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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
第22章 残暑ってお得な気がするよ。
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894 寒くないにしようね。12/25

12月25日 金曜(晩冬、幸せって基本となる条件があるよ)

いよいよ大詰め・・のはずなんだけど、盛り上がりが不思議な感じなのは

(きそ)っているのかがよく分からないし、がんばってみたもののほとんどの人達が

体験という理解出来るベースがないからだろうか。

速いとかスゴいとは思うけど、それがどうなのかっていう差が分かっていない

そんな気がするよ。

 アクロバットな演技にワ〜ってするんだけど、その時だけで誰もが同じようにするとそれを当たり前にして評論家をしてる。

 自分でちょっとの凸凹でフワリするのって怖かったし、飛んだ瞬間は身体の束縛(そくばく)が取れたようで楽しかったってことを忘れてしまうみたい。

 僕は元々出来たみたいにフワリしてクルクルってするんだけど、それまではコロンコロンをいっぱいして、イテテもたくさんしてる。動きが悪くて性能が低い身体でも構造を知って繰り返せばよく動くようになってくる。

 泳ぎのグルグルやバシャリやソオレやエイヤッとかピョンピョンやビュ〜ン、タタタ〜っていうのが全部繫がっていることに気が付いたのはちょっと前。

 たぶん何十年、何千ものトライをいっぱい考えて、(あきら)めないで繰り返した事がムダではなかった。

 タタタ〜は想像していたより速くて目標としていたタイムを切って上位だった。

 結果はそうだけど個々が本気トレーニングしてくるとたぶん大人の平均がこの辺にくるし、トップの争いはすぐに1H以上短縮して2H台になってくる。

 最初だけスゴい、序盤のNPCに名前があったのかなんて興味がなくて忘れられていくんだろうし、話しかけられもしない適当に配置された便利なモブ。

 がんばったことがスルッと抜けて行くんだろう。まあそう見えるように本番でカッコ付けているけど、主人公の失敗が愛されるのとは違ってモブには許されない。

 競技を規定するときに難易度(どれだけ難しいか)の設定は習得を経験しているからできるんだけど、芸術点の方程式から(はず)れた心情的なのは分からないから、そういうのがある審査員はできないよ。


 ボードのと細い二本の板のには同じ競技がある。足が分かれているっていうのと1つに固定されているってだけの違いなんだけど、人魚さんの変身のようで固定された足は強いチカラで海を自由に泳ぎ回れるけど陸には上がれない。

 (くだ)るだけなら速くて、(のぼ)るのはユックリ。別なチカラを借りて上がらないと繰り返しできないってところが何かを暗示して意味深。物語が何本も書けそうだよね。

 ただ競技としてみたら上に行くというのはわずかなだけで、雪に汗臭いエッチラオッチラというのは似合わないからかもしれない。

 雪や氷は美しいものだから苦しい姿は見せないような演出はしてる。

 選手はテクテクはしないでス〜ッと登れるようにしてあって、もしビュ〜ビュ〜してもヌクヌクできる待機場所があるよ。


 じゃあ観ている人達はって、置いてきぼりにすることはなくて観客席からはよく見えるようにデザインしてあるしカバーがあってホンノリ(あった)か程度。

 寒い時には温かいモノが良いけどヌクヌクの部屋で冷たいモノもいい。

 ゴクゴクし過ぎるとアレが近くなるから冬設備では個室は多めだしポカポカも忘れていなくて、設備マップにはトイレが多めでそれぞれ違うから仕方なく行く場所じゃなくて、ここはどんなかなってガマンしなくていいよにしてある。

 それは着るものもってことで来村ギフトに暖かアンダーウェアを二つ。カラーはランダムでプレゼントをしているの。

 冬を好きになってだけど厚い脂肪やモコモコの毛皮をニンゲンは持っていない。

 ケモノに育てられれば寒さに順応するみたいだけど、それはニンゲンとはいえなくなる。人は優しさで包まれてたくさんの知識と経験をして人にようやくなるものだからね。

 なので僕は自分を人だって言いきれない。育ててくれたのは妖精さん達やケモノ達だもの。近くに人の気配はあっても関わろうとはしてくれなかった。捕まえて利用しようとされただけ。

 人になりたかったから言葉を得て文字を覚えて知識を貪欲にかきあつめた。与えてもらえなかった何かが人って言ってもいいのかな。

 たぶん切望していたのが人というもので、それに近づこうとがんばった。

 モドキな僕だから誰よりも結びつきを求めているし、イイヒトのフリをするんだと思う。最近はようやく思い知って求めることは止めたってだけで変わらずおバカな僕をやっているんだよ。


 やっている事はただの道化なんだけど、こんな方法しか出来ない。

 キラワレモノなんだけど商売が好調だし楽しさとか思いつきとかがイイのか離れられないことは、カワイソウなのかな。

 まあそんな(しがらみ)(しば)られている人達が舌打ちをしながら従うのは、まだましってだけって知ってるから「好かれている」誤解したりなんかしない。

 ゼニーとか欲に(とら)われて幸せになっちゃえばいいんだし、せいぜい利用してもらえばいいの、ただの自己満足をしてオトモダチがニッコリしてくれればね。

 プレゼントしたインナーは体温を保持して適度に汗を逃がす。中着をして暖かさを保って外套(がいとう)が寒さを跳ね返す。

 今までだったらこんな寒い場所では、かつての巫女(みこ)のようにまん丸になるまで重ね着をして逃げられない熱をひたすら貯めるというものだったけど、ちょうどイイにするし軽やかで外でも寒くないにする。

 それでもじっとみていると下から冷えがやって来るからちゃんと護って、寒いって余計な事に(とら)われないで楽しめるよ。


 普段着なシーンでちょっと寒いって時に今までだったら綿の平織り上着とか頭からずぼって被るのしかなかったんだけど、Vネックセーターを前開きにしてボタン留めというのがこの冬の新製品。アミアミ上着の中間層に風除けを入れて外でも着られるようにしたり、ちょっと寒いって時に羽織れる。

 この冬のテーマは「活動的に」だから薄手にするためにモケモケウサギやヤギで作った製品を出している。ヤギの方は頭数が一気に増えたけど大量に供給出来るのは来年になる。

 ヒツジの村のチクチクしない羊毛とか長毛綿を使って日常生活をストレスなく快適に生活できますようにってウチのは素材から特別製。

 もれなくどうぞしたインナーも新しい製品で汗を熱に変えて、保温するナゾ素材で作られていて薄いのに暖かい。

 発色が良いので淡い色から濃い色までキレイなカラーバリエーションがあるよ。

 でもね万能じゃないの。

 おとなしくしている時に出る微少な汗で暖かくしているから運動の時では暑くなりすぎるし吸収はいっぱいするけど綿に比べると乾きにくい。

 ちゃんと使い分けをして快適にってTPOするのお手の物でしょう。


 石ころがしが人気で小さく造っちゃったせいで立ち見まで出て見られなかった。参加チームが多くてずっとしてて最後に勝ったのはドコのチームだったのかな。

 それを見る機会がないっていうか、また勝手にエントリーされていてやっぱり1番目になってる。ターンを魅せる競技ってヤツで赤ポールは左と青ポールは右を通るってなっているだけでそこを正しく通ってタイムを競うって競技。間違うとタイムペナルティがあるってだけなので、ミスしてもかっ飛んで行こうね。

 一番っていうのは緊張するってこともあるだろうけど、どれも攻略法がいくつかあるから見せとくってことだろう。ポールを抜ければいいってことなんだから先っぽを通して身体で倒して行くっていうのが正解。

 倒れるように出来ているし、危なくないように柔らかい素材にしてあるというかフニャフニャにしないと僕だとアザだらけになっちゃう。


 パッと滑り出してポール位置までのズレを計算して最短距離でターンをする。

 青(右)や赤(左)っていうのを見てターンするのでは間に合わない。レイアウトを頭に入れて計算して正確にトレースしていくんだけど想定以上に大忙し。

 終わったらピュ〜っていなくなって、急いで隣に行ってチェアリフトでス〜って上がっていく。

 ハゲハゲにならないようにしたし、地形もちょこっとイジって森の中をステキに調整して木々を活かしつつ、ケモノの生活も残しておく。夏はトレッキングを楽しめるようにするし、競技会後はここから少し離れたところに展開して幾筋(いくすじ)ものハゲを修繕する予定でのちにする大会は列車かバスで移動って感じになる。

 次のは長めのコースで(ゆる)やかなカーブを高速で進む途中にジャンプ(見せ場)があるんだけど低く飛んでスピード重視タイムを競うというもの。

 結構速いんだけど、やっぱりみんな静かで次の人の時から(にぎ)やか。差別がヒドいんじゃないかなあ。


 翌日はボードのと同じのがあってね。これってヨ〜イドンって2人で競うようになっていて速さとテクニックを魅せるってものなんだけどソロなんだよね。まあいいんだけどさ。

 スタ〜トって勢いよく飛び出してポポポンってコブの上をかすめて行く。ホントなら下がグアングアンって上下するからヒザで吸収して姿勢を保つ競技。

 ただでさえタイミングが取りにくいのにジャンプしてグルリンと逆さになって回転とかしちゃう。またトントンってしてポンっと跳ねてグワ〜ってポ〜ズでぐるぐる。

 頭をちょっと(かす)って着地してタンタンとしてゴ〜ル。結構良いテクニカルポイントになったし速かったと思うけど誰もがお口をあけて止まってる。

 よく分かんないしタ〜っと逃げた。


 お昼ごはんの後はジャンプ。いままでのコースの中にあるものじゃあなくて、大きいのだけがド〜ンと目立っている。

 これ飛ぶのやだなあとかコワ〜とか思わない。面白そうだって冷静に大きさを計算して造ったから受けるかなあ、楽しんでもらえるかなあって心配してた。

 ノ〜リアクションだから良いのか悪いのか分かんないんだもの。けれど僕のが終わってからはワ〜ワ〜してるから良いのかなあ。

 ジャンプの所って真下って感じにみえて着地のところとか観ている人達がすっごく小さい。そこにスリスリってズレてスタート位置に行くとすごくワクワクする。案外楽しんでいるみたいだなって。

 軽く手順をシミュレートして〜なんだけど、この履いている板って広幅で長い。

 すごく軽くはしてあるけど長い分重いってことで行けるとこまで引きずってポイかなあ。持てるとは思わない。

 ポ〜ンってなってランプが点灯。風が影響するし向きによっては危ないから途中の風速風向計で大丈夫になってからゴ〜がかかる。

 (すべ)るといってもレーンのようになっているから、そこを真っ直ぐ下りる。

 体制はかなり前傾にしてスピードがのるように・・といっても軽い僕じゃ気休めで、なるたけ低い姿勢で風の抵抗を避けるって感じ。

 グングン速度が上がって設計した最適ポイントで足をグッと伸ばす。

 手は斜め後ろにピンとして、板の先を開いて今度はいっぱい空気を抱えるようにする。こうすればユックリになるから着地時の転倒トラブルを避けられるし、着地は足を前後にして安全を高める。

 設計上の線を越えて、基準点が加算されて超過した距離が上乗せであと姿勢とかを評価された合計が得点になる。

 見た目でもかなりの迫力だから、パチパチくらいはって思ったんだけど、なあ〜んにもなし。

 実はもっと高い(長い)のも計画していたんだけど、参加者が内輪だけになるという予想はしていなかったから造ってもいなかった。


翌日のが最後でクロスカントリーをする。団体競技だからこれは呼ばれなくてその後の昼パ〜ティ用の料理をセッセと作っている。

 途中のコースは広くしていない。分かれ道とかあるし近道もあるんだけどロープをしたり大きい表示をしてこっちだよしてある。案内する人は配置していないけどトレースはしてて()れるとピピピってアラートするから、待機しているのが確認に行く。お試しなんだから順位はないはずだけど国の中ではそうではないかもだし、単に落っこちたとか迷子ってこともあるかもしれない。

 (はず)れるというのは記録に残る上に雪に消えない跡が残る。理由をコネコネしてもショートカットはその区間の未走破だから戻らないと棄権って扱い。

 間伐して整備している森なので行けそうなところはあって何人かがしたんだけど、ふかふか雪は別な技術がいるし、整地していないとこだとズボってなったりして細い板だとそのまま埋もれるよって感じだったみたい。


 このコースはトレッキング用に整備したものなのでスタートは時間を空けて序盤はひとりぼっち。計算して設計した風景が今は作り物くさいけど数年もすれば馴染(なじ)んでステキなだけになるよ。

 これって元々は移動用に北の方でしていた実用一辺倒のもので東の方とかあちこちに似た発想はあるんだけど荷物用ってだけで人が使うって発想はなかった。

 冬に(こお)る運河を早く進む事が出来たとか、そこの当たり前は僕をワクワクさせてくれる。ただ一部の人達が遊具するだけっていうのを知って(ひそ)かにではない改良をしてたもの。王城の池とか裏に山作ったとか大っぴらだったのに空気(ぼく)に関心を向ける人はいなくて「こういうのする」って役人達にみせた時にみんなが初めてって顔してた。

 当然、(もう)かりまっせを目論(もくろ)んでいるから製品化事業化は念頭にある。

 急がば回れって雪面温度とか地盤の状況だけでなく運動としてどうなのかとか、その効果はって事まで考えているし、休憩するところのメニューだって大事。

 そういう環境にいるには必要な服はあるし、帽子や目を(おお)うメガネや暖かい手袋だって要る。

 運動って事で服とかも考え方を変える必要が出てきて〜っていうの楽しいよね。


 作っているモノの種類もバリエーションも多いのに次々と作りたいものが出てくるんだもの。製造の管理に高度なシステムだったでしょうが人のスケジュール管理だけのワケないじゃない。とっくに最初より4(けた)は増えていて、カラーまで入れたらもっとだもの。

 こういうチマチマしたのをどこにあるかな〜は最初からしていなくて、ゲーム的にしたってだけ。整理の最初は本とかで聖国の大きな書庫って本だけじゃあない。

 並び方はかなり適当でタグがいっぱい付けてあって、それを元に探す事ができるというものだった。前は検索する部屋があったらしいけど石が覚えてくれる事に気が付いてからはそういうのはなくなって読んだついでに位置を変えるってことをしていたら、グチャグチャだった書庫がキレイなった。その傾向から大まかな分類をしてみたら食べ物関係がすごく多かったってことが分かったりね。

 読み終わったのばかりなんだから感想文を書くつもりでタグを付けとけば良いってしたのに、覚えた方のはタグつけないでギュギュって押し込んだだけ。

 カチカチで取りだしに苦労してるけど探検って楽しいよね。


 手に入らないから用がないってしてたスパイス系の料理が奥深い。

 新たに手に入れたものの(あの地域は避け気味なので)ほぼ無くて、かなり創作っぽくなっている。

 西のレシピって臭みを消してないし雑って印象なんだけど、もっと西にあった国は美味しさで(あふ)れていたって。スパイスの使い方は大事だし、下ごしらえをさぼっちゃいけない。刃物はよく()いで殺菌って考えもそこにはあった。

 でも正しい分量でってところが不明で本の作者ごとに単位が違うようだし、道具や素材の名称が違う。同じ名前でも違う品種だったら味が変わってくるというところを変えるっていう翻訳が必要で標準器(お約束事)っていうのが必要っていう認識を広めたい。

 それを概念理解させるのに有効なのがスポーツのルールってヤツで、ずっと門前払い状態だった思考が少しずつ僕に侵食されている・・とか怖くはないよねえ。


 クロカンの選手が帰ってきて表彰の代わりに食いなはれってパーティに突入。

 野っ原なんだけど透け透けの幕で覆われていて、雪がパラパラ降っているのに暖かくて厚いコートは要らないよ。

 溶かしたチーズにパンやお肉を付けて美味しい。この辺の地方のは(くさ)みがちょっとって言う人達もニッコリして、いつもなら()けていた野菜やキノコなんかにも挑戦しちゃう。

 砂の国のワインが美味しいよして、いややっぱりシュワシュワもってする。

 持ち込んだフルーツはトロトロチョコをタップリ付けて、ツブツブで不思議な飲み物でカンバ〜イってするの。

 目標記録っていうのには届いていなかったけど、楽しさはやった人、観た人に十分伝わったと思う。

 毎日レースしてて、ちょっと忙しかったけど年末年始は静かで穏やかに過ごしてもらいたい。今年は楽しいでいっぱいにできたかな。

楽しいイベントになったみたいで良かった。

僕はおバカだから演じているときは集中してて楽しいでいっぱいなんだけど、

終わると現実に返って焦ってトンズラしてた。

沈黙(リアルでスベる)って冷や汗ものだもの。

慣れないけど必要ならする。やっぱり逃げちゃうんだろうけどね。


次は金曜夜。待っているからよろしくね。

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