6 日本vs中国
◆第3節・第1試合◆
台湾「エピソードタイトルを見るに、日本先攻で中国後攻の様です」
日本「料理は、一食分で」
台湾「今大会、初の一食分です」
旭日「一食分とは、殆ど全ての料理を一度に出す料理です」
台湾「殆どとは?」
旭日「デザートや飲み物等の食事の最後に出す物は、例外です」
台湾「なるほど、コーヒーとか最後に出したりしますね」
調理開始
台湾「調理開始早々、互いのキッチンにカーテンが敷かれました」
旭日「中国は毎回ですが、日本は初です」
台湾「この試合は、アジア王者決定戦ともなるからでしょうか?」
中国「アジアで一番の料理大国は、中国アル!」
台湾「中国は、この様に燃えていますが……」
旭日「日本って、アジアの意識ってあまり無いんですよね……」
「西だとアラビア半島まで西アジアで含みますし……」
「東アジアだと少しは帰属意識が有りますが、それでも共産主義・社会主義・軍事政権等々で色々各国と違いますしね」
「人種や宗教とかも関係なく、日本人とそれ以外に分けますし……」
台湾「なるほど、島国というのも大きいんでしょうね」
旭日「はい、隣国と言うならなら米国やチリもそうですしね」
「日本のカーテンは、只のネタバレ防止でしょう」
台湾「という事は?」
旭日「はい、そうです」
『○ング・クリムゾン』
◆実食◆
●先攻・日本
日本「ランチの日替わり定食です」と言いながら、お盆をテーブルに置く。
そこには、小皿のザーサイやコップに入った氷水以外にも見慣れた八角皿の料理が……
台湾「あーっと、日本の料理はチャーハンの様です」
「しかも、パッと見でも玉子・長ネギ・海老・チャーシュー・ナルトが入った五目チャーハンです」
旭日「待ってください、細かく切ったナルトが入っていると言う事は……」
台湾「と言う事は?」
旭日「日本の町中華の五目チャーハンです!」
台湾「はい?」
旭日「日本が自宅でチャーハンを作る場合、基本ナルトは入れません」
「それは、自宅にナルトが無い為です」
「しかし、町中華の店だと?」
台湾「……ラーメンに使う為、置いている所は有りますね」
旭日「はい、全ての店では無いですがね」
「町中華に限らず、飲食店は一つの食材を多くの料理で使う為、チャーハンにナルトやチャーシューが入ってたりします」
台湾「なるほど、中国料理に対して日本の町中華のランチ、それも日替わり定食で勝負と言う事ですか?」
旭日「はい」
「日本での店でも、中国人は中国料理や中国飯店の様に中国、日本人は中華料理で中華って明記する事が多いです」
「日本の中華料理は、日本人の趣味嗜好や既にあった料理との融合で独自な物になっています」
「和中華という言葉もありますしね」
日本「後、シンプルな卵チャーハンだと爆死する恐れもあったので」
台湾「……な、なるほど……、中国が凄い顔をしてます」
「お題が一食分で定食という事は、五目チャーハン以外にも町中華が続くという事でしょうか?」
旭日「そう思われます」
日本「セットの餃子になります」と皿を置く。
台湾「以外!でもない、それは餃子!」
旭日「日本なので焼き餃子、しかも大きめのが6個でガッツリ一人前です」
台湾「中国の表情が険しくなりました」
中国「……」
日本「此方、本日のラ-メン『ワンタンタンメン』になります」とラーメンどんぶりを置く。
台湾「ワンタンタンメンとは何でしょうか?」
旭日「字面にワンタン・ワンタンメン・タンタンメン・タンメンが隠れていますが、ラーメンとの事なのでワンタンは外れそうです」
日本「タンメンに大きめで複数のワンタンがトッピングされており、そのワンタンの中にタンタンメンの肉みそや具や濃縮スープが入っています」
旭日「なるほど、ワンタンの中身はタンタンメンへの味変用ですか」
台湾「中国の表情が、酷くなりました」
中国「……」
日本「ランチサービスの半ライスになります」と、ご飯茶碗を置く。
台湾「半ライスとの事ですが、八割ぐらいありますね……」
旭日「学生街の町中華でしょうか?」
台湾「日本も席について食べ出しました」
旭日「杏仁豆腐を作るのを忘れてたので、これで全部だそうです」
台湾「中国の表情が、凄まじくなりました」
中国「……」
台湾「日本は、○いとう・たかを作品を読みながら完食」
「中国も今、完食しました」
旭日「別に完食しなくても、個々の料理を味見するぐらいで良いんですがね」
「大食漢対決じゃないので……」
中国「カーカッカッカッ」
「日本は、主食に主食を重ねるとは知っていたが、炒飯・餃子・雲呑・拉麺・白飯とは面食らったアル」
「でも、完食したアル!これで完勝アル!」
台湾「中国が勝利宣言をしていますが……」
旭日「まだ日本のターンがあります」
●後攻・中国
中国「喰らえ!」
「令和最新版ガチ中華・満漢全席アル!」
台湾「中国が、テーブルに掛けられていた布を掛け声と共に取りました」
旭日「こ、これは……」
「殆どが、前回の対決でフランスに出したのの使い回しですね……」
「……はッ、なるほど、これが令和最新版!」
台湾「殆ど、という事は新規のも有るのでしょうか?」
旭日「あの揚げ物は、初めて見ますね」
中国「日本で勝手に取った『蝉の幼虫の素揚げ』アル」
台湾「あれは油淋鶏でしょうか?」
中国「日本のTV番組が、『中国ではカラスを食べる』と捏造していたので実際にカラスで作ってやったアル」
「名付けて、油淋鶏ならぬ『油淋烏』アル!」
台湾「あれは、ケチャップの掛かったオムレツでしょうか?」
中国「蟹の色の赤みを人参で、甘酢餡をケチャップだけで誤魔化した『令和最新版 天津飯』アル!」
旭日「カニが全く無い……」
台湾「あれは、ラーメンでしょうか?」
中国「塩漬けメンマを塩抜きも味付けもせずに、そのまま使った『令和最新版ラーメン』アル!」
台湾「あれは、ソース焼きそばでしょうか?」
中国「作り方が分からないので、キャベツは千切り、油たっぷりでオイリー、味付けも中国の調味料で作った『令和最新版ソース焼きそば』アル!」
旭日「後ろの3つは、誰かの実体験でしょうか?妙に、リアルです……」
中国「ガチ中華の最後の一品は、これアル!」と言いながらコップを置く。
「冷たい烏龍茶アル!」
台湾「何故、烏龍茶なのでしょう?」
中国「日本の某ドラマで外食の際、毎回の様に烏龍茶を頼んでいたアル」
台湾「下戸設定だからなぁ」
旭日「まあ、冷たい物、特にお茶だと中国では珍しいですしね」
『○ング・クリムゾン』
台湾「中国は、完食しましたが」
「日本は、中国のを全く食べずにお腹を摩っていますね」
旭日「日本は、残ったラーメンスープにライスを入れてスープも完食してましたしね」
日本「食べ過ぎた……苦しい」
台湾「このままでは、中国の勝利となってしまいますが……」
日本「あ、そうだ」と席を立ち日本のキッチンに向かう。
台湾「日本は、何をするんでしょうか?」
旭日「湯に潜らせて温めた小鉢に、ご飯を軽くよそいました」
台湾「日本は、中国のキッチンに移動しました」
日本「朝食べてるのを見てて、美味そうだったんだよね~」
と中国キッチンのインベンドリから土鍋を密猟がえし?する日本。
日本「んで、この中身をご飯の上にかけてと……」
「完成ッ!令和最新版・ガチ中華おかゆライス!」
口から、ぶーっと吹き出しながら、ひっくり返る中国。
「かゆ うま」と、小鉢と一緒に温めていたレンゲで食す日本。
中国「主食に主食を掛けるって、かゆ・オン・ザ・ライスって……」
「それは、ないアル、あ~るアル」
台湾「あーっと、中国が倒れました!」
「顔が緑色です、五星紅旗ならぬ五星緑旗です」
旭日「日本だと毒は紫のイメ-ジですが、世界だと緑の方が多いです」
「中国は毒に強いですが、毒素材の料理は客に出しても自らは食べないのが本来なので……」
台湾「元々、毒で体が弱っていた所に、おかゆライスで精神的に止めを刺した形でしょうか?」
「この場合、勝敗は?」
旭日「異世界料理対決ルールブックによると、中国のドクターストップでTKO負け、日本の勝利です」
中国に駆け寄るドクター・○リコ。
試合終了のゴングを鳴らす台湾
咳ばらいをする日本。
「へっへっ へっへっへっ」
「ま… またまた やらせていただき ましたァン!」
旭日「これをリアルで聞く事が、あるとはッ!」
旭日「すると、日本の町中華がアジアで一番と言う事か?」
「略して、○華一番!」
台湾「おい」




