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その26 柄 こうん
柄
懸命に抑えているが
もういっぱいじゃないか
はちきれそうになっている
限界だ
そんな柄じゃないんだよ
わかっているだろう
もうやめなよ
お前には無理だ
お前のやることじゃない
断崖の中途の
わずかな足場に引っ掛かり
奈落へ誘う風に
足を掬われまいと
全身が緊張そのものとなるとき
しみじみ感じられる
自分の限界
だが急務は
この窮地から
無事抜け出すことで
柄でもない役を
降りることではない
くりかえしてきた
そんなこと
こうん
言葉を反対に言う
ふざけぐせで
うんこを
こうん
と言ってみた
途端に
弧うん
が浮かび
空を流れる
孤雲
ともなり
なにやら
シュンとした
弧りで
うんこを垂れる
宿命のもの
弧うん
狐うん
コウン
と鳴きながら
ススキの原を
駆け抜けていく
(一部改変)




