリウスが警戒しながら通路に足を踏み入れ、そして池の前まで来た。

「ジェイド。」

「はい、ユリウス様。」

にこにこして手を広げるジェイド。

「そうじゃない。俺を背負え。」

「はいはい、分かりました。」

ジェイドは残念そうにユリウスをおんぶする。

にやにやしながらスキル()()()で観察する。

これはさっきの触手スライム戦でレベルアップした時に新たに習得したスキルで、その名の通り、上から俯瞰で見ることができるスキルのようだ。


水の中をザブザブと音を立てて進む。水はジェイドの太ももの辺りまである。

ユリウスとジェイドが何か話しているようだ。

(スキル()()()!)

「こうしていると幼いころを思い出しますね。

旅の途中で寝てしまったあなたをよくおんぶしていましたよね。

あの頃は何をしても楽しくて新鮮で……。あの旅は私の宝物になっているんですよ。」

ジェイドは楽しそうに話す。

「……そんなこと忘れた。」

「また、こうしてユリウス様と旅ができて本当にうれしいです。」

「……。」

ユリウスは何も言わず、ジェイドの肩を強く握った。

(へぇ~!幼いころのユリウス様って見てみたいわ!きっとかわいいんでしょうね。)

その後ろではケインがリウを横抱き、つまりお姫様抱っこして水の中を進んでいた。

(確か、リウは浮遊魔法が使えたはずだけどねぇ。)

にやにやしながら私は二組の到着を待っていた。


通路の奥は階段になっており、まぶしい光が差し込んでいる。どうやら外に繋がっているようだ。

ユリウスが先頭に立ち階段を上っていく。

急に視界が開け、眩しさに目を閉じる。

しばらくして目が慣れたのでキョロキョロ辺りを見回す。

どうやらここは遺跡のそばにあった湖に浮かぶ小島のようだ。

「……綺麗だ」

ユリウスが息を呑む。

目の前には、遺跡の入り口にあった青い花が咲き誇り、その中央に真っ白な大理石の石碑が鎮座している。

そこには、鞘に収まることなく、台座の岩に深く突き立てられた一振りの剣がある。

刀身は淡い蒼光を放ち、近づくだけで肌がピリつくほどの神聖な力を感じる。

「これが、聖剣……。」 

石碑の前に立ったユリウスは、高鳴る鼓動を抑えながら岩に突き刺さった聖剣へと手を伸ばした。

その蒼い刀身が、祝福するようにいっそう強く輝き始めた、その時だった。

「ソノ聖剣ヲコチラニワタセ!!」

晴れていた空がさっと曇り、邪悪な声があたりに響く。

一行が空を見上げると、魔力を帯びた漆黒の肉体を持つ、二体のガーゴイルが翼を広げていた。

「魔王軍……! なぜ、こんなところに!?」

ユリウスが身構える。スライムなどとは比較にならない、圧倒的な殺気があたりを満たした。

「ユリウス様、下がって!!」

ジェイドが即座に割り込み、剣を構える。その瞳は普段の柔和さが消え、鋭さを帯びている。

ガーゴイルの一体が、目にも止まらぬ速さで急降下し、ジェイドの剣に鋭い爪を叩きつけた。

ギャリリリッ! 金属が削れる凄まじい音が響き、ジェイドは片膝をつきながらも、ユリウスの前を死守する。

「……くそっ、リウ、ケイン!!もう一体は任せた!!

モエはユリウス様を守ってくれ!!」

「……了解。ケイン、頼む。」

リウが冷静に杖を掲げ、もう一体のガーゴイルに向けて、牽制の炎弾を放つ。

「はい! 先生、僕が道を作ります!」

ケインはリウを背後に庇いつつ、ガーゴイルの足元へ肉薄し、鋭い連撃を叩き込んだ。

ガーゴイルは地面に叩きつけられ動かない。

一方、ジェイドがもう片方のガーゴイルの攻撃をいなし、一瞬の隙を作って叫んだ。

「ユリウス様、今です! 」

ユリウスは剣を抜き放ち、叫んだ。

「天を駆ける雷よ、わが刃に宿りて裁きの光となれ! ——雷刃付与!」

雷を纏った刃が、ジェイドに気を取られていたガーゴイルの胸部——光り輝く魔力の核を真っ向から切り裂いた。

雷撃の衝撃波が湖の水を跳ね上げ、雨のように降り注ぐ。

水が降り注ぐ中、ガーゴイルは灰になって消えていく。

皆、ふうと息をつく。

「モエ、聖剣に罠はかけられていないか?」

ユリウスが尋ねる。

私は聖剣にスキル()()を使う。

「この剣は本当に1000年前勇者が使った剣のようです。1000年前と同じ状態で残っています。罠はありません。」

「そうか、わかった。」

ユリウスは静かに聖剣の柄に手をかける。

聖剣は岩に埋まっているのに音もなくスッと抜け、青白く輝く刀身が現れる。

「抜けた……。これが、伝説の……。」

ユリウスが聖剣を高く掲げたその瞬間。

死んだと思っていたもう一体のガーゴイルが、闇の中から弾丸のような速さで飛び出す!

「ユリウス様っ、危ない!!」

ジェイドの叫びよりも早く、ガーゴイルの鋭い爪がユリウスの手首を激しく弾く。

痺れと共に、聖剣が手から滑り落ちた。

「ギャァァァァッ!!」

不気味な咆哮を上げ、ガーゴイルは空中で聖剣をひったくると、そのまま巨大な翼を広げ、空に現れた転移陣の中へと飛び去っていく。

「待て……! 返せ、それは……!」

ユリウスが手を伸ばすが、ガーゴイルの姿は転移陣の中に消え、その転移陣もすうっと消えた。

そして元の晴れた空に戻っていた。

(嘘でしょ……。そんなのってないわよ。

やっと手に入れた剣なのに、あんなバケモノに奪われるなんて……。)

自分が何を書きたいのか分からなくなる時があります。

こうしたらいいとかアドバイスがあれば教えてください(>_<)

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