<フォーチュンスター>
涼しい風が頬を撫でて、飛び越えてゆく気配がシオリを揺り起こした。
光に包まれていたのが一体どれほどの時間だったのか、彼女は数えもしなかった。
「……あ」
ゆっくりと、目を慣らすようにシオリは瞼を開いた。抜けるような青空と金の砂に似た輝きが広がっている。それが、風に波打つ小麦だと気付いて、彼女は身を起こし、立ち上がる。
最初に来た時よりずっと鮮やかな小麦畑が、あたり一面に広がっている。ステータス画面を見れば、確かに現在地は《イズミの街》だった。
「エゴ!」
シオリはすぐ側にエゴの銀髪を認めると、慌ててしゃがんで呼びかけた。だが、エゴは気を失っているというにはあまりに穏やかな顔で、寝息を立てていた。
「おーい、シオリ! 生きてるか?」
「ヴィクトール! レンダリル!」
頭の上にマイコニドを乗っけたヴィクトールが、小麦畑の向こうでぴょんぴょんと跳ねている。そのすぐ近くで、レンダリルが「母なる大地万歳!」と叫びながら改めて大の字に転がったのを見た。
何事もない、イズミの街だった。そこに沼地の王の災害も、インク塊の悪意もない。欠伸をしてしまうほど、のどかで退屈で、愛しい街だ。『帰ってこられた』のだ。
「……はーあ。疲れた。寝よ」
疲労困憊した身体を投げ出し、エゴの側でシオリも目を閉じた。びっくりした領民たちが目を丸くしているが、もうそんなことは気にならなかった。
やがて、彼らがフィセットを呼んでくれるだろう。それまで休んだところで、何の罪になるだろう。シオリは身体を丸くして、太陽の光を黒い髪に蓄えるようにして、寝息を立て始めたのだった。
案の定、領民に呼ばれたフィセットが、疲れ果てて小麦畑で眠る冒険者たちを発見したのは、すぐのことだった。住人たちの話を聞いているうち、突入から結構な日数が経過していると判明するに至ったが、イズミの街は相変わらずだった。
冒険者たちは無事、アイギール邸へと帰還した。フィセットに連れられて応接室に行く途中、ちゃっかり、マクスフィンたちが食堂であれこれ料理を試しているのをシオリは見た。
資料が広げられているだけで何も変わらない応接間を見回せば、地底での出来事が嘘のようにさえ感じられた。使用人が味のない紅茶を並べれば、いつも通りの会議の雰囲気になった。
「まず、結果を聞いてもいいかな?」
「了解」と頷いて、シオリは無形のナントゥルについての報告を始めた。エリアや自分たちを侵食するインクや、模倣の件についても。フィセットはひとつひとつ、シオリから発される報告に相槌を打ちながら、それを上質な紙にしたためていく。全ての報告が終わった後、彼女はゆっくりと顔を上げた。
そのサブ職業に領主の言葉はない。おそらく、彼女もまたシステム的な領主としての権能を失ったままなのだろう。けれど、不思議とアイギール邸から彼女をつまみ出す者は誰もいなかった。彼女は今も、領主だった。
「ありがとう。ひとまずの危機は去ったと見ていいだろう」
「エリア、崩れちまったけど大丈夫なのか?」
「それについても問題はない。後は、こちらで請け負えることだ」
銀行の紋章によく似た家紋の旗を背に、フィセットは首を縦に振った。ヴィクトールも「そっか」と言って、それ以上追及はしなかった。シオリがエゴに視線を送ると、彼女も首を横へ振った。今は追加の質問はない、と。
「領主殿。あのモンスターについて、何か情報は届いていないかね?」
その問いかけを口にしたのはレンダリルだった。彼のどこか思い詰めたような眼差しに気付いて、シオリはフィセットに目線で答えを促した。そう、帰ってきても、彼のあの時の反応だけはなかったことにはならないのだ。
フィセットも言うか言うまいか迷った様子を見せた後、唇を開いた。
「〈無形のナントゥル〉。その名前は、こちらでも幾度か確認している。あれは複数存在する。もっとも、確認しているのはナントゥルという名前であって、前に付いている単語は違うようだがな……」
「デスポーンしているというわけではなく?」
「そうだ。あれは変質した断片にすぎないというのが、我らの結論だ」
レンダリルの続いての質問に対し、彼女は窓の向こうにある青空へと目を向けて、深刻そうに眉をひそめた。
「君たちがここへ来た一件は、〈大災害〉や〈五月革命〉という名称で安定しつつある。あれも、その時に来たものらしい」
「一つの魂を、わざわざ複数に分割してセルデシアに降り立ったということか?」
「そのようなことはできようはずもない。あれにも我らの世界における『かたち』があるはずだ。どこかに、あれの本体がある」
「まだ発見していないってことだね?」
二人の間に割って入ってシオリが問うと、フィセットは苦い顔で頷いた。
シオリはしばし逡巡した。無形のナントゥルは複数存在する。そして、それの権能については全てではないものの、分かることもあった。あれは人の情報を改竄できるのだ。まるで人の足止めをするかのように領主のサブ職業を付与し、情報を支配する空間に取り憑いていた。黒畑詩織としては、正義感などに駆られて討伐だという気持ちはない。むしろ、今回のことを考えれば、今後はナントゥルとの接触を避けておきたいとさえ思った。
けれど。
彼女はレンダリルをもう一度、横目で見た。彼は生きている。今も率先して情報を集めてくれている。だけど、ナントゥルがどこかにいる限り、あるいはその真相を暴かぬ限り、その首元にぴったりと死神の鎌が添えられたままのような気がするのだ。
あの冒険者としての、魂の自重を支える翼がへし折られるような気配――どうしたって、今回のことで終わりにできるとは思えなかった。それが気に食わなかったのだ。
「じゃあ、私たちが見つけに行くよ」
はっとして、フィセットが顔を上げた。
「ここにはすごくお世話になったから、離れにくいっていうとそうなんだけどさ。沼地の王が倒れて、ナントゥルもいなくなった。それなら……私たちは、一度アキバに行ってみないとって思ってる」
「そうだね。情報を集めるなら、ここでじっとはしていられない。当座の危機は去ったと見ていいだろうしね」
エゴが味のない紅茶を口にして、言葉でシオリの背中を押した。その側で、ヴィクトールが後ろ頭に両手をやって、背もたれに身体を預ける。
「だな。そろそろアキバも落ち着いてるんじゃないか?」
「と、私たちの意見はこうだけど。知恵者の進言を聞かせてほしいな」
シオリは口を開けたまま、言葉を出すに出せない様子のレンダリルを見て、そう問いかけた。彼は瞬きをして、ゆっくりと皆を見回した。アンダーリムの眼鏡の奥にある明るい緑の瞳が揺れる。シオリには、その瞳がほんの少しだけ、潤んだように見えた。彼は目元を覆って、小さく息をついた。
「参ったな。ここで待ったを掛ける理由がどこにあるんだね」
「ふふ。わたしも、君たちがそうしたいなら断る理由はない。むしろ、貸しを作った形だ。いつか、必ず報いよう」
冒険者たちの行き先を最後に後押ししたのは、他ならぬフィセットだった。この時点で、次の行き先は決定した。シオリは天井を仰いだ。もう何度も見たアイギール邸の古い灯りは、今も自分たちを照らしてくれている。ここから離れると思うと、やっぱり少し恋しかった。
そんなシオリのささやかな感傷に水を差したのは、何てことはない応接室の外からの物音だった。
「サカマキ、もうちょっと前っ……!」
「馬鹿っ、ロティール! 押すな押すなっ……ああああ!」
「うわぁーっ!!」
どたんばたんと音を立てて入り口前に転がってきたのは、さっきまで料理に悪戦苦闘していたロティールとサカマキだった。二人共が、シオリたちに倒れたまま、遠慮がちなピースサインを送る。その物音を聞きつけて、キッチンから走ってくる重たい足音も聞こえてくる。見れば、エプロン姿のマクスフィンがサラダボウル片手に走ってきていた。
「ああっ、二人ともどこに行ってたと思ったら出歯亀か!」
「あいててて……だって、マクスフィン!」
フードを被りなおしながら、ロティールが立ち上がる。すっかり『普通の人』に戻った彼らを、シオリは仕方なさそうに見て微笑んだ。
「そういうことで、私たちは一度アキバに行くんだけど、あんたたちはどうする?」
ちゃっかりサラダをつまみ食いするサカマキを横目で見つつシオリが問う。マクスフィンはボウルを高いところに持ち上げながら、彼女に視線を向けた。
「実はな……しばらく私たちはここに残ることにしたんだ」
「もちろん、悪さするためじゃないぜ!」
サカマキは口にベビーレタスの葉っぱをつけたまま、シオリを指差した。
「お前等の代わりに、俺たちがイズミに住む!」
「へえ?」
「いや、サカマキ。それじゃ分からないって……あっ」
割って入ろうとしたロティールより先に、シオリの前に歩み出たのは、蚊帳の外で様子を見ていたと思しき月夜だった。片手に皿を持って、無愛想にロティールの口へ薄焼き卵のサンドイッチを突っ込んでいる。緊張に強ばっていた彼の表情が、どんどん緩んでいく。
「罪滅ぼしと言われれば、勝手に想像しなって返すしかないけど。アタシたちも、独自に探りを入れようと思ってね」
小動物のようにサンドイッチを食べ始めてしまったロティールに代わり、彼女はそう告げた。そして、フィセットを一瞥した。
「アタシは領主のことを信用しちゃいない」
「お前、この期に及んで……」
「冒険者には冒険者の秘密がある。なら、『同じ知的生命体』の大地人にも、秘密があって然るべきじゃないか」
ヴィクトールは言いかけた言葉を、ぐっと喉に詰まらせた。シオリは、月夜の主張を受け止めて頷いた。それも一つの考え方であり、道理である。人には誰しも秘密がある。同じ存在であるなら、そうした疑念だって拭えない。実際に、フィセットの『太祖に連なる者』という意味合いは、結局、紐解けてはいないのだ。
「だから、アタシたちがお人好しのアンタたちの代わりに暴いてあげるって言ってるのさ」
「月夜はこう言っているが、私は傷つけた分だけ、イズミの警備に回ろうと思っているよ」
マクスフィンが苦笑いして、月夜を手で制した。月夜は飽きた猫のように、欠伸をひとつして食堂へ戻っていく。
「聞いたよ、沼地の王の話を。あれが万が一にも再ポップした時、誰かがイズミを守らねばならない。そうだろう?」
「倒せるのかね?」
「これでも長いこと一緒にやってきたんでね。ま、何かあったら連絡を送るよ」
彼はレンダリルの挑戦的な問いに肩をすくめて、ロティールとサカマキの方へ視線を向けた。サンドイッチを咀嚼し終えたロティールが、毒気のない笑みを見せた。
「畑仕事、結構楽しくてさー。俺が作ったのは、俺で食べて良いんだって。俺もやってみるよ、前向きに」
「いや、毒気なくなりすぎだろ……」
「彼らが疑うのであるならば、わたしは彼らが納得するまで側に置くつもりだ。君たちも、それで構わないか?」
シオリも、エゴも、レンダリルやヴィクトールも。今後のマクスフィンたちの対応に異論はないと、フィセットへ首肯した。
「フィセット。何か悪さしたらすぐ飛んでくるから、言ってね」
「しないっつの!」
念のためとばかりに釘を刺したエゴにサカマキが反論すれば、何だか応接間に和やかな雰囲気が漂う。シオリは彼らがもう悪さをしないと確信していた。なるほど、月夜のように疑うことも必要だ。でも、その必要がないのなら、しなくたっていい。もう、彼女は十分にその距離感というものを知っているのだ。
いつも忙しくて辛勝ばかりだったけれど、出立する前ぐらいはゆっくりしよう。シオリは、賑やかに談笑する仲間たちを見て、そう思うのだった。
◆
出立の朝。フィセットの紹介状を手に、シオリはイズミの早朝の空気を吸うため、荷物を背負って外へ出た。朝靄に包まれた朝は、鳥の鳴き声と木の葉の擦れるかすかな音だけが聞こえてくる。静謐という言葉がしっくり来る。
「あ。おはよ、シオリ。早起きなんて珍しい」
「おはよう。エゴこそ。昨日の夜はドレス着て満喫してたじゃないか」
アイギール邸の前にいたのはエゴだった。いつだって彼女は変わらない。胸元の十字傷を隠さず、白いワンピースを纏ってそこに立っている。手を伸ばせば消えてしまいそうな儚さとは対称的に、その紫の瞳は生き生きと輝いている。
「やっぱりイズミの朝はいいね。出かけたくなくなっちゃう」
「分かる。心の故郷って感じ」
うーんと伸びをして、シオリは小さく笑みをこぼした。すると、エゴはその場でくるりと回って、朝日の方を向いて手を翳す。目を細めて、彼女は全身で黄金の光を受け止める。
「あのね、シオリ。ちょっとだけ考えてたんだ」
「何?」
「もし、あの脱出の時。イズミじゃなくて地球って書いてたらどうなってたんだろうって」
言われてみればとシオリは一瞬だけ地球のことを思い返した。だけれども、すぐに喉をくつくつと鳴らして、刀の柄に肘をやった。そうして、一緒に朝日を見ながら、息を吐いた。
「きっと書かなかったよ」
「わかる?」
「全部放り出して帰れる人、うちには誰もいないから」
「そうだね。おかげでとんでもない目に遭ったけど」
エゴの淡々とした皮肉に、シオリは唇の片方だけを持ち上げた。
「でも、悪くないって思ったよ。私だけじゃなくて、エゴも、ヴィクトールも、レンダリルも、エルダー・テイルが好きなんだなって」
「ん。それはそう」
シオリは朝日から、アイギール邸の旗へと視線を向けた。即興ギルド『ああああ』の四人は、みんなエルダー・テイルが好きなのだ。そして、揃いも揃ってお人よしで、なんだかんだいっても真面目なのだ。ちょっぴり地味かもしれないけれど、シオリは地に足がついたこの面子の振る舞いは好ましく思っていたし、自分もその方がいいなと思っている。だから何も言わずに、エゴの隣に並んだ。
「ふああ……二人とも早いなあ」
「おはよう、諸君! 爽やかな朝だな!」
丁度そのあたりで、ヴィクトールとレンダリルが玄関から出てきて合流した。何せ早朝である。フィセットやマクスフィンたちは、まだ夢の中だ。
レンダリルが連れているマイコニドも小さなリュックを背負って、ぽてぽてと音を立てながらシオリたちの側へやってくる。歩幅が小さいので、レンダリルがひょいと自分の頭の上に乗せた。
「よーし、揃ったね。じゃあ、行こうか」
「今のうちにね」
かくして、四人はアキバに向けてゆっくりと歩き出した。身体を動かせば、涼しい朝靄がほのかに纏わり付く感覚がある。涼しくて、気持ちがいい。
「ああ、そうだ。レンダリル」
「何だね?」
「聞きそびれてたんだけど、あれから何もおかしくはない?」
「ピンピンしているとも。心配を掛けてすまなかった」
頭上のマイコニドを指で構いながら、レンダリルはシオリにいつも通りの笑顔を見せた。
「ってか、あの時よくリバースセルフ打ってくるって気付いたな」
「ああ……あれは、だな」
けれど、ヴィクトールの問いかけを聞くと、彼は苦笑いのような申し訳なさそうな表情に変わる。
「ソロでやっていた時を思い出していたんだ。シオリも、ヴィクトールも、エゴもいない中で、自分ならどう対応して状況をひっくり返すかとね。もっとも、今では取得スキルも違うからなー……思いつきはしたが実行はできんよ」
他の職業がそうであるように、森呪遣いにだっていくつかのスキル取得型がある。シオリは今まで野良で出会った様々なタイプの型を思い出して、「あー」と声を上げた。
(ソロドルか。少し意外だな)
それは孤高の名だ。持ち味の汎用性を投げ捨てて、自ら敵を駆逐殲滅するタイプの森呪遣いを示す。確かに、そういう存在はいるにはいた。とはいうものの、マイコニドにじゃれつかれる今の彼からは想像も付かない話だ。人付き合いもよさそうなのに――それはエゴやヴィクトールも同じ意見のようで、不思議そうに彼を見ているのであった。
「そんなことよりも、アキバに行く前に一つ相談があるんだがね」
「ん、何?」
「この名前で本当に行くのかね?」
「あっ……」
レンダリルが指しているのはギルド名だった。シオリもすっかり忘れていた。このままアキバに行けば、『ああああ』として認識されることになる。
「そうだった。さすがに『ああああ』は嫌だぞ、俺」
「じゃあ代わりの名前、考えなきゃ。シオリのネーミングセンス、は……好きだけどダメだから」
「何で?」
「ヴィクトール、何かある?」
「任せろよ。漆黒……いや、暗月の……」
「あ、やばそう」
エゴが選択を誤ったといった顔でヴィクトールを見やる。シオリもダメと言われたが一応考える。レンダリルもこのままではまずいと思ったのか、足を止め、腕を組んで唸る。最終的に声を上げたのは彼だった。
「そうだ! Aが四つで『フォーカード』はどうだろう! シンプルイズベストではないかね?」
「ポーカーはやったことがないがね」と、にやりとしたレンダリルがその名を挙げる。シオリはなるほどと手を打った。Aが四枚でフォーカードということだ。たった四枚。けれど一番強いフォーカード。悪くないと、彼女は唇の片方を持ち上げた。
「いいんじゃないかな?」
「ん。ああああより書きやすいからいいと思う」
こくこくと頷くエゴの横で、ヴィクトールも承諾した。
「じゃあ、ギルマスはレンダリルで」
(エゴ、めんどくさいことを回避したな……)
ギルド名が決まれば次はギルマスである。エゴが素早くギルマス任命から逃れたのを、シオリは無言で見送る。ヴィクトールもささっと身を引き、視線を反らす。もちろん、シオリだって人前に出るのは苦手だ。
「……」
「……」
「あ、やっぱり? うむ、ならば……シオリもそれでいいかね?」
三名の反応を見て、レンダリルは仕方なさそうに肩をすくめる。とはいえ、だいたいは予想がついていたといった様子で、特に驚いている風ではなかった。
「任せた任せた。書類とか交渉とか全部任せた。信頼してるよ、ダリル」
「うむ。若人をサポートすることこそ、年長者の務めだからな。ま、その辺は任された。では、改めて今後ともよろしくということだな!」
「頼んだよ。ドルイド殿」
軽く拳を持ち上げるレンダリルを見て、シオリはこつんと拳を突き合わせた。エゴとヴィクトールも、それぞれに同じように拳を合わせて笑い合う。
はじまりは何てことのない寄せ集めの四人だった。けれども、今はそうではない。沼地の王、略奪者騒ぎ、そしてナントゥルとの戦いを経て、彼らはついに彼らの総称を得た。
一蓮托生となった極小ギルド『フォーカード』の面々は、かくして田中商店が先行したアキバへと向かう。
消えることのないインクは、すでに記録を記し始めている。
こちらで第三話は終了となります。アキバでの話を挟んで、第四話の執筆に入る予定です。よろしくお願いいたします。




