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その25 感応 背負っていけ
感応
―散歩を終えた犬を洗おうと
シャワーに手を触れると
ヒュンとそれが来て
―風呂の湯に体を沈めれば
エッとそれが来て
忽ち下腹部に
尿意として固定される
内にある水と
外にある水との感応
〈早く切り上げなければ〉
今している行為が
いっぺんに味気なくなる
切迫と無味
まるで日常生活の苦渋を
一点に凝縮したような
それも
仕掛けたのは
内外の水の
健やかな感応 とは
背負っていけ
ちょっとしたシミ
ホクロ・アザ・イボ
唇が覆いきれない前歯
しゃべるとむき出しになる歯茎
金歯・乱杭歯・黄色い歯
欠けた歯
門歯の間の隙間
気になって仕方がない
顔に目をやりにくくて
話もよく頭に入らない
平静を装っているけれど
神経症の一種だと
知ってはいるのだが
けっこうムゴイんだよ
楽しいはずの語らいの時に
これがひょいと出てくると
俺のような資質が
この世で踏ん張って生きていると
背負いこむことになる荷物
これも生きてきた証




