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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
第22章 残暑ってお得な気がするよ。
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893 楽しいからしてる。12/22

12月22日 火曜(晩冬、見たことあるのとは別モノに感じるかな)

(あこが)れにするためにはあっと驚かせないといけないし、がんばればとか

ちょっとの才能があれば届くものであった方がなお良い。

同じことが出来ないと分かっていても自分の延長線上にあるというのは

目標になるし希望にもなる。

そして争いが終わったら(たた)え合って仲良しするんだからね。

 競技会中だし何かに備えて早めに戻る。それなら出かけるなだろうけど悪意いっぱいのところはツラい。毎日決めたトレーニングをして地面がある時はランニングもする。始めと終わりのストレッチは大事だよ。

 いつもなら適当にしちゃうとこだけど今日も出番あるし、ごはんをしっかり用意してパクリする。歯磨(はみが)きは歯間までして(した)(みが)いてニオイチェッカーにふうってする。話すことはまずないんだけどお外に出るために必要なこと。

 今日のは新しいカテゴリーのようなもので人魚さんの遊びを応用したもの。秋にはお披露目して好評だったからって競技ラインナップに入れてる。どうせ順位を決めるものではないしって滑り込ませたんだけど、全部がそんな感じになるとは思わなかった。スケートのは順位は出るんだけど、審判側がジャッジ基準を覚えられていないのでチェック項目を減らした審査結果は参考とか目安程度のもの。

 難しい技をしても見過ごされて加点されない可能性があるし、繰り返し見ていれば慣れるから後の方が点数は良くなりそうだもの公平とはいえないよ。


 よくわからない感情がいっぱいあってオペラのように静寂(せいじゃく)。それはきっと悪意だろうけど仕掛けたのは僕だから(さら)し者になっても放り出したりはしない。

 その後はきっと襲ってくるだろうって逃げてる。悪意は気にしないし平気なはずなんだけどかなりツラタンで、何かが必要だったから久し振りって理由を付けて思いっきり料理を作って落ち着く事ができた。

 コースを見るとウワッと驚くはず。氷河が過ぎた後みたいなU字型の谷で深くてずっとある。ちょうどほっそい氷河があって氷わずかだから(ゆず)ってしたの。


 靴に付ける板のは北の方で移動用にあったスケートのように、山の移動にしていた部族があった。東の人達の靴に竹枠をして足を拡大するカンジキは軽くて快適に歩くためだけど、長くして滑るというのはスゴいアイデア。移動が早くなって、カートに付ければ荷物もラクラク。それをワンコに()かせたりするっていう、だいたいそんなカタチで使われていた。

 歴史があるからそれっぽいのをしていた人達は多くてスキーやスケートのお披露目はスンナリだった。秋にしたのもそれだしね。

 龍宮島で人魚さんの遊びを改良して拡大。南国バカンスしていた人達は見ているだろうけど、ほとんどの人達は知らない。転用して改良していたのは山でテストしていたから見ている人はそれなりにいる。あれ目立つしね。


 陸では雪に似せた滑走感の(といっても青色、だって白だと(まぶ)しいし日焼け防げない)マットを開発したから練習が出来て、強制お仕事にしなくても進んでやってくれてた。スポーツの技術開発とか新しい競技のルール構築とかが去年終わったから次の、良ければってお願いした。

 もう貸しの有効期限終わってるし、元々怒っていなくて分かっちゃったとか現実は悲しいねだけだから僕に問題がある。()()れしいのが迷惑だったんだよね。

 昔みたいな親しみがあると思ったけど、それもポーズ、気まぐれってだけ。

 優しくされると勘違いしちゃうオバカサンだから気持ちを近づけないように変えていて、それでうまくいっているから正しいってことだもの。

 スキー系の最初が新競技なのは最初に外連味(けれんみ)のあるのを持って来て本流の競技に注目させようということでおじさんとかお姉さん達が出場っていうかそれだけみたいで、そうなら競技サイズで造れば良かった。

 会場をみてその他のが辞退したらしい。楽しいのにね。


 大多数の人達は本番用のチューンされたのを持っていないから整備員を含めて、今回の使用する靴とか道具は商会が用意している。その様子を随伴する人や自分が教わるというのも奨励(しょうれい)しているから技術やマネージメントを盗んでね。

 それもこの時だけなんだけど分かっていない気がする。わざわざ作業を見せて解説しながらなのは初回だけで、次は有料になるし公開はしない。じゃまだし。

 あなた達の流儀な見て覚えろにヒトリゴトしてただけ。仕上がりの差にズルはないよってみせている。だいたいがコソコソって手元を隠すんだろうけど、ウチ関係ではそういうのはアウトにしているよ。

 徒弟制度って高圧的な態度とか手元隠しているのに見て覚えろって別なスキルが要るくらい難易度が高い。練習は雑用してその後だから深夜残業、早朝労働が当たり前の長時間で少ない睡眠時間。

 それだから年単位かかるし、センスを磨くべき期間にモタモタして上がるのは掃除や調理の技能とはならなくて、イヤイヤしていることに工夫とかしないし寝不足だし先輩におかずを盗られて低栄養で病気やケガもする。

 盗み見スキルを覚えて習得する頃には柔軟な発想はできなくなっているから、覚えた事を繰り返すしか出来ないし、後続に道を作ったりもしない。


 鬼さん達は寄ってたかって出来ない原因を探したり特訓したりして、均等化しようとする。それか飛び出た者に合わせるためにアーダコーダ分析する。なのでお手手が自由に使えるようになる頃にはモノづくりを始めるし、世代関係なく教えたい人達に囲まれる。

 けど、やる事が多かったはずなのに若くに終わって急に毎日がつまらない。

 ボンヤリしてイイヒトしていたから僕を手伝ってした。ガマンしていた事も取っ払って終わりのないアレコレをしようよってね。

 鬼さんの協力姿勢に、不器用な僕の習得術、人魚さんのマニュアル作りにニンゲンの事務能力、尻尾の人の工夫をマゼマゼして教わる順番や方法を学校で模索。

 まあ雑説明だけどそういう感じに整えて今の促成レッスンがある。

 今回整備しているのは何年もやっていた職人ではなくて、ひと月程度のスクーリングした村人達なんだよね。基本をしっかり教えただけだけどリゾート村の整備としては十分になってる。今は専属だけどイベントが終わったら農作業とか宿とか他にもある。これだけじゃ面白くないはずだし、夏は何すんのでしょ。

 これ徒弟でしたらお仕事する前に小間使いだから10年経っても終わらないだろうし、そもそもしたいかどうかが芽生えるか裏方過ぎて微妙なまま離職する。


 やっぱり僕が滑走一番目で、最初のはスッと下りて、壁のような造作に上がってス〜ッと通ったら、すぐにジャンプ。ポンと飛んでクルクルと回る。

 右左にエッジしてスピードを調整。大ジャンプ台で前転しながらひねって、それから一目散にゴール。実は順回転の方が難易度が高いとか、さらにひねり入れるのはって解説は誰もしない。

 ほぼ初見の競技だしね。関心を持ってもらう事が目的とはいえ、もうちょっとリアクションしてくれないかなあとか思う余裕もなくピュ〜ってスタコラ。

 使っているのはみんなとは違う素材なので、偉そうに規定のチェックをするとレギュレーションに引っかかる所もある。

 重いのはムリだし体重をかけてっていうのもムリ。理論構築だけできている謎素材やアシスト機能(これがアウト)を使って体格ハンデを(おぎな)っているだけなので、タイミングがちょっとでもズレると跳ねたり過剰な挙動をする。

 カッコよく抱えられるのも素材や構造が特殊なだけだから他の人では扱えない。

 非力ってことで許してね。


 この競技に出る選手は少ないから、ちょっとお休みをして次。

 氷河をスポンと抜いて造ったコースはU字谷を5、6回横断(行ったり来たり)して(へり)でジャンプしながら技を披露(ひろう)するというもので、前のとこれは参加する人が増えたなら予選もして2本とか3本チャレンジするって規定してあるんだけど、どちらにしてもジャッジ出来ないから1本だけ。

 今回は一発勝負だけど、規定通りなら複数回できるから思い切ってやれってことだけど、スケートする人達から文句がきそうだね。まあ僕じゃ2回できても体力的に1回しかしないだろうね。

 テクニックの開発元というかアイデアは全部僕だし、出来るようにいっぱい練習をしてる。ボードに振り回されないこれならやって来たことを間違いなくする。

 緊張とかしたことない。いっぱいの視線は怖いから目をつぶってする。設計をして仕上げも状況も確認して、表面の状態もセンサーをいっぱいして把握してる。

 さっきのは色々と造作があるものだから薄目でしたけど、同じカーブが下までなんだから目をつぶっててもラクラク。

 気合い入れパフォーマンスでハチマキするところだろうけど、目にグルグルってしているのがカッコイイでしょう。

 ギュンと勢いを付けて回転したり(ひね)ったりを11回で段々と難易度を上げていって、ジャンプの高いところでは見えていないけど手を振ったりもする。

 ボードを持ったり、ボードをクルクル回転させたりして教本のテクニックのお手本みたいに姿勢良くね。

 ゴールして、カチンと外してぴょんってボードをスチャって抱えてスタコラ。


 あとクロスカントリー(野山を横断)って競技なんだけど集団だからナシ。

 両足を一枚の板に固定しているから前進する方法がないのでずっと下り坂が1KMくらいの林間コース。ジャンプポイントとか大きなコーナーとかで一番の違いが集団の競技ってところ。

 接触はあるしコース取りや自分の位置がとても重要になるの。何でかこれが一番多くて代表を出すのに選抜ゲームをしたくらい。

 それでも結局ウチからの人達だけだもの。多めに参加させてワ〜って滑っているのが練習ではとっても楽しそうだった。

 こういう白熱するのは、とばっちりするから見に行かない。

 暗くなって照明が点いても声が聞こえていたから観た人達が楽しんでくれて、その興奮冷めやらずってことだったらいいな。


 翌日はソリで造ったコースをいかに速く滑るかっていうワクワクする競技。

 なんだけど、速いのが不安みたいだから通常のコースとユックリを用意した。競技はいくつかっていうか3パターンしかないよねえ。

 着座なのと仰向けにうつ伏せってとこだけど、コースの思いつきが里のアレ。

 カートみたいな浮きに乗ってジャパ〜ンってね。その時の人の振れ方やチカラの掛かり方をテーマにして研究したのを設計で流用してる。

 コースは勢いがついて、あるいはミスってスピンとかしてもコースアウトしないとか弾かれても緩衝する仕組みとか

 車みたいにカウルでソリを包んだのを造って少しでも安全にってした。少しだけ方向を変えられるけど大事なのは体重移動だから、そういうのを体験してもらう。

 体重移動のトレーニングなら聖国や連邦に造った水テーマのパークにある滑り台で遊んでみてね。


 タタタ〜って押して飛び乗るように造ったんだけど慣れてないと失敗するから、他の国の人達には着いてからずっと練習をしてもらっていたし、普通のソリみたいなのとかも用意してあって様子をみてどうしようかしてた。

 覆われている方は大丈夫そうだけど、1人乗りと2人乗りに4人乗りを用意して複数だとちゃんと乗れるかどうかが怪しい。取りあえずは後ろの人に押させて前の人達は乗り込んでってところからね。囲われているのは安心みたいだけど出だしスピードは大事だから練習しておいた方がイイヨ。

 ソリは重い方が有利だから重りを載せて体重移動のように振り子する。理想的なコーナーワークというのは設計したから良く分かっていて動きをセット。滑り出しはオトモダチにお願いした。

 そ〜れってスタート。里のボートに比べたらユックリなんだけど、ピチピチのコースだから相対的に速く感じる。分かっているトコを駆け抜けるだけだしセットしたのが勝手にバランスを取ってくれるのでただ乗っているだけ。

 こういう遊具って面白いかもなんてボンヤリ考えたりしてた。

 で、ブレーキレバーをアシスト機能で動かしてゴ〜ル。

 他の手を借りてるし精霊石道具まで積んでレギュレーション大違反なんだけど、試合ってことではないしカッコイイって興味を持ってもらえたんじゃないかな。

 この後に2人乗りや4人乗りがきっと盛り上げてくれるだろう。


 昼ごはん後はスラロームな競技があったんだけど、参加が多いからか僕のエントリーはなくて、翌日の凸凹のところを駆け下りるというものに差し込まれていた。

 難易度の高そうなコブだらけっていうところで速さを競うっていうのはケモミミ達が好きそうっていうかそういうのを遊びでやっていたから競技に入れてみた。

 なのに僕が一番先っていうのは何だかなあなんだけど、そういうのは練習としてはアリでしてたから苦手ではないの。

 まあそれだけでは遊びの域を出ない。滑り出してすぐにジャンプ台してタカタカって下りて最後の方でまたジャンプする。

 ジャンプの時にクルクルブ〜ンってするんだけど、軽いせいか滞空時間がちょっと長くて色々とできる。これは体操の時も同じで重さっていうのにも嫌われているっていうと(ひが)みすぎかなあ。

 まあそれでトップ部分をテテテって進むから割と上下しない。フワフワのくせにほぼ真っ直ぐでス〜ってね。

 僕が演技が良いとか悪いとか、速いとか遅いのって分かんない。ご一緒してくれることはなくて見てる人もいないしタイム計っていないしジャッジもないからって理由するんだけど、沈黙なんだから甘い夢みるなって。


 それで楽しそうな石ころがしには誘われない。まああれはチーム戦だからボッチに用はないのは当然なんだけど招待くらいしてもいいと思うんだけどね。

 氷の管理が繊細だから会場は屋内でスケートの氷作りとも違う。アレって表面のキズをなくしてツヤツヤにするんだけど、直前に水を撒いて細かい凸凹にしてる。

 その方が滑るし表面を磨いて曲げたり進み方を変えたりが出来るっていうのは研究して見つけたこと。そもそもそれぞれでしていた石遊びにルールを規定したし、大きさとか重さがどのくらいっていうのを決めるときに参考にしたサンプルはどれも小さかったんだよ。

 まず石を滑らせるっていうのだから大きいと扱えないから近い距離で遊んでいたんだよね。それじゃあツマンナイから重くしたい。

 じゃあハンドル付けちゃえってした。重さも色んな人が扱ってこのぐらいならって決めた。力持ち自慢したいしたいワケじゃあないし、スポーツにしたいんだから扱うときにムリっていうのじゃあダメだもの。


 研究したのは興味ももちろんあったんだけど、入門書や技術書を出す時にもっともらしいことを書かなきゃっていうのがあったからで、それによって何となくとか経験で言われていた事の裏付けっていうのをしとくってあたり。

 良く知っている誰もがするような遊びを何段も飛び越して大人が熱中するようなスポーツに昇華させるためには、もっともらしい箔付けが必要になる。

 石っころじゃなく、木の枝でもなくカッコイイ道具やユニフォームにして、すごいにしていく作業は商売的にも大事。

 お手軽にってことも大事だけど、なんのかんのいっても儲からないと周りが本気になってくれない。けどやってみたら専用って言葉がチラチラする。興行的に成功させて人気のコンテンツに育てていくつもり。


 夏のプールが池とか沼、あるいは河っていうのじゃ物足りないし、本格的にしたいし衛生とか言ってるとなると専用の設備がってなっていく。

 健康をいっぱいアピールして、ついでにカッコイイとかステキとかすると自分だけのものが欲しくなってくるものだよね。

 今までだと軍とかそういう偉そうな感じだったけど、そろそろ市民のものになって役所も健康ってワードを無視できなくなってくる。

 冬が耐えるものじゃなくなって、週末の予定とか長期のプランとかを籠もる以外のことを考える。火の子とか風だとか逃げる理由を止めて出かけようになるよ。

 遊びがいっぱいあるのは楽しい。

 ね、冬が楽しいモノになったでしょ。

要は一緒に遊んでよだもの。いくら仲間はずれにしようとしても

全部が僕の(たくら)みの中にあるって知らないでしょう。

それなのにノケモノにされたのは悲しかったけど、総合的にみたら

準備から実施っていうのが勝手に回るようになっているし、

僕の仕掛けにみんなが乗っかっている。

黒幕になるより先頭を走りたい。実は目立ちたがり屋だったのかもね。


じゃあ火曜日の夜に待っているよ。

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