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空気(ぼく)たちの町においで  作者: うえぽん
第22章 残暑ってお得な気がするよ。
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875 なかなか難しいね。10/18

10月20日 水曜(旧暦初冬、楽しい冬を意識させるよ)

まだまだ籠もるって気持ちが強い冬。秋を収穫ワードでワクワクさせたから

そろそろ冬の寒さばかり気にしていないで春の準備もしなくちゃね。

 無医の国なんてなかっただろうけど聖国では病気の人はいないから医者する人はいなかったし、どうしようもないオナカの中の事で仕方ないをするところは、他と何も変わらない。そういう変調に付け込んで魔が付いたとか妖精が〜とか言うのが出るし、弱った時は矛盾(むじゅん)だらけなのにアッサリと受け入れてしまう。

 助けを求める相手がミラクルだと信心という怪しいもの(口先だけで)肯定されたって信用したりして物品を巻き上げることが横行する。恐れとか不安とか恐怖を商品にして、古来から続く応用が効く便利な商売だと思う。

 それがただの手品だったとか笑えないよねえ。タネも仕掛けもあるよっていうネタばらしは面白くないからしないよ。

 よりどころというのは必要みたいだし節度があるのならイイヨなんだけど、たいていエスカレートする。アレしろコレはダメって言い出して出来の悪い物語で聖人をいっぱい作る。そのうちに扇動して迫害を始めるというのが良くあるパターンで文化的価値のあるものを壊したり汚したりする。

 鬱憤(うっぷん)がたまっていると国だって危ない。そのガス抜きのために生贄(いけにえ)(公開処刑)が必要だったりしてるし。

 村の私刑とかもそう。無学のままにする政策は管理しやすいけど暴発したらそのまま大きくなる。

 何が良いことで悪いことというのを知って、変な志向を持たない自由人で知的で健康、いつまでも元気で(ほが)らかで優しくて長生きな人にしていきたい。


 アノ国は結界のチカラで病気や害悪を()()けてきた。

 それで些細(ささい)な熱病や水のイタタはしないってことだけど、それは誰かの犠牲や努力の上に成り立っていることを知らないといけないし忘れてはいけない。

 結界設定には深い理解が必要ってことでコストを掛けて修練を積まないと技術は獲得できない。ちょっと前までは高価なものだったから他に設定できる人をまだ見つけていないし、重複して盛り込むとか書き足しするのは難易度がかなり高い。

 結界を設定することを正確に覚えていないといけなくてどこか欠けてしまえば機能しないという高度なものだった。

 感覚的なものを文字で伝えることはできないようで、病気なら罹患(りかん)しないと習得ができないんだけど、病気ってボンヤリするし苦しかったり痛かったりで意識が途切れてしまうから1度で済む方がまれ。

 それが少し重い病気とかはイヤだろうし、パンデミックを起こすようなものに(かか)れというのは無茶だろう。進んでする変態は歴代のミコと僕くらい。

 泡を吹こうが痙攣(けいれん)しようが、高熱、朦朧(もうろう)嘔吐(おうと)に激痛や眠気があっても意識を手放さないで自身を観察し続ける。身体のどこにどんなセンソウが起きているのかゲームの盤面のように掌握する必要がある。

 クスリと同じようだけど高度な知識を持って感覚的に理解していればいいだけでそんなに難しいことではないんだけど、多くの人達にはそれが難しいってことみたい。それを設定する病気の数だけ覚えとくだけ、というのもそうなんだって。


 貴重な技術だし出来る人がどこにいるのかが不明。大事な技術なのに国で把握(はあく)していない。ちょっと前まで役人の存在も知らなかった僕が分かることはないよ。

 他の国ではどうなんだろう。結界を感じたことはないし(すた)れてしまったのかもしれない。

 それなら色んなクスリが必要だろうけど、あんまり進歩していない。(もっぱ)ら草木からのばかりで口伝に近いやり方だけどメモを取るのはダメなのかな。

 聖国では鉱物や虫からのもあるし実験室で作るのもある。たくさんの種類があって罪人とかで治療というにはヤバイMADな時代もあった。

 過激さは(ひそ)んでも依然として研究者はソコソコいる。その人達が大義でクスリを作っているはずはないの。アノ国には病人がいないんだもの。

 病人が欲しいときは街の外に護衛付きで出て因子を付けて病気になるまで待つっていう気の長いことを楽しんでたらしい。どんな研究でも何かしら成果があれば国は援助を惜しまない。こういう人達ならきっと毎日が楽しいんだろうな。


 研究者達は毒や火薬やコレとアレを混ぜるとどうなるかとか、誰も彼も自由にして興味があちらこちら。

 いつの間にか耕作に興味が出たり探索したりドカ〜ンしたりして街を破壊して、有益な成果で発展して人を呼び込んで大きく楽しくなっていった。

 それがいつからか散り散り。キゾクの暗躍(臭くなる)よりきっと前の、ミコが消えて新しい興味を与えてくれるのがいなくなったからなんだろう。

 本当の研究者なら記録するし、そうでなくてもステキな研究なら助手を買って出る人が現れてお世話しながら記録を取っていたんじゃないかな。

 そういう記録が書庫にはあって、メモでも何でも昔はキチンと製本(規定に(のっと)って)していた。最近の雑然とした一応紐留めしてありま〜すなものでも、大きいだろうでも、変形サイズだぞ〜でもない。

 本棚のサイズはだいたい決まっていて美しく並べないと落ち着かない。

 収まらなくてグチャッとしているのは気持ち悪かったから時間に追いかけ回される事がなくなって、まず先にそういうのを片付けた。

 となると次は楽しい調理の時間。試作したレシピは当然改良をして簡易版やもっと手の込んだ美味しいにして、本にして出せば、みんながそれを知るようになる。


 おいしいはわかりやすい文化だもの。

 キチンと計って同じものを作る時に標準器の必要を知って「必要なこと」になっていく。そうすれば色々なものにも必要と思ってくれて、やっていたら他の誰かの作ったモノがピッタリするし、サイズをメモ書きしたものでもキチンと伝わる。

 いくら鬼さん達が優秀な伝達者だとしても言葉だけでは伝えられないはずで、そこに標準器があればメモだけでも伝えられる。

 分からない人がいるなら規格って言い替えてもいい。たくさんの中から選択できるように様々な見本帳も用意していて、新しい素材が追加されたり色や風合いが増えていて細かく管理されているからブレもそんなに起きない。

 今までだったら有りもので、あるだけ作ったらそれでオワリ。追加は出来なくてこういうのって考えたら新規に作るしかないから、お金のある誰かが作った余りを手に入れてポイントに使ったりするだけだった。

 平織りの薄い生地はいっぱいあるから草木染めをして服を作っている。で、庶民は大きな生地を半分にして首の所を開けて腰で縛るってだけ。

 豊かなはずのアノ国ではそれが普通の服だったんだよ。


 モノをただ与えられているだけではほとんどの人達は何も考えない。それは何にもなくてもそうなるし、越えられない対比ってヤツをみせられると動けなくなる。

 なので「どうやって考えるか」「どうするか」という当たり前に思えることを学びだよってしてるだけ。

 人はカラッポの入れ物だもの。動けるように考えられるようにするには先人達がこうしているよというのをなぞってみる。何でもマネから始めるのが分かりやすいし言葉を覚えるのだってそう。

 その手前で面倒な理屈を()ねて動けなくならないように、とりあえずモノづくりはこうするよって示しているだけ。

 策謀とか深い意図(いと)は無いから、そのまま(うたぐ)らないで当たり前に標準器を受け入れて欲しいんだよ。


 スタートは確か、翻訳がめんどくさ〜いだった。

 先時代の少ない文献ってヤツには英知が詰まっていて美味しくなる利用方(作り方)だったり歴史だったりなんだけど、絵文字とか自分だけが分かるようなものとかだったりして紐解(ひもと)くのがスゴく大変。

 普段でもあれがそれしてとか面倒がる人は結構多いけど、研究者はそれを残す文書でもするから、少し経って見返した自分でも分からないってことが起きる。

 ただでさえ隣の村程度で言葉が違っていて、遠くのだと違いすぎて困難だったりするし、(はる)か遠くのだと言葉の構造まで違っていて全く通じない。

 きっとミコもそういうのがイヤって思ったんだろう。新しい言葉(超整理した)を作って話したいと願った。それが共通語っていう標準器で一方的に通じるから足掛かりにして当時に認識していた全部の言葉を解読した。

 (その時に発音も付けといてくれたらなあ)

 その過程で新しい文化をを手に入れた。ブツブツ交換に何かモノを介しているところがあったんだろう。それで貨幣という標準器を造ってどうぞ使ってって。

 聖国圏の成立はそういう優しさで出来ていたんじゃないのかな。

 それを属国ということにして侵略をして勝手に錦のハタを振っていたのまでを肯定して悪人になるようにウワサを流布(るふ)させる手段に、物語にして末端まで広めたりしたのは小さいアノ国を護るためだったのかもしれない。


 やんちゃしすぎな国に鎮圧の兵を送ったりしたのをわがままな侵略にすり替えたりして悪名(あくみょう)を高めていった意図は何となくだけど分かる。

 大勢の中にいてもきっと独りぼっちだったんだろう。僕みたいだなあって思ったのかもしれない。だから面倒な標準器を広めようなんて言いだして、そのツールとして通貨を新造したり・・ってことにしてる。

 様々な「ものづくり」は何も出来ない期間に夢想したのをしたかっただけで、それを実現するために色んな人達を巻き込んで「みんなが仲良く」とか耳障(みみざわ)りのいいことを言ったりしてるしやらせてる。

 家族には(あこが)れたけど、僕が人を覚えられないように本当は求めていなくて、それが伝わってしまうから人は離れていく。悲しいけど関わった人達に幸せになって欲しいのはホントの気持ちだし、成長する人達はうれしいこと。

 がんばらないとか(おとしい)れるようなことに何も思わないというか、要らないってナシにしちゃうところが嫌われるんだろうな。

 あんなにメーワクって雰囲気全開だった人達が、排除したら手の平を返して自分の悪い気持ちを清算してくる。そういう心は興味深いし、どうしてって思うだけ。

 ココロ研究で分析して回答みたいなのがあるんだけど、それを分かっても納得できるかは別。カチカンってやつが1ミリも理解出来ないけどソウイウモノって知ることは大事でビックリはしなくなった。


 聖国にはいないけど、各国にはたくさんいてスゴいなって思ってた。

 地域認定なだけの人達が(お仕事内容的にはダメな事だけど)威張(いば)っているのには実力があるよって示せるようなお墨付きを大きな枠(国際的に通用する)で認定してあげようっていうのが免許であり資格。

 制度は元々運用されていて規定がハッキリ決まっているのがアノ国で、それに(なら)って認定内容をいっぱい整備した。

 軽い気持ちでするよってしたんだけど、実態を知るにつれて不安になった。

 東の国では官吏登用の試験は非公開の知識を重視していて、いかにコネクションを繋いでいけるかという意図(いと)が含まれていたってことにしてるんだけど、ホントのところは貴族ではないものの排除って事なんだろうね。

 暗記ばかりのは経験や環境がものをいうからそうなるんだけど、地方の人達はそれを乗り越えて試験に合格していて素晴らしいって思った。


 けど狭き門の裏にはエンコっていうのがあって開きっぱなしだったし、色んな国を知ってみたら、たいていの国は簡単な読み書きができれば知識人扱いされていてビックリした。不足する能力は仕事をしながら覚えていくんだけど困難なだけで効率が悪すぎて職員がたくさん必要になる。

 就学環境がないか高額のために、読めれば書ければになるのは仕方ないんだろうけど、それだと知識が口伝だけになって文化が進まない。

 カミ造りを奨励(しょうれい)して筆記ができるようにしたから知識が保存されて、その先に進む事が出来ていたのをスゴいって思った。西の方ではカミも羊皮紙も高いし、木片や布に書ける情報は少ない。

 学ばせたいなら環境を整えないとってカミの生産や筆記具の改良をがんばってみたり、読み書きだけじゃ生きるチカラがなさすぎるから伝える手段も必要で、意欲だけでは賢者の入口にも立てない。

 なので文字とは関係無いけど生活の知識をまず持った上で、理解して本を読んで(しる)したい意志をもって字を書く。それが出来て「識字」としてる。

 そういう線引きにするとたいていの国では1パーセントもいかないくてコンマゼロがいくつというところばかりになる。


 エラそうな基準にしちゃって実は不安だった。それで試験の難易度をガクッと下げてみたんだけど、西では受かる人達がいなくて(聖国では官吏や経理のは通常通りだったから別)でガッカリ。だけど東の街でした薬師(地域柄で東寄りだけど西のもあるから難易度は高い)に大量に合格者が出た。

 ショックだったのは関わった人達みんなだったらしく分析をしてくれたし、大々的に公表する予定で用意してあった記事をソフトに変えてボカしてくれてた。

 それで今年こそってすぐに広報活動(パンフやチラシ、優待や行き来手段の確保など)をしたし、各国語版の試験対策書、解説本、過去(は無いんだけど)問題集とかを出版()したりしていた。

 今年は想定の合格率だったし、連邦のイベントやスポーツ大会もあるからって行き来の強化(道や宿)なんかもした。


 合格者からの聞き取りで各国の事情が分かって、ぷんぷん。

 まくし立てた文句をそのまま手紙にして送った。「どうする?」ってね。

 翌年の重要試験は予約制ってことにして期日(秋の終わり)も過ぎたし、質問はないから分かっているってことに決めつけて公開をした。

 ホントはするものじゃないけど、あまりにもひどいし受かっても(にしき)を飾れなかったって人ばかり(ウチが総取りしたんだけど)で今後の才能も全部取っちゃうよという宣言のつもりもあるし、来れば(国籍取得だけでもOKだよ)幸せになれるってお誘いのつもりもあるというか、そっちがメイン。

 でね。バ〜ンって特別編集のニュース誌を(あまね)く関わりのありそうな場所全てでお安く販売した。お仕事のない人達もホンの少しの手数料を払うだけで収入になるって方法にしたから大いに配布できているはず。

 寒い時とか身体に巻くと暖かいとかいう記事もあるし、これは絵だけ見てもだいたい理解出来るようにしてある。


「ここに書いてある人達には実力がないんだけど国が優秀だと認定している。聖国の資格試験にも受かっていないし受かった人達を排除した」

「聖国では才能を活かせるし援助もする。試験に受かった人の能力は保証する。こぞって試験を受けに来てね、会場はこちら」って春には多くの場所で開催する。

 うっかり希望を持っちゃった人達がこぞってドリルを手にして文字を覚えるだろうけど、最後まで出来て次に進むのはわずかだろうし、それから学びに目覚めるのは少ないと思う。

 学びに触れたことで変化ができて先に進むためにガンバルようになれば良いんだけど、どうなるのかは本人次第で揺さぶってこれでも動かない国なら見限った方がいいって考えてくれるといいな。

 カミが潤沢(じゅんたく)にあると色んな事ができるよねってニッコリしたんだよ。

必要以上の働きかけはしない。考える材料を与えているだけ。

あまねくとはいっても試験開催の無理そうな南大陸の黒いおじさんの村

とかではしないし、スタッフ確保出来そうもない場所(鬼さん村)とか

もしない。あんがい大丈夫そうな鬼さんやシオーネ人魚さんなんだけど

試験に興味を持ってくれなくて資格を持っている人がいないんだよね。

なのでその辺も無医、無薬師だったりする。ほら常備薬って必要でしょう。


更新が怪しいんだけど来週の火曜日は何とか。ぜひ見に来てね。

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