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坂本梧朗詩集  作者: 坂本梧朗
Ⅴ 第五詩集『おれの場所』   2007年刊

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105/133

その7 戦争

生徒の生活の多方面にわたって

細々とした義務を課し

周到な罰則を設けて

その履行を強制する

執行には逡巡を見せないが

課した義務の教育的価値を

自分の頭で検討したことはない

そんな教員は

日の丸を背負っているのに違いない

国家を背負っているのに違いない


自分の良心より大きなものを

背負っていない教員は

迷いや悩みと縁を切れない

自分の良心以外のものに

判断を預けることができないので

                

が

それも

平和であればこそ


戦争になれば

国家という名辞に

頭を預けた者の意志だけが

人間の意志となる

その前で

一人の人間の良心は

地面に叩き落され

踏みにじられる         


人間の名前は消され

彼は一つの認識番号となる















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