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第十二話 竜騎士到来

この作品を選んでいただき、ありがとうございます。

初めての作品になります。至らない点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。

更新は毎週火・金予定です。

「どうじゃ。視聴者とやらの反応は?」


久遠副隊長がこちらに歩いてきた。

その様子はいつも通り。あんなことをしたのに、それが普通と言わんばかりだ。


「クオン、すっごい! りゅうさん、いっぱい!」


「ふふっ。そうか」


副隊長は嬉しそうに笑い、ましろを撫でている。

そして俺を見ながらもう一度問いかけてきた。


「それで、どうじゃ?」


コメント欄を見てみるが、流れが早すぎて、全然分からない。

それほどまでに視聴者が多い。

でも、大体予想は付く……。


「じゅ、十分すぎるほど伝わったと思います」


「なるほど。では、その向こうで見ておるんじゃな?」


「……ええ、三百万もの人が見てくれています」


「ほぅ、そうか。――では、よく聴け」


そう言った瞬間、副隊長の雰囲気が変わる。


「ましろは魔人じゃ。そして“大事“な我らの仲間じゃ。それを、よく理解せよ。

……次は、許さぬ」


俺は何度も首を縦に振った。

別に俺に言っている訳ではないのに……。


「ねーねー、これからどうするの?」


ましろからの問いかけで、副隊長から圧力が和らぐ。

た、助かった……。


「ふむ。どうするかの……。

その先までは、特に考えておらんかったわ」


え?

竜を喚んだだけなの?


「じゃあ、りゅうさんと遊びたい!」


「ふむ。そうするかの」


「あ、遊ぶって、どうやって……?」


そんな話をしていた、その時――


「……む?」


副隊長が空を見上げた。


俺もつられて視線を上げる。

黒い影が、複数。

こちらに向かって一直線に滑空してくる。


「え、また……竜!?」


近くに着地し、土煙が上がる。


しかし、さっきまでとは違う。

竜が人を乗せている。

しかも、その人物にはどこか見覚えがあるような……。


「竜騎士? えっ!? 焔乃宮大佐!?」


思わず声が漏れた。

国民的人気を誇る竜騎士。

その中でも“最強”と名高い焔乃宮大佐が、迷いのない足取りで副隊長のもとへ向かってくる。


「久遠様。お久しゅうございます。

誠に恐縮なのですが、動画を止めていただけませんでしょうか」


声は驚くほどに静かだった。

副隊長を前にしているにも関わらず、怯えも、焦りもないように見える。

だけど、言葉遣いも、立ち居振る舞いも、完全に一段下だ。


「なぜじゃ?」


副隊長の声が低い。

背筋に、冷たいものが走った。


それでも、大佐は動じない。

その殺気を、真正面から受け止めている。


「これは、国防に関わります……。どうか、何卒、お願い致します」


そう言って、大佐は頭を下げた。


――ダメだ。

これは、カメラを回していい映像じゃない。


俺は慌ててカメラを地面の方へと下げる。


とりあえず、凪隊長に指示を仰ごう。

そう判断し、ポケットからスマホを取り出して、


……気づいてしまった。


やばい。

非常にやばい。


隊長から、鬼のように通知が来ている。

不在着信、十数件。


慌てて折り返す。


『急いで配信を止めろ。今すぐだ』


「は、はい! 了解しました!」


やばい。

めちゃくちゃ怒ってる。


俺は急いでカメラに向き直り、声を張る。


「急ではありますが、本日の配信はここまでとなります!

また次回、お会いしましょう!」


「そーま、今日はもうおわり?」


俺は首をブンブンと振る。


「みなさん、ごしちょうありがとうございました!

チャンネルとうろくと、こうひょうか、よろしくおねがいします!」


明るいましろの声が、事故になりかけた配信を綺麗に締めてくれた。


その一方で――


「ご協力、誠にありがとうございます。

それでは我々は基地へ帰投いたします」


竜騎士たちは、そう告げると即座に離脱していった。

久遠副隊長をこれ以上怒らせたくはなかったのだろう……。


だけど、俺はまだ息をつくことができなかった。

副隊長が喚んだ竜たちは、まだ帰っていないのだから。


************


【魔人】ましろちゃんについて語るスレ Part106


455 :名無しの魔人

竜ってこんなにいるの?

保護区って10体くらいじゃなかったっけ?


456 :名無しの魔人

情報を隠してたってことだろ


467 :名無しの魔人

今日の配信で全部バレたな


494 :名無しの魔人

ヒエーーーー


495 :名無しの魔人

久遠さん、怖すぎる

画面越しなのに肝が冷えた


496 :名無しの魔人

普通なら泣くよなアレ

ソーマさんあれを正面から喰らってるんだぜ?


503 :名無しの魔人

竜と遊びたいってましろちゃんの心臓が強すぎる


504 :名無しの魔人

やっぱ魔人ってことだろう

感覚が人間と違いすぎるわ


522 :名無しの魔人

おい、竜騎士きたぞ

なんであんなに頭低いんだ……

俺たちの竜騎士だぞ?


523 :名無しの魔人

あれって焔乃宮大佐だよね

軍のトップなんだけど


524 :名無しの魔人

久遠さんがそれだけやばい人ってことだろ


525 :名無しの魔人

それよりも、竜騎士のあのイケメン誰?

端っこの白い竜の人


526 :名無しの魔人

見たことないな。新人じゃね?


527 :名無しの魔人

竜騎士はみんなカッコいい!

みんなの憧れだった。


528 :名無しの魔人

過去形は可哀想だろw


530 :名無しの魔人

あ、配信終わった

ソーマさんの声ひきつってたぞw


531 :名無しの魔人

これ、絶対怒られてるなw

次回が楽しみやでw


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

もし気に入っていただけたら、ブックマークや感想ももらえると嬉しいです。

湊原ましろチャンネルをよろしくお願いします!

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