表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
若返った老騎士の食道楽~英雄は銀狼と共に自由気ままな旅をする~  作者: おとら@9シリーズ商業化


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/46

褒美

それから数日後、とあることが判明した。


宿にて休養を取っていた儂らは、冒険者ギルドに呼ばれたので向かうことに。


ちなみにオルトスはアンナに捕まってお留守番である……まあ、護衛にもなるしいいじゃろ。


中に入ると、儂らに視線が集まる。


「お、おい、奴らがスタンピードを防いだって」


「結構、危なかったって話だ」


「やるじゃん」


ふむ、概ね好意的な視線か。

たまたまだったが、アリア殿に取って良い方向に行ったか。

それより、スタンピードか……やはり、その前兆だったのだろう。

そのまま奥に通され、ギルドマスターの部屋に案内される。

すると、そこにはセドリック殿が待っていた。


「これは副ギルドマスターじゃったか」


「ふ、福ギルドマスター……」


「シグルド殿、アリア殿、お待ちしておりました。さあ、ソファーにおかけください」


ひとまず、恐縮するアリア殿と並んでソファーに座る。

すぐにお茶が出てきて、それを飲むと……セドリック殿が頭を下げた。


「申し訳ございません!」


「何を謝るのだ? スタンピードの予測は難く、別にお主の所為ではあるまい」


「そ、それは……」


「確かに目立つ依頼ばかりを優先したのは良くない。おそらく、付近の森の探索が疎かになっていたのだろう」


奴は北の大地から逃げてきて、あの辺りで群れを新たに作っていた。

それができたのも、妖魔の間引きを怠ったからだ。

そして無論、それを逃した儂らにも責任はある。


「仰る通りです。あなた方が発見してなかったら、もっと拡大していたでしょう」


「それはたまたまだから気にせんでくれ。それに、こちらも勝手なことをしてすまなかった」


「い、いえ! 感謝しかございません!」


「そう言ってくれると助かるわい。それで、儂らを呼んだのはそれだけかな?」


すると、セドリック殿の視線がアリア殿に向かう。

少し気まずそうにした後、咳払いをする。


「お呼びしたのは報酬の件です。まずは通常のお支払いより上乗せした金額と、貢献度によるポイントも入ります」


「それは有り難い」


「た、助かります」


「いえいえ……そしてシグルド殿は銅級に昇格いたします」


「それは嬉しいが……儂だけかのう?」


「はい……そうなります」


横目でアリア殿を見ると、落胆が隠しきれていない。

それもそのはずで、これで上がれば彼女の条件は満たされるのだ。

しかし……少し突っ込むとしよう。


「功績的には上がってもおかしくないと思うのだが?」


「……はい」


「何なら、儂の分の功績をあげても良い」


「シ、シグルド殿! もう良いですから!」


「……そうか。セドリック殿、無理を言ってすまんかった」


「いえ、こちらこそ申し訳ございません」


その後報酬を受け取り、ギルドを出て行く。


「シグルド殿は、これからどうするのですか?」


「そうじゃのう……目的のお金は手に入ったので旅支度をするか」


「あっ……そうなのですね」


「すまんな、力になってやりたいが」


「い、いえ! 私は私で、また頑張りますから」


そこで儂は買い物に行くと嘘を言いアリア殿と別れ……もう一度ギルド内に入る。

受付に紋章を見せると、再びセドリック殿の元に案内された。

ここからは冒険者ではなく、騎士として。


「シグルド殿、貴方はいったい? この紋章は国王陛下に認められた者にしか与えられないものです」


「なに、昔とった杵柄というやつじゃよ。儂は魔王討伐に参加していたのでな」


「なるほど……道理で、ランクの割に強いわけですね」


「それより、もう一度言おう……何故、アリア殿はランクが上がらないのだ?」


そもそも、色々おかしい。

アリア殿が避けられることも、ランクが上がらないことも。

それほど、スタンピードを未然に防いだ功績は大きいはず。


「これを出されては嘘はつけません。何より、我々を救ってくれた恩人に対して……これ以上、不義理はしたくない」


「では、話してくれるかな?」


「はい、全てお話いたします」


その後、説明を受けた儂は……憤怒する。


そして例え権力を行使してでも、其奴らを許さんと決意するのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ